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イギリスで敷金10万円が返金されなくなりそうだった話 #8-3 返金編

 さあ、打てる手は打ちました。あとは、大家さんに「おかげさまで快適な生活が送れていて感謝していますが、〇月〇日〇時に退去します。その時にカギを渡して、お礼が言いたいです。アパートをチェックして問題がなければ、敷金の十万円を返金してください。」と英語でメールを書きました。

 そして、不動産会社の担当者の方にも、「〇月〇日〇時に退去予定で、もしかすると大家さんに会えるかもしれません。」とメールしました。

 その後大家さんからは何の音沙汰もなく、全員がほぼ諦めていました。高い勉強代だったけど、快適なアパートで、楽しく暮らせました。

 そして迎えた退去の日。玄関に最初に現れたのは、不動産会社の関係者3名。「あちらに隠れて見ていますから。」とドラマのセリフみたいなことを言ってました。

 そして、約束の時間に大家さんはふらっと現れました。メールや電話の返事を全くくれなかったことを詫びることもなく、淡々と私達のもとに歩いてきました。そして、「はい。」と10万円分の札束を手渡ししてくれました。封筒に入れることもなく、無造作にパーカーのポケットに直入れしていたようです。色々と驚きましたが、全くアパートを確認することなく、会ってすぐに敷金を返金してくれて、拍子抜けしました。私達はアパートを一緒に確認して、最後にカギを渡して、お礼を言いました。
 
 すぐに不動産会社の方達がやってきて、驚いた様子の彼女を連れて行ってしまったので、彼女のその後については分かりません。結果的に、不動産会社の方に協力したことで、彼女を裏切ってしまいましたが、ローン滞納とのことでしたので、致し方ありませんでした。不動産会社の方達には、お手柄だったと大変感謝されました。

 これにて、返金編は終わりです。次回は号外編で、「彼女のアパートで見つけたものと、真夜中の訪問者」について書いてみたいと思います。私の海外での怖かった経験、ワースト1です。海外滞在時には、色々なことが起きますね。

 to be continued…

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