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バカの力

「あんた仕事出来るの?」と言われた事がある。

一緒に入った同僚に「あんたは私より仕事出来ないでしょ」と言わんばかりの言いぶりをされた事もある。

でも、一緒に仕事をして行くと、結果的にその人達から「あなたは仕事出来るからね」と言われた事が何度かある。

何故そのような事が起こるのか…

よくよく考えた。

そして、気付く。

自分より下を探して歩く人間は、そのような失礼な事を平気で言う。

しかし、経営者や上の立場になっているような方には言われた事はない。

要するに仕事の能力がない人間は、自分より出来ない人を見つけようとする。

「仕事出来るの?」

その質問、とてもナンセンス…

「私は仕事出来ます!」

恥を知ってる人間は、わざわざ自らそんな事言わないでしょう。

わざとふざけて言う事はありますが…

それも自分より能力ある人にする質問だったら、とんでもなく恥ずかしい結果になります。

自分の評価は他人がする事。

自分が「自分は凄い!」と思えるのは自己満足であっていいが、それは自慢すべきものとは違う。

それにしても、何故いつもそのような方々に「あんた仕事出来るの?」扱いされるのか?

よくよく自分を振り返ってみた。

「私はバカっぽい顔してるのかな?」

そう思って顔を見るが、よく分からない(笑)

黙ってると真面目そうに見られる。

しかし、仲良くなるとかなり笑われる…

大昔に「黙ってると良いとこのお嬢さんに見える」「おしとやか」と言われた事があった。

という事は、話さない方が少しは賢く見られるのだと思った。

かなり過去に戻るが…

女子高生の頃、私は自分が地味で真面目に見られ過ぎていた。

近寄りがたい雰囲気を出してたようで、なかなか友達が出来にくかった。

成績も上位の方だったし、確かに驚くほど勤勉だったのもあり「勉強ばかりしてるつまらん奴」とこそこそ言われていた。

※そんなに勉強しても一位にはなれないんだけどね(笑)

凄く悩んだ。

こんな青春はつまらない!!

学校で一位にもなれないのに…!!

という事ではなく、友達があまり出来ない事だった。

どうしたら良いのだろう????

その時、ふと小学生の頃に言われた先生の言葉を思い出した。

「あなたは本来の自分を出しても良いんだよ!」

鬼のように怖い先生だった。

その先生が私がいつもおとなしくビクビクしてる癖に面白い事が好きで、実は明るく話す事が好きな人間だと気付いてたのだ。

そうだ!!

「面白い人間になってやれ!(隠してる自分を放出せよ)」

そう思って、本来の自分の本当の所を出そう!

恐れず楽しむ事を優先しよう!

それから、自分を楽しんで生活をした。

すると友達が増えたし、知らない子から「私の友達が仲良くなりたいって言ってた」とまで言われました。

私の根本的な中身は変わっては無いのだけど、気楽に相手とやり取りする事が人間関係をスムーズにすると思ったのです。

そして、何より自分が楽しい事が幸せだった。

少しバカになってみる事で、物事は上手く行くのだと思った。

ハードルを上げてしまうと、他人から見られる目が厳しくなる。

だから、最初から「私は出来る人間」をアピールするより、「一緒に過ごしたら楽しい人間」と思って貰える事を優先させるようになりました。

バカにして来る人間は、誰にでもそのような事をしているので、確実に自分の評価を下げます。

しかし、バカを楽しんでる(勿論、常識の範囲内)人は親しみを持たれやすく、警戒心を緩める効果もある。

でも、本当のバカにはならない事がバカの力を賢く使う方法だと思ってます。

格闘技的に言えば、フェイントみたいなもの(笑)

余談ですが、私は格闘技をしておりますが、見た目だけで「弱い奴」と思って貰える方がとても後が楽でした。

最初から自分が勝てると思ってる相手は、急な攻撃に対応する術を忘れるから、大抵はあたふたして私の攻撃を受けてました。

「ごめんね!見た目と違って!」

騙しちゃってたかも…

これが、私のバカの力です。
















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