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02-08.不動産に定価は無い!? 売買価格の参考にする “表面(グロス)利回り” とは? 『不動産投資実践塾~富の成る木の育て方®️』

不動産投資で利益を得るために理解すべき指標として “利回り” というものがあります。“利回り” は、 “投資金額に対して年何%の利益を得ることが出来るかの数値” です。

利回りは以下の式で算出することが出来ます。
利回り(%) = 年間の収入 ÷ 取得価格 × 100

利回りには、
表面(グロス)利回り
実質(ネット)利回り

の2種類があります。
今回は表面(グロス)利回りについてお話します。

よく「グロスで何%なのか?」という言い方をしますが “グロス” と言ったら表面のことです。 “想定利回り” “見込み利回り” という呼び方をしたりもします。
表面利回りの考え方は単純で、以下の式で算出します。
表面利回り(%) = 家賃収入 ÷ 物件価格 × 100

不動産広告に記載されている物件価格は、簡単に言うと売り主が売却したい希望金額です。売り主が不動産会社の担当者に希望金額を提示し、担当者が相場価格と調整した結果、広告に掲載される不動産価格になるのです。
つまり、広告に掲載されている金額は確定のものでは無く、不動産取引では値段交渉をするのが当たり前なのです。

不動産取引に “定価” は存在しない

僕の場合も、売りに出している物件で値引き交渉をされなかったことは無いですし、逆に購入する場合も値引き交渉を必ず行います。
僕の投資事例で大きい値引きの例としては、2,000万円で売り出されていた物件を1,000万円で購入したこともあります。もちろん、何の根拠もなくただ「値引きしてください」というのは通用しません。 “建物が古い・状態が悪い”、“購入時の入居率が低い”、“土地の評価が低い” などの交渉材料を探し出し、交渉のテーブルに持って行くのです。広告掲載価格から半額になったり、半額以上の値引きが行われることもあります。「不動産取引とはそういうものだ」という認識をまず持ってください。
不動産取引に “定価” などという概念は存在しないのです。全て相対価格で決まっていきます。これは物件の売買に関してもそうですし、リフォームの価格についても同じことが言えます。リフォームの見積金額が提示されたらまず絶対に価格交渉する。見積金額は “定価” では無いのです。原価がいくらなのか、さらにそこに業者さんの利益がどのくらい必要なのか、というところで価格の落としどころを探っていくのです。

逆に、とても高価な商品であったとしても、自分が納得できるサービスを受けることが出来るのであれば、お金はしっかり払いましょう。
商売というものは、基本的に定価は存在しない。相手が「売りたい」と考える金額が有り、こちらが「買いたい」と思う金額が存在する。そこから交渉が始まり、実際の売買価格が決まっていく、というのが基本になります。
不動産取引を行う以上、物件購入の際は、基本「何でも値引き交渉するのが当たり前」という意識を持っていきましょう。

表面(グロス)利回りから売買の希望価格を決めよう!

また、価格交渉で自分の購入希望金額を決める際は、周辺の相場から家賃を想定し、考えていきます。欲しい表面利回りを決め、自分なりの購入希望金額を決めていくのです。
例えば、売り出されている物件の家賃収入が100万円だったとします。これに対して物件価格が1,000万円であれば、表面利回りは10%になります。「この物件を表面利回り20%で購入したい」となった場合、家賃を急に上げることは難しいため、交渉して物件の購入価格を下げてもらうことになります。
利回り10%というのは、物件の購入価格の1,000万円のうち、10%である100万円を年間の家賃収入として回収する、という意味です。
では、20%の利回りはどうなるかというと、家賃収入の100万円は変わりません。表面利回り20%にするための物件の購入価格を考えるのです。1年間で20%回収する、と考えると必然的に物件の購入価格が決まってきます。500万円ですね。式に当てはめて算出した500万円で価格交渉をしていこう、ということが決められるわけです。

自分自身の投資基準、つまり "許容できるリスク" をしっかりと決めておき、この計算をしっかり行っていけば、不動産投資の成功確率は格段に上がります。
僕が不動産投資を始めたばかりの頃、有名なあるメガ大家さんに
「不動産投資で失敗しない秘訣は何ですか?」
と聞いたことがあります。
その時その方はこう言っていました。
「不動産投資で大切なことは、自分の基準をしっかりと持ってそれを守ることだよ」
不動産業者から言われた金額のままで買うと失敗してしまいます。自分で物件の状態や入居率などのリスクを見積もって「これならいける!」という金額で購入していきましょう。

反対に、自分で物件を売りに出す時には、値下げ分も加味して少し高めに価格設定することが大切です。
例えば「表面利回り12%で売却したい」と考えている場合はあえて10%で希望価格を提示しておき、交渉の中で次第に値下げが行われ、最終的に12%に落ち着かせる、というようなやり方をとったりします。

まとめ

・不動産投資には “利回り” という考え方があります。利回りには①表面(グロス)利回り、②実質(ネット)利回りの2種類があります。
・表面(グロス)利回りは不動産売買価格を検討する際に利用します。
・不動産取引に定価はありません。「価格交渉が当たり前」という意識を持ってください。
・許容できるリスクを利回りなどの指標を活用して数字化し、自分なりのブレない基準をつくりましょう。

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