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カナダで”金子みすゞ”に学ぶ。

まず、一つ前の記事にたくさんの反応をいただいて自分でも正直驚いている。

正直、誰かに見せるために始めたわけでは全くなかった。自分の気持ちを言葉にする練習のために始めたが、システム上投稿を非公開にすることができないことを知り。(笑)
え〜どうしよう、私のことを知らない誰かが、見るのかあ。まあ、私の素性を知らない人たちだからこそ、純粋に文章を見てくれるということか・・・まあそれはそれでいいか。と思った。

実際200を超える「スキ」をいただいて、純粋に嬉しかった。
読んでくださった方に「ありがとうございます!」と伝えたい。

「ありがとうございます!」(笑)

ただ、これからのスタンスも何かを積極的に発信していくというよりは自分のペースでここに文章をつらつら書いていこうと思う。つらつらら〜〜〜

ところで、こちらの言葉。

「みんなちがってみんないい」

(金子 みすゞ)

金子みすずさんの「わたしと小鳥とすずと」の詩の一節にあることば。
日本で生まれ育ってきた人間であれば、ほとんどの人が一度は聞いたことがあると思う。

私がこの言葉に出会ったのは、おそらく中学
生?小学生?あまり覚えていないが、その当初は”いい言葉だなあ〜”と思ったくらいだった。

時は流れ、、、、私は2年前にカナダのトロントワーキングホリデーという制度を使って1年間滞在した。カナダに行った主な目的は、「とにかく自分の知らないものを見てみたい」「英語を学びたい」「自分が1人でどこまでできるのか知りたい」と言ったようなことだ。

お金には全く余裕がないけど、勢いだけはあった。でもお金がないから不安。
そんな時に、新井リオさんのこの記事に出会った。

この記事を見つけてから、なんか自分でもできそう。楽しそう。絶対やれる!とどんどんエネルギーがみなぎってきた。

そこから、私はエージェントに一切頼らずに全て自分で手配をしてカナダのトロントへと旅立つ。もちろん、トロントには保証された仕事・友達・住居はなかった。
それでも、やってみようと思った。

私自身の性格について振り返ってみると、カナダに行く前の私は、自分に対して自信がなかった。特に外見や恋愛経験、キャリア、など。常に誰かの目を気にして生きてきた。人と比べても意味がないのはわかりながらも、無意識のうちに人と比較して落ち込むことが多くあった。

そんな私にとって、カナダへの移住は人生を変えたと言ってもいい程、大きな経験となった。

私が自分の新たな舞台として選んだカナダトロントという都市は、
『人種のモザイク』 と呼ばれている。

というのも、トロントはカナダに入ってきた様々な国籍の移民を多く受け入れていることもあり、多文化的かつ人口構成も国際色豊かなのだ。

移民がもたらした様々な国籍の文化が共存し、80以上ものエスニックタウンが形成されている。ちなみに、ダウンタウンにLITTLE TOKYOというエリアもある。ラーメンも寿司も、いつでも食べられる。

街を歩けば世界中の人種を見る事ができる。
日本で生まれ育った私にとって、それは1番の衝撃だった。しかし、違和感を覚えるかと思いきや、この”多様性”が私にとって最高に心地よかったのだ。

どこへ行っても、見た目で判断されることはなかった。それもそのはず、様々なバックグラウンドを持った人たちが共存しているからだ。そこに住む人たちが皆、違った見た目で、違った習慣を持ち、違ったアクセントでコミュニケーションをとる。お互いの違いを尊重しているように思えた。なんて素敵なんだろう。

それは、人と異なることを良しとされない日本の文化とは全く異なるものだった。

人と異なることに美しさを見出すようになった。

仕事や服装、年齢や性別、そんなことで判断されることはない。
なんて自由なんだろう?
今まで自分が日本で自信がなかった理由はこれだと確信した。

そう気づいた瞬間、私は自分が自分でいられることに物凄い幸福感を覚えた。
他人と比べる必要はないんだ、私は私で胸を張って生きてていいんだと実感した。

そう思えた時、私は自分のことが凄く好きになった。
自分が自分でいられる土地だからこそ、素晴らしい友人にも出会うことができた。
彼らはいつも真っ直ぐに、自分と向き合ってくれた。

英語という言語は、日本語のように周りくどい表現が少ない。というか、そのような話し方は好まれない。
お世辞を言われることもないから、相手が褒めてくれたことは素直に受け取る事ができた。

カナダではこんな事がよくあった。

街中を歩いていると、突然知らない人から

「I like your jacket! Where did you get it?」
ジャケットいいね!どこで買ったの?

なんて声をかけられる事がある。しかも何回も。笑
これがめちゃくちゃに嬉しかった。
中には、

「Excuse me, I like your jacket.」
あの〜すみません。ジャケットいいですね!

って立ち去る人も少なくない。笑
道でも聞かれるのかと思いきや、褒めれてくれるんかい!と思いながら、それがめちゃくちゃ嬉しくって。どんどん自分に自信がついたのを今でも覚えている。

だからこそ、私もいいな〜と思った事があれば、彼らがしてくれたように伝えた。
そこで会話が広がる時もある。

「みんなちがって、みんないい」

この言葉が、頭をよぎった。
色んな人がいていいんだ。みんな一緒じゃつまらない。
違うからこそ、楽しいんじゃん。

それから、日本に戻ってきてからも私はこの考え方を大切にしている。
ただ、正直なところ日本にいるとやっぱり自信をなくしてしまいそうな時がある。
それでも自分の中の考え方さえ守っていけば、大丈夫。

もし、どうしても無理なら、またあの地に戻ればいいやというくらいのスタンスで、いる。

自分が自分でいられる場所がこの地球上に存在するというその事実だけで私は救われるのだ。

最近は日本でも多様性が認めれられつつあるが、世界に比べてみればまだまだ。

人種差別の問題やLGBTの問題だってある。
(ここら辺は難しい問題だから私はあまりこのような場所で発言はしようと思わないが、思うことは沢山ある。)

遠く離れたカナダで、

「みんなちがって、みんないい」

に学んだことは一生忘れないだろう。

金子みすゞさんもびっくり、かな?

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