#23 夢
生きているうちに、フランスパリに行って美術館を巡ること。
ドイツのフランクフルトのクリスマスマーケットに行くこと。
フィンランドに行って、サンタさんに会って、オーロラを見ること。
自分に行動力があれば、すぐに叶えられそうな夢に思える。
12月に大型連休があるので、コロナも緩和されたことだし、今しかない!と思い立ったのは、10月末。
ホテルや飛行機を調べまくり、旅行会社に問い合わせだってした。
計画性がなかったのも一つの原因かもしれないが、私は、行くことをやめた。
やめたというか、諦めた。
お金の問題も、治安の問題も、たくさんの心配事があり、それがわたしを引き留めた。
大人になるにつれて、怖いという感情を感じやすくなったと思う。
どうしてだろう。
例えば学生の頃は、無知とまではいかないが、ほどよい無知だったからこそ、勇気と行動力だけでどこへでも行けた。
行こうと思い立ったと同時にいろんなことが思いついてしまった。それは自分が生きていく中で得た、リスクが伴うという事実とそれに対する不安。白黒だったそれに、色がついて音声がついて、もっと鮮明な想像力が鍛えられてしまった感じ。
学生の頃から数年しか経っていないのに、感じる感覚がまるで違う。
大人になってしまったということなのか。
キラキラした人工的な光も、大自然が生み出したカーテンも、子供の頃に会いたかった人も、映画に出てくる憧れの街も、
例え大人になったとしても、それらに出会ったとき、より美しいと思えるように、生きていこうかな。
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