#インスタ消費 と頭の中
人の気持ちを知るためには、まず自分が体験すること。
Webの仕事をし始めてから、そう考えるようになった。
昨日、突然思い立ち、いろんなものを購入した。買ったのは、なくてもそこまで困らないけれど、意思を持って選んだら毎日が楽しくなるような、そんなものたち。
出先でまとまった時間ができてから、スマホを手に取り、決済が完了するまで、かかった時間は1時間ちょっとだったと思う。
衝動的に購買欲求にかられ、興味→検索→購買を数時間で一気に行う。そんな購買行動に心当たりがあるのは私だけじゃないと思う。このような購買行動を「パルス型」と呼ぶそうだ。
パルス消費とは「スマホを操作している時間はいつでも瞬間的に買いたい気持ちになり、買いたい商品を発見し、その瞬間に購入を完了させる」という消費行動です。従来型の「衝動買い」とは異なり、こうした消費行動が日常的に行われています。
昨日、自身の購買までの道のりを振り返ってみて、購入に至るまでのステップが商材ごとに異なって面白かった。消費者目線の思考や、検索行動などをまとめてみようと思う。
Instagramの保存=自分の暮らしに取り入れたい
Instagramの「いいね」よりも「保存数」が大切、と語られるようになって久しい。
コスメやインテリアなどはインスタで「保存」して、それをそのまま買いたいものリストとして使っている。
行きたい場所は、インスタで「保存」してから、時間がある時にGoogle mapの「行きたい場所」に保存。(でもインスタで保存しっぱなしで写すの忘れる時もある…こまめに移せる人になりたい)
サロンに行った時、昔は雑誌の切り抜きか、ホットペッパービューティのブックマークを見せていたけど、最近は「保存」したヘアスタイルを見せている。
気になったレシピをいつかのために「保存」することもあるし、テーブルコーデの参考に「保存」を使う時もある。
今すぐ欲しいものも、いつかの自分のためのものも、写真が美しいからあとで見るためのものも、「保存」にはいろんな意味合いが含まれている。でも、根底にある「自分の暮らしに取り入れたい」という気持ちは共通だと思う。
「良質なコンテンツ」とアルゴリズム上優遇されやすいから「保存」を重視するのではなく、「暮らしに取り入れたい」とユーザーが思った指標のひとつとして、保存数を追うのがいいと思った。
今回は、化粧品やアクセサリー用の小物入れを購入。きっかけは、海外のインテリア系インスタグラマーの投稿を見たことで、数日前に投稿を見て「保存」をし、空いた時間にふと思い出して購買につながった。
なかなか手が回らずにいた小物入れを今回やっと買おうと思えたのは、まさにインスタのおかげ。インスタグラマーが自身の部屋を通して、暮らしになじむ使い方をしていたことも決め手だった。
サイズも想像しやすくて、ブランド名もタグ付けされていてわかりやすかったし、振り返ると購買欲求が生まれてから購入完了まで、スムーズだったなと思う。
コモディティ化した商品は世界観に合うハッシュタグ開拓を
そして同じタイミングで買ったのは、なかなか新調できずにいたポーチ。新調できなかった理由はふたつ。
ひとつめの理由は、ポーチって雑誌の付録でついてくるし、ノベルティとしてもらう機会も多いから、家にポーチが溢れていき、わざわざ自分で買うまでもない…そんな心理から。
もうひとつの理由は、ポーチがコモディティ化しすぎて、自分に合うものを探すのがめんどくさかったこと。だったら今あるノベルティのポーチでいい…と、ずっと思っていたのが正直なところ。
Googleの検索結果:186,000,000 件
IGハッシュタグの投稿ボリューム:78.3万件
こんなに情報があると探すのすらめんどくさいのですが…今回やっとメイクポーチを探す旅に出ることに。
情報量が多いので、まずは「ポーチ」から「メイクポーチ」にワードを絞り、インスタで検索した。
インスタ検索画面はこんな感じ。投稿ボリュームは3.1万件とそこまで多すぎず、いいボリューム。ですが、私が求めているものとは世界観が違ったので、このなかから探すのは断念。
「バッグの中身」に変更してみる。でも、ポーチが写っていない投稿も多く検索ストップ。だけどハッシュタグの世界観は、求めているものに近かったので「ポーチの中身」に変更してみた。
投稿件数は3.6万件。「メイクポーチ」よりも、投稿ボリュームは多いけど、自分の好みの世界観だったのでこのまま探すことにした。
自分の好きなブランドを愛用する人=自分と好みが近い人だと思うので、そこも参考にしつつ探していった。
いくつか気になるポーチを見つけ、次にGoogleで検索。少し前に販売終了していたもので、在庫切れだったので、今度はメルカリで検索。出品中のものがあり、無事購入できた。
今回購買に寄与したのは、インテリアもポーチも、どちらも公式の投稿ではなく、インスタユーザーのUGC。
インテリアの場合は部屋と他のインテリアと一緒に、メイクポーチは愛用しているコスメやバッグと一緒に、どちらも自分が暮らしに取り入れた時にシーンを想像しやすい投稿だったのがポイントだったと思う。
なので、企業がSNSやオウンドメディアで自社商品を発信する場合、ふたつの観点でクリエイティブをつくれるといいなと思った。
1.商品単体ではなくシーンを提案
2.UGCが生まれやすい(ユーザーが真似しやすい)構図
今回、自分の購買経験を振り返ってみて、今後のSNSは二極化していくのかもしれないな…と改めて思った。
ありがとうございます。いただいたサポートはうつわの仕入れやお店の準備に使いたいと思います◎