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自分の国へ帰れ。ヘイトというもの。SNSでの誹謗中傷について

Cico & Tomiko x #Lidm / Diferente

前回の記事で国籍について書いたので、もう少し
このことについての話題。


前回記事は↓↓↓

Cico & Tomikoの曲にDiferenteという曲があります。
上の動画は、南米ツアーのパラグアイ最終日
ここのバンドと即興で演奏したものです。

完全に打ち合わせなし。
数曲打ち合わせしたんだけど、
数曲は完全な即興。

ツアーの醍醐味ですね。
いろんな人と日本でも即興セッションさせられてきたけど
やっぱこういうのは楽しい。
ヒヤヒヤ感があって。。

もちろんガッチリ決めてやりたいけど、
それだけじゃない。
ツアー、特に海外っていう
知り合いも何もいないような土地だからできることじゃないかな。

この曲で私たちは多様性を歌っています。
人種、性別、国籍、宗教における多様性です。

実は南米ツアーが始まった頃、
各地でコロナウィルスの流行も表面化していきました。

そしてついにクライマックスを迎えた頃
2月の中旬になる頃かな。。
南米でも随分話題になっていました。

ツアーの最終地はアルゼンチンの
Formosa(フォルモサ)という街でした。
全日程を終え、
CICOと別れ、
私はFormosaに滞在することを決めました。

滞在資金を稼ぐためにいつものように
街で弾き語りをしました。

その時人だかりになって、
Radio Formosaというラジオ局が
私のストリートライブを
各SNSでシェアしました。

そこに、大量のコメントが寄せられたんです。
各SNSあわせて500件を軽く超えるものです。

人の少ない田舎町のラジオ局にしてはあり得ないコメント数ですよね。
反応や視聴回数はもっと凄いものでした。

「日本人がFormosaにコロナウィルスを運んできた。」
というものがほとんどでした。
自分の国へ帰れ、
捕まえて検査しろ
町に入れるな、
ひどいコメントだらけでした。

挙げ句は
私のスペイン語の発音を嘲笑うものなど
どんどん、人々の憎悪が連鎖していくようでした。

私はあまりに酷いコメントに対して
一つ一つ返信していきました。

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「みなさんがいう通り私はいわば、ウィルスです。
音楽というウィルスに感染しています。
それは多様性や愛を伝染させるものです。」

「日本には5年帰っていません。
あなたと同じくラテンアメリカに5年間住んでいます。
どうやってコロナウィルスに感染するのか
教えてくれませんか?」

などなど。

もちろんここはスペイン語圏、擁護してくれる人もほとんどいません。
好意的なコメントもありました。
家族で見た!
彼女に会いたい!
この歌が彼女のメッセージだ。
私の返信コメントに対して
エールを送ってくれる人もいました。

けれどここは完全なAwayでした。
そのことを実感しました。

なかには、ただの冗談だと返す人もいました。
悪気はなかった。と言います。

これは冗談にはならない。
冗談にはならないのです。

不特定多数の前で
全くの濡れ衣をかけられて
批判の対象になる。

その冗談にあなたは笑って耐えられるでしょうか?

これは差別ではない。
そう言う人もたくさんいた。

日本人である
それだけでコロナの病原体と決めつけられ
通常ではない数のヘイトコメントが寄せられる。
ここに偏見以外のなにがあるでしょう?

実際に私は帰りたくても帰れないまま
5年も南米に滞在しています。

それでは私が本当に日本からの旅行客であったとして
同じ対応を受けたらそれは差別にはならない?
答えはNoです。
それも同じく差別と言えます。

これはコロナウィルスがどうかと言う問題ではなく、
人間としてそこにある存在へのリスペクトの欠如です。

そこに人種や国籍が絡んでくる。
日本人=コロナウィルスを持ってきた。
ヘイトコメントを浴びせても問題ない。
エスカレートしていき、様々な憎悪を
追加していく。

これが人種差別の始まりです。
いいえ、既に差別は起こっています。

わからない人が多すぎる。

是非この記事を日本で今みなさんが
覆い隠そうとしている差別への問題と重ねて読んでみてください。

きっと通じるものがあると思います。

日本で今、多くの問題となっている
SNSでの誹謗中傷の問題と重ねて読んでみてください。

きっと通じるものがあると思います。

それをお伝えした上で
私はこの曲で回答します。
Cico & Tomiko x #Lidm / Diferente

私たちは同じじゃない
私たちはみんな違う
あなたが誰かなんて
どこからきたかなんて
何を信じるかなんて
関係ない
それはヘイトの理由にはならない
私たちは一緒に生きれるし
一緒に歌える
一緒に歌わない?

私たちはみんな同じ権利を持っている


私は音楽というウィルスを持っています。

これからもみんなを感染させていくから。


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