過去記事③
2021年6月3日
いいね回数制限 & フォロー可能数の制限
SNSの信用度を考えときに、現時点で各アカウトや各投稿に対する信用度のバロメーターは
”フォロワー” ”いいね”
の数にあると考えられます。
それぞれ、多いことは貴重な信用度のバロメータですし、多くの人に支持を受けているという一定の評価基準にはなります。
インフルエンサーやYou Tuber と呼ばれる人たちは、より多くのフォロワー獲得が自身の収入や業務依頼数に直結するので、当然のことながら獲得に真剣になります。
これらのフォロワー数やいいね
について、不特定多数の意見が集まった象徴であるため、大多数の意見としての指標としては無視できないものです。
一方で、上記のような思考を持って人が参考に行動する・・・
ということを十分に踏まえ、多数意見が集まるアカウントであることを装う方法を取り入れることも可能ではある・・・
という事実もあります。
いつの時代も『さくら』を使って人々の行動を誘導することは無くなりません。
2000年台 yahooオークション出店業者は取引履歴の多さが信用に繋がると考えて、架空の取引を乱発して取引履歴を増やしました。
また、取引履歴が多いアカウントは高値で取引され詐欺に使用されることも問題になりました。
出会い系サイトでは、出会いが目的ではなく賃金を目的として、男性との出会いを待つ人間として『さくら』を演じました。
事例を挙げればキリがなく、Webの世界ではステルスマーケティングを代表として様々な『さくら』が存在し、純粋な評価の弊害になっているように思います。
今後、SNSは多くの消費者(商品やサービスを受ける側)にとって、便利でより良いものを早く見つけ購入できるツールになっていくと思います。
当然、フォロワー数やいいね数を多く獲得しているアカウントに対しては、自社の商品を多く販売したい業者や、高く購入させたい業者からの羨望の眼差しが向けられるでしょう。
また、フォロワー数やいいね数の多いアカウントに対して、自社商品を紹介したい業者が集まっていき、アカウントの価値が上がっていくことを想定して
【フォロワー数やいいねが多いアカウント作り】
に勤しむ業者も増えることが予想されます。
本当に良い情報を発信し、多くの人から支持を得ているアカウント所有者は多数存在すると思います。
しかし、上記のように本質的な目的とは少しずれた『販売や宣伝のための有効な手段』として、『さくら』を大いに活用したアカウントとの見極めは、どのように行えばよいのでしょうか?
ただ情報収集のために閲覧し、良い情報や目立つ情報に消費行動を起こす人たちに対し、
・純粋なフォロワーといいねを集めるアカウント
・『さくら』により作られたアカウント
の見極めは、現時点では難しく、それを掘り下げて調べるコストを閲覧者側に託すのは、非常に非効率なように思います。
一部のSNSでは、1日におせる いいね の回数に制限があります。
これは単純に悪質なアカウント操作の抑止を目的としているのだと思います。
この機能は様々な観点から、人が効率よくSNSや様々なWeb消費をするために、効率性を高める機能になりえると思います。
人間は、数が限られた行動に対しては慎重になり、1回の行動を大切にする。
1日1回しか ”いいね” が 押せなかったとしたら・・・・・
何に”いいね”を押すか、真剣に考えるようになると思います。
これは、1回の”いいね”への重みが、格段に重くなることになり、重みのある”いいね”を集める業者やアカウントは、今まで以上に信頼性の高い場所だと評価されるでしょう。
1人、1日1回 というのは大げさですが、とにかく制限がある行動に対し、人は必ず慎重になります。
これらをベースに考えた時、今後益々Webが活用される世の中に発展していく中で、この辺りの機能が導入される可能性は十分にあると思います。
フォロワー数や いいね数 を、より一層信用のバロメーターとして担保するためには、数ではなく質の部分での改善が不可欠になるからです。
仮に想像通りこの流れになった時、これまでとは違った視点でSNSやWebサイトなどを運営していく必要性が生まれてきます。
また、商品を販売する側も、販売方法や販売スタンスは大きく変わらざるを得ないのではないでしょうか。
小手先で作った商品やサービスを、小手先で行う広告宣伝活動で購買し、タイミングを見計らって同様の新商品を出し続け、なんとなく事業が成立する
というシナリオは、難しくなっていくのではないでしょうか。
というより、難しくなって無くなって頂いたほうが、トーラルで考えたら良い環境になるような気がしています。
・正直に『良いものは良い』と発信するアカウントが評価され
→その行動が多くのフォロワーやいいねを集め
→集まったフォロワーやいいねが信用を増やし
→良いものを扱う業者からオファーをもらい
→良いオファーに対応し続ける限り、フォロワーやいいねは増えていく
結局は、紹介される商品やサービスではなく、扱っている人や事業者の信用によって、消費判断が行われていく時代になっていくのではないでしょうか?
どんな商品なのかを査定するよりも、誰が紹介しているのかや、誰が扱っている商品なのか(誰が提供しているサービスなのか)に焦点が置かれそうな気がします。
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