「冬に子供が生まれる」 佐藤正午(著)
感想 ★★★(興味があったら・・・)
2017年に「月の満ち欠け」で直木賞を受賞した著者の受賞後第1作と評判の1冊を読んだ。
38歳の丸田という青年がある日「今年の冬、彼女はおまえの子供を産む」というメッセージを受け取る。それが本書のタイトルにもなっており、彼はなぜそのメッセージを受け取ったのか、彼女とは誰なのかという謎を秘めながら物語は進む。物語の第一人称が章ごとに変わるのだが、徐々に登場人物は最初の丸田という青年と小学校からの同級生であるもう一人の丸田、そして中学から同級生となる、佐渡という男性、そして杉森という女性の4人と彼らが通った学校の教師とのやりとりにより展開する。
物語の発端となる出来事が現実的ではないことであることから小説としてはリアルに受け止められない部分もあり、やや理解しにくい面がある。物語の流れとしては興味のあるものだったが、つながりがわかりにくくやや残念な読後感だった。
2024/03/21更新
この記事を先に読んでいたらもっと理解しやすかったと思う。
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