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のらねこ、自分に何が作れるのか知りたい

当然ですが、
全く新しい商品を、完全に 0 から作り出すって難しいです。

そもそも自分に何が作れるかがまず分からない。
作ったところで、それが人に喜ばれるのかも分からない。
作りたいものが仮にあっても、それがやっていいことなのかも分からない。
そんな “ないない尽くし” の状態で何か新しいものを発想するって、いったいどうしたらいいんでしょう――?

いつもお読みいただきありがとうございます。
あるいは初めましての方や、久しぶりの方もとても嬉しいです。
僕は目標管理Webサービス Project Sylphius の開発・運営をしています、TOMCAT HEART の中島です。

“何か” がしたい。
でも何をしたらいいのか分からない。
何ができるのかも分からない。

いつもそんなふうに迷ってしまっている人に必要なのは、革新的なアイデアを得る幸運ではありません。
“目標管理” です。

新しいモノづくりは、完成までの道筋を管理しなければいけません。
それを正しく管理できない人がモノづくりができないのは、ある意味当然のことなんです。

だとすると、目標管理なんてどうすればいいのか?
この のらねこに何ができる? では、それを皆さんにお伝えすべく、僕自身が計画して僕自身でやってきた様々なことを、なるだけ面白く書く趣旨となっています。

今週から新シリーズ “のらクリエイターに何が作れる?” を始めます。
今回は、僕自身も作ったことがない全く新しいモノづくりに、完全に0の状態から挑戦してみようと思います。

シリーズの執筆計画:
1. 何を作るか考える(今回)
2. 方針を立てる
(以下未定)

過去のバックナンバー


1. 何を作れば、僕は満たされるんだろう?

これから “モノづくり” という企画を進めていくにあたって、まず何を作ればいいかを考えます。
とはいえだからって、何を作ればみんなにウケるか、みんなが何を欲しがってるかなんて知らないし、それを誰かが教えてくれるわけでもありません。

ですので今回は『自分に必要なもの』から逆算し、世の中のニーズを掘り起こす方法をとります。
新商品のニーズを調査する方法にはアンケート法・デザイン思考法・マクドナルド法などなど色んな方法がありますが、今回は自己分析法ってわけ。

  • 自分が本当に心の底から欲しているものは

  • 自分以外にも欲しがる人がいるはずだ

という考え方が前提です。

ですので当然、最初にやるべきは自分自身のことをじっくりと考えること。
自分探しの旅をするデス。
インドとか行かなくても、スマホ1台あれば簡単にできマス。

まず前提として、世の中全ての商品は「欲求を満たす」ことが目的です。

たとえばお腹がすいたとき、人は ≪食べ物≫ を求めます。
が、これは別に食べなきゃ死ぬから仕方なくやるのではありません。
美味しいものを食べて食欲を満たすことが目的なんです。

もしくは ≪箒≫。
通常多くの人は、ホームセンターで箒を買い求めるときには「必要だから仕方なく買う」と思っているかもしれません。
でも実際には、箒は「部屋を綺麗にしたい」という欲求を満たすために買うんです。
部屋が汚くていい人は箒なんか買ったりしません。

これは何でも同じで、人が新しいものを欲するとき、物理的な形あるものを手に入れることが目的ではないのです。
“心を満たす” ことこそが、新しいものを欲する目的なのです。

ですが現実には、人間には “満たされた” という感情は存在しません。
満足感とは、あくまでも満足したときに感じる様々な感情の総称であって、それが具体的にどんな感情なのかは人それぞれ。

たとえば僕の場合は、以下のような状況で満足するでしょう。

- 美味しいものを食べたとき
- 好きなゲームが思い通りクリアできたとき
- 本を読み終えたとき
- 好きな音楽を聴いたとき
- 好きな人と一緒にいるとき
- 圧倒的な絶景を見たとき
- イケメンと思われたとき
- 何らかの賛同が得られたとき

このリストは人により様々でしょうし、僕自身だって決してこれで終わりではありません。

ですが1つ言えるのは、この ≪満たされたい感情リスト≫ は全ての人間が持っているものだってこと。
かつ、全ての人間の行動は『常に必ず』このリストを満たすために行われる、ってことです。

ですからまずは、自分にとって “最近満たされていないもの” または “いまだかつて満たされたことがないもの” はどれだろうか? と考えるわけです。

2. 圧倒的に足りないものなんかない

ただし1つ注意しなきゃいけないのは、『圧倒的に満たされないもの』を探してはいけないってこと。
たとえば僕は、残念ながら『イケメンと思われたい』という欲求が満たされたことが、人生のうちでほとんどありません。

だとすると、この欲求を圧倒的に満たすに足るアイデアってなに?
ギャルゲー? キャバクラ? 逆に悲しくない、それ?

あるいは、大人気のレストランを経営するには、圧倒的に美味しいものを作ればいい! と人は考えてしまいがちです。
でもこれも無理ですよね。
人間の味覚には味蕾細胞の性能に上限があるので、『誰も食べたことがない圧倒的に美味しい味』というのは存在しません。

これはどんな感情を満たすことを考えても同じで、“圧倒的な商品” を考えようとすると行き詰まるんです。

なぜかってぇと、これは一般に多くの人にとって、生きていく上での当面の目的が普通の日常を維持することだからです。
あなたも僕も、そのへんのオッサンもイーロン・マスクもみぃんな、“普段の生きる目的は日常を維持すること” なんです。

かつ、あなたを含めた大部分の人は、“実際に日常を維持できています”。

ですから実は、人間には “圧倒的に足りない” ものなんてないんです。
存在しないものを満たすアイデアなんて浮かぶわけがないし、そもそも存在なんてしません。
トンチンカンな商品開発をしてしまわないためには、これを理解することが意外と重要になります。

“ある程度満たされた平均的な暮らしをしている” 僕らにとって必要なのは、圧倒的なアイデアではなく “少しだけ足りないもの” を満たすアイデアです。
さて、今の自分にとってわずかに足りないものって、一体なんでしょう?

3. 僕にとって足りないもの

とっさに考えたとき、僕にとって足りないのはこういったものでしょうか。
これは、普段から僕が欲しいと思ってるものの一覧です。

- ギターの腕前が欲しい
- 美術の腕前が欲しい
- 言語学習のコンテンツが欲しい(特に希少言語のもの)
- 自分だけのオリジナルの服を作りたい
- 美しい景色を見る旅を好きなだけやりたい
- より多くの人を惹きつけるアイデアを出す力が欲しい
- 超絶美味いものを作る料理の腕前
- 単純にお金
- 最高のグラフィック映像が楽しめるパソコンが欲しい
- 本をもっとコンパクトに収納できて、必要な本が探しやすい本棚

お菓子食べたいとか細かいのも含めればもっと出るかもだけど、とりあえずこれくらいでしょうか。
ま、人間ですからね。
こういった感じの ≪欲しいもの≫ が誰だっていっぱいありますよね。

ただし問題は、これはあくまで、「欲しいものは?」と自分に問いかけて出てきた思いつきの一覧だってことです。

先ほど僕は、『全ての人間は、満たされたい感情を満たすために行動する』と話しました。
もしそれが正しいなら、
 ≪満たされたい感情リスト≫ の内容と
 ≪欲しいものリスト≫ の内容は
完全に一致するはずです。

この2つはそれぞれ別々に考えたものですが、本当にちゃんと噛み合うんでしょうか?

4. 満たされたい感情と欲しいものを掛け合わせる

満たされたい感情リスト:

- 美味しいものを食べたい
- 好きなゲームが思い通りクリアしたい
- 本を読みたい
- 好きな音楽を聴きたい
- 好きな人と一緒にたい
- 圧倒的な絶景を見たい
- イケメンと思われたい
- 賛同を得たい

欲しいものリスト:

- ギターの腕前が欲しい
- 美術の腕前が欲しい
- 言語学習のコンテンツが欲しい(特に希少言語のもの)
- 自分だけのオリジナルの服を作りたい
- 美しい景色を見る旅を好きなだけやりたい
- より多くの人を惹きつけるアイデアを出す力が欲しい
- 超絶美味いものを作る料理の腕前
- 単純にお金
- 最高のグラフィック映像が楽しめるパソコンが欲しい
- 本をもっとコンパクトに収納できて、必要な本が探しやすい本棚

並べてみました。

こうして見ると、≪欲しいものリスト≫ には入ってるのに、対応する項目が ≪満たされたい感情リスト≫ には存在しないものがありますよね。

たとえば上記のうち『言語学習のコンテンツが欲しい』は、対応できそうな感情がありません。
これは、学習コンテンツは実務上困っているから欲しいだけで、僕にとって “本当に欲しいものではない” からです。
同じように、ギター、お金、本棚など、対応する感情がないものはほかにもあります。

これらを削ったうえで、≪満たされたい感情リスト≫ と ≪欲しいものリスト≫ を組み合わせます。
すると、僕が本当に欲しいもののリストができあがります。

僕が本当に欲しいものリスト:

- 美味しいものが食べたいので、超絶美味いものを作る料理の腕前が欲しい
- 好きな人と一緒に圧倒的な絶景を見たいので、美しい景色を見る旅を好きなだけやりたい
- 圧倒的な絶景が見たいので、最高のグラフィック映像が楽しめるパソコンが欲しい
- より多くの賛同が欲しいので、多くの人を惹きつけるアイデアを出す力が欲しい

これらは、僕が心から欲していると言い切れるものの一覧です。

もしくは逆に≪満たされたい感情リスト≫ にあるのに、≪欲しいものリスト≫ には対応する物品がないアイデアもあります。
たとえば僕の場合、感情リストに『イケメンと思われたい』が入っているのに、これと結びつく欲しいものが『自分だけのオリジナルの服を作りたい』くらいのもので、それ以外はめぼしいものがありません。

あなたが同じことをしたとき似た状況になるのなら、それがあなたにとって ≪普段から足りない≫ 部分かもしれません。

イケメンと思われるためには、もちろんステキな服を着るのも大事かもしれません。
ですがだからといって、オリジナルの服を作るだけでイケメンにはなれないし、それ以外の何もかもが足りないのです。
このことから、僕は『イケメンと思われたいと思ってる割には、その努力が足りていない』ことが分かるってぇ寸法です。

今回はやりませんが、このような『欲しいと思っていなかったが実は必要だったアイデア』をもとに、新しいアイデアを考えるのもアリかもしれません。

実は必要だったものリスト:

- イケメンと思われたいので、セルフブランディングで学んだ人間関係テクニックを活かすチャンスが必要
- 好きなゲームを思い通りクリアしたいので、ゲームの練習時間が必要
- 本がもっと読みたいので、本が必要

こんな感じ。

ただし対応する感情がないからといって、必ずしも ≪普段から足りない≫ わけではありません。
僕の場合、『美術の腕前が欲しい』という感情にも、対応する『欲しいもの』がありません。

ですがこちらの場合は理由が実は単純で、僕は美術練習の時間をすでに生活習慣の中に組み込んでいるし、欲しい美術本を買うくらいの収入だってあるからです。
美術の腕前は常に欲しいんですが、そのための努力をすでにやっているので、追加で新たに欲する必要はないってこと。
つまり今よりもっと腕前を上げたいのはその通りなんだけど、同時にすでに満たされている状態にもあるわけ。

このような類のアイデアも、もしかすると新しいアイデアとして使えるかもしれません。

5. 人と悩みを共有しやすいのはどれ?

さて、僕にとっての ≪本当に欲しいものリスト≫ ができあがりました。

新しい商品開発は、ようするに世のため人のためにやるんですから、僕が個人的に欲しいものを一方的に開発してもしょうがありません。
ですから、僕が欲しいもののうち、『みんなも同じように欲しいもの』を選ぶ必要があります。

1. 美味しいものが食べたいので、超絶美味いものを作る料理の腕前が欲しい

だとすると今回は、美味しい物を作る挑戦をすればいいでしょうか。
過去の のらねこ でも、美味しいものに関する話題はみんなの食いつきがよいことが分かっています。
アイデアとしては悪くありません。

ただ、料理というのは僕にとって決して難しいことではありません。
今回の『全く新しいモノづくりをする』というテーマには、難易度が低すぎて不適当のように思います。

ま、これはまた今度ね。
そのうち龍の髭でも作ろうかな。。。?

2. 好きな人と一緒に圧倒的な絶景を見たいので、美しい景色を見る旅を好きなだけやりたい

個人的に、これは本当に理想的な企画です。
好きな人――つまりうちの奥さんですけど、彼女と一緒に絶景を見る。
本当に心惹かれます。
これは僕の人生そのものの目的といっても過言でないかもしれません。

でも残念ながら今回は無理アルね。。。

なんでって、実はうちの奥さん出不精だからヨ。

奥さんを「旅行に行こう」って誘うところから始めて、家から連れ出すために説得するターンが何回も続くモノづくりブログって、企画としてはそもそもどうなのよ。
物凄い残念だけどボツで。

3. イケメンと思われたいので、自分だけのオリジナルの服を作りたい

これも悪くないアイデア。
自分だけのオリジナルの服、本当に作りたい。

けどこれは金銭的に無理。。。

被服は初期投資が非常に高額な趣味で、なおかつ実は最近古いミシンを捨てたばっかりなのよね。。。
そんなタイミングで新しいミシン?

ああ、ダメダメダメ。
そんなん買ったら普通に奥さんに怒られる。
ボツで。

4. 圧倒的な絶景が見たいので、最高のグラフィック映像が楽しめるパソコンが欲しい

同上。
お金がない。

仮にお金があったとしても、システムエンジニアである僕にとって、新しいパソコンづくりは決して難しい企画じゃない。
料理と一緒で、尻切れトンボみたいにパパっとすぐ終わっちゃう。
ボツ。

5. より多くの賛同が欲しいので、多くの人を惹きつけるアイデアを出す力が欲しい

てなわけで、今回の企画として適当だと思うアイデアはこれ。

“多くの人を惹きつけるアイデアを出す能力”
いわゆるカリスマと呼ばれる人達が持っているスキルの1つですね。

カリスマの人達はね、人を惹きつけることを言うからカリスマなのよ。

だからその能力を鍛える新しい訓練メソッドがあれば僕も嬉しい。
そういう能力、誰だって欲しいでしょ?

たとえば、そういう訓練をするための ≪ゲーム≫ とかどうだろう?
世の中のゲームには、何らかの能力訓練に使えるものもたくさんあります。
ゲームを通じて自分のカリスマを鍛えられるとか、面白いんじゃない?

僕にとっても新しい挑戦だし、第一お金もかからないから企画としてもちょうどいい。

というわけで、次回から ≪人を惹きつけるアイデアを出す訓練≫ のためのゲームづくりをしていきます!
楽しみにしてください😊

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ここまでお読みいただきありがとうございました。
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