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理念のあり方〜シンプルと抽象化〜

おはようございます。
コロナのおかげなのか、運動しなくてはという意識が大きく働き、毎日1万歩、筋トレを日課として継続できています。食生活も見直すようになり、コロナのおかげで健康的になったように感じています。コロナで大変なこともあるけど、ポジティブに捉えていけたらいいですね。

さて、今日は「組織として持っておきたい理念のあり方」についてお話したいと思います。

最近読んだ『amazonの絶対思考』という本がとても面白かったので、本の内容を交えながらお話ししていきますね。

〜シンプルで抽象化された理念の良さ〜

結論から先に述べると、組織として持っておきたい理念のあり方は、「いかにシンプルなものであるか」ということに尽きます。

amazonといえば、今や誰もが知る企業で、「GAFA」と呼ばれる世界のトップグループとも肩を並べるほどです。

そのようなトップの組織では、複雑でハイレベルな理念が掲げられているのかな?と思っていたんですが、これが驚くほどシンプルだったんです。

amazonの基本理念は、『顧客中心主義』

例えば、あるプロジェクトが提案されたときの判断基準となるのが「そのプロジェクトの導入を提案する理由が、売り手(amazon自体)の理由だけであれば導入は見送りになり、お客のためになるのであれば可及的速やかに導入される」といったものです。

このシンプルな理念を取り入れる理由は、

◎理解されやすい
◎社員が迷いなく行動できる
◎シンプルでないと顧客がわかりづらい

の3つが挙げられます。

これは当たり前のことなんですが、理念はシンプルな方が伝わりやすく、理解されやすいですよね。

「ん?どういうことだ?」「こういうことを言いたいのかな?」と疑心暗鬼に陥るような理念は、理念としては向かないです。

そして、トップや経営層が徹底してこのシンプルな理念を貫き通すことによって、他のメンバーは迷いなく行動することができます。

細谷功の『具体と抽象』という本の中でも、

「哲学、理念、コンセプトといった抽象概念がもたらす効果は、個別に見ているとバラバラになりがちな具体レベルの事象に『統一感や方向性』を与えることであり、ベクトルの役割を果たしている。そして無駄や場当たり的な行動がなくなる」こと。

「哲学のレベルで方向性が共有されていれば、個別に見える案件もすべてその大きな方向性に合致しているかどうか判断でき、効率的になる」と述べられています。

要は、トップの頭でしか理解できない『具体的』な考えや数字より、万人に理解されるシンプルで『抽象化』されたような理念の方が、みんなついていきやすいし、効率的だよねってことです。

amazonで言えばそれが、『顧客中心主義』であり、様々なアイデアやイノベーションが考えられる中で、とりあえず「お客様のため」になっていれば、迷うことなく導入が図られ、効率的に進められるわけです。

たとえそれが、失敗で終わろうともです。amazonにおける挑戦や失敗に対する捉え方は、また次回お話ししたいと思います。

僕たち顧客にとっても、「自分たちのことを考えてこのシステムを作ってくれたんだな」とわかれば、企業に対して信用しやすくなりますよね。

〜フライングホイールという仕組みづくり〜

そしてamazonのスゴイのが、この何よりもシンプルな理念『顧客中心主義』がフライングホイールの一端を担い、巡り巡って企業の『大成長』につながることが証明されているということです。

仕組みとしては、「品揃えの幅を広げる」→「顧客満足度を上げる」→「訪問顧客が増える」→「販売者も増える」→「品揃えが増える」=「事業の成長」につながる、というサイクルです。

更に言えば、「事業の成長」が「低コスト構造」を実現し、「低価格」を顧客に還元することで、更なる顧客満足度の向上につながるという2つ目のサイクルにも波及させることができます。

シンプルな理念が、シンプルな仕組み・サイクルを作り、それが結果として組織の『成長』につながっているんです。

逆に複雑な仕組みであればあるほど、継続性が生まれにくかったり、何かミスが起きたときにミスを見つけづらかったり、リカバリーしにくかったりするというデメリットが生まれてしまいます。

つまり、わかりやすいビジネスモデルが結果として長く定着するということです。

これはamazonのような大企業でなくても、どんな小さな組織でも真似できることだと思います。

シンプルで抽象化された理念は、ベクトルの役割を担い、効率化を生み出す。結果、組織の成長につながる。というお話しでした。




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