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『シギショアラの歴史地区』
ルーマニア/1999/文化遺産/iii.iv
⭐️「ドラキュラ」の生家があるドイツ入植都市
『吸血鬼ドラキュラ』のモデルとなったヴラド3世の生地として知られるシギショアラは、トランシルヴァニア地方にある中世の面影をとどめる小さな城塞都市。
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敵や捕虜、反逆者などを惨い方法で拷問したり、処刑した。
多くの国々と国境を接するルーマニアには多様な民族が流入し、12世紀にザクセン地方から入植したドイツ人によってシギショアラは築かれた。
世界遺産に登録された丘の上の旧市街は城壁で囲まれ、オレンジ色の三角屋根が連なる美しい町並みは、「トランシルヴァニアの宝石」と呼ばれる。
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統治には王がいなかったため、入植者たちは職人組合ギルドを結成し、商工業を発展させるとともに、町の防衛や行政まで自ら行った。
旧市街には「靴職人の塔」や「仕立屋の塔」など各ギルドが建てた塔がそびえていますが、当時これらは他民族の侵入を防ぐための見張り台として使われていた。
なかでもひときわ高い、高さ約64mの「時計の塔」は町のシンボルとなっており、シギショアラがギルドによる自治都市になったことを記念して14世紀に創建され、現在は歴史博物館になっている。
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時を刻み続ける大時計はカラクリ時計で、定時になると人形が現われ踊り始める。
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ギルドの職人たちは町をドイツ風に仕立てただけでなく、ドイツ人教会や学校を建て、ドイツ文化の継承にも努めた。
今もドイツ語の標識が残る旧市街の通りを歩けば、800年以上ほとんど変わらない景観に驚かされると同時に、政治・経済を担い町を最盛期へと導いた職人たちの努力と誇りを感じずにはいられない。
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