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UI/UXについて思うこと①〜モノからコトの時代へ〜

UI、UXという言葉。デザインの仕事をしていて、何でもかんでもこのキーワードにつなげてしまうのは、もはや職業病としか思えないけど、ちょっと昔に比べたらかなり身近な言葉になってきたのではないか。

Webシステムやアプリケーションのデザインを仕事にしている自分にとっては、デザインが人々にとって近しい存在になることが嬉しい反面、プレッシャーというか、考えさせられることが増えてきたようにも感じる。

デザイナーとして、というより、人として。

そう、UI/UXについて考えるときにまずやらないといけないのは、デザイナーっていう考え方のような気がする。

UI(User Interface)
UX(User Experience)

簡単に言うと、UI(User Interface)は「人とモノとの接点」、UX(User Experience)は「ユーザー体験」のこと。ホントに、簡単に言うと。
ただ、その中身は底知れず深く、簡素な言葉で説明するのはむしろ失礼なんじゃないかというくらい、答えがない。

結論から言えば、この仕事をしている限り、一生かかって答えを探し続けることになるんだろう。

人とモノとの接点

人が存在する限り、その人と周りにある物理的なモノとの間には、当然ながら「接点」が存在する。これがUI、つまり、ユーザー・インターフェース。コーヒーを飲むときにカップを手にする際に持つ取手部分、テレビをつけるときに持つリモコンの形やボタンの位置、形状。車のハンドルもそう。日々の生活で、UIなしで人は現実世界でアクションを起こすことはできない。だから、UIはとても大事。UIは、人にとってなくてはならないもの。人間が始めて「道具」を手にした原始時代から、UIは必要不可欠なものになった。そして、人はこれまでにたくさんのUIを発明してきた。デザイン性、機能性を追い求め、その中に普遍性を見出し、人にとって、自分にとって最適なUIを取捨選択してきた。この歴史は、人にとって本当に価値ある、誇れるものだと思う。

でも、その歴史も今、大きなターニングポイントを迎えている。UXという言葉が台頭してきているからだ。

ユーザー体験を提供する

UIを人とモノの接点であるとして、UXはその接点を通して得られる「体験」を指す。例えば、デザイン性、機能性に優れた車。これはUI。そして、実際に車を運転して得られる「楽しい」「心地よい」「もっと乗っていたい」「どこか遠くへ行きたい」といった感情、これがUXになる。たとえどんなに優れたUIでも、そこから得られるUXがなければ、モノの価値というのは生まれない。逆に言うと、最高のUXは、優れたUIからしか生まれない、ということになる。

近年、どの業界もこのUXを重視してビジネスが展開されるようになっていて、【UI<UX】という構図が出来上がりつつある。モノが溢れる現代社会において、いかにコトを提供するか。これが鍵になるということ。

モノからコトの時代へ

この言葉──。難しいように聞こえて、案外ほとんどの人は疑問や違和感は感じないのではないかと思う。それだけ、【UI<UX】という感覚が人々に浸透してきているということだ。

コトが大事ってこと。でも、コトって、実態がないよね。だから当然、答えがない。ないというか、無限にある。無限にあるってすごいな。将来の展望もあるけど、不安もある。

そんな感じで(どんな感じだよ)UIとUXというのは、より身近な存在として自分たちの生活に影響を与えてくるということ。

そうなると、UIとは、UXとは、なんて言ってられないなと思う。自分たちデザイナーは、何でもこういう言葉に置き換えてしまいがちだけど、もっとユーザー目線で、使う人目線で、人目線で、考えていかないといけない。

noteでは、デザインについて自分が思うことを自由に書いていこうと思う。ただ、ちょっとデザインとは距離を置いた目線が大切だなと思う。

いろいろ思うところがあるので、それはまた次回に書いてみようと思う。

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