原子力・ウラン投資その6:個別株の基本情報
こんばんは、とまとです。
次回以降に個別株を1銘柄1記事にまとめていく予定です。いきなりその記事に入ると、全体像がわからず、迷子になる可能性があるため、今回は軽く全体像についてみていきます。
まず結論から書くと、ウランに興味を持って買ってみたいと思ったレベルの方はCCJURA(2023/12/24注:CCJは最近生産懸念を感じるのでETFに変更しました)を検討してみるのが思います(投資推奨ではなく、売買の判断は自己責任で)。個別株なので個別のリスクを負いますが、ボラティリティもそこまで高くないのでよいと思います。そういう人はこの回で記事を読むのを終了してかまいません。
どうしてもそれ以外のロマンを追い求めたいどうしようもない頭がおかしい人は、他の銘柄を検討することになります。個人的な結論は、まったく持って銘柄選定の方法がよくわからないので、その7以降のこれからの記事を読んで、一番愛でたく推したいやつを買ってください。好きなようにしてください。以上が結論となります。自分にはよくわからん。
時価総額、売上高、当期利益
その2で説明した5つのカテゴリーを思い出しましょう。大手総合ウラン会社、新興ウラン鉱山開発会社、濃縮プロセスを行う会社、SMR開発会社、ETFです。カテゴリー別の時価総額、売上、当期利益は下記のようになります。単位がカナダドルであったり、USドルであったりしてわかりにくくて申し訳ないですが。
まず、個別の比較の名前に時価総額の認識が重要です。大手総合ウラン会社であるCCJですら、$19Bしかありません。他は一桁Bや$1B未満も多いです。ピンとこない人は他の業界の例と比較すると、ハイグロSNOW $62B、DDOG $37B、AFRM $12B、シェールのFANG 26B、銅のFCX $54Bとなります。何を言いたいかと言うとウランのマーケットサイズはとても小さいのです。大きなお金が市場からウラン銘柄に流れる必要はありません。DDOGクラス1銘柄を大きく上げるぐらいのお金でウランセクター全体を大きく上げることができます。
個別の時価総額規模を確認しましょう。NXE, UEC, DNN, UUUUが$1B以上$5B未満、EU, URG, UROYは$1B未満とかなりの小型となっています。濃縮で唯一のLEUも$1B未満、SMR開発のSMRは247Mしかありません。かなり小型のセクターだとわかります。
最後に売上高・当期利益です。新興ウラン鉱山セクターはほとんど利益はおろか、売上すらありません。これは前に述べたように多くはウラン生産前だからです。SMR開発もまだこれからのため売上はほとんどありません。UECはそれなりに売上がありますが、前に書きましたが生産前のウラン鉱山会社は長期契約を獲得するために、一定のウラン在庫を持っています。それをウランスポット市場で売ることで売上を上げています。これは生産したウランを売ったまともに売上があるのは、CCJとLEUの2つだと思ったほうがよいです。
このデータをみて思うのは、もし機関投資家などの大口が入るならば、さすがに利益はおろか売上もおぼつかない企業に投資するのは難しそうということです。LEUは時価総額が小さすぎるので投資対象ではないでしょう。そうなると、もし、ウランセクターが買われるとなるとCCJがその流れを受けることが予想されます。CCJの名前を出したのはそのためです。
今年のパフォーマンス
次に2023/12/10現在の各銘柄のパフォーマンスをみてみましょう。
年初来トップはCCJで実に2倍近くなっています。次はEU。半年ではUECがトップで2倍以上となっています。1ヶ月ではEUがトップでDNN, EUC, NXEが+20%前後となっています。SMRは他と違い研究開発系企業なので、高金利や途中ショートレポートもあり、ひたすら株価を下げて、直近少し持ち直している感じで、他とは毛色が異なります。LEUも半年ではよいパフォーマンスですが、四半期ではほとんど上昇していないと大手ウラン、新興ウランとは異なる動きをしています。
次に同じ新興ウランカテゴリーの中をみていると、想像以上にパフォーマンスに差が出たなというのが感想です。EU, UEC, DNN, NXEは年初来50%以上ですが、URG, UUUU, UROYは30%前後程度しか出ておらず、直近1ヶ月も冴えないです。同じウラン銘柄でも勝ち組と負け組が別れているというのが印象です。基本的にはスポットウラン価格の上昇により、ウラン鉱山の資産価値が上がるはずなので、似た動きになると思っています。なので、これほどの差がつくのは驚きですが、これについては個別株の分析でよく考えてみる必要がありそうです。
最後にETF URAですが、これもCCJとパフォーマンスの差がついているのが驚きです。URAの25%はCCJで、他もウラン鉱山銘柄なので、基本スポットウラン価格に相関して動くので、そこまで大きな差はつかないと思っていましたが、年初来では大きな差がついてしまっています。1ヶ月ではそれほど差がないので、決算での上昇などの個別株特有の上昇なのかもしれませんが、これをみると、CCJではなくURAとは言いづらく、最初にCCJとさせていただきました。個別株のリスクはあるものの、CCJをまず検討するのがよいように思います。2023/12/24注:ただし、最近生産懸念を感じるので、素直にETFのURAを検討した方がよいと思います。
さて、これでCCJURAを買おうと思った人はここまでで大丈夫です。多少閑話休題でウランの話題を入れるかもしれませんが、基本、その7以降は、CCJURA以外を買いたいという頭のおかしい人向けのコンテンツとなります。
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