トマトパスタ

新参者のさや香ファンです。 コントの感想を書いていこうと思います。 文中では読みやすさ…

トマトパスタ

新参者のさや香ファンです。 コントの感想を書いていこうと思います。 文中では読みやすさを重視して敬称を略しておりますが、さや香のお二人を尊敬しています。

最近の記事

気がついたら、さや香のコントに心を救われていた

「さや香のコント大好きライブ」「コント日和」「ただ、コントを愉しむ夜」の3回にわたって見た、「年いってる人」(仮称)のネタ。 そのなかに"「年いってる」人が「年いってる」と認識できないのは認識できないほど「年いってる」から"、というフレーズがある。(実際に「年いってる」かはまた別の問題なのだが。) 私の祖父は認知症である。 最近起きたことをすぐに忘れてしまうかわりに昔のことはよく覚えているので、もしかしたら若い頃の自分に戻っているのかも知れない。それが「年いってる」と認識

    • さや香のコント「印度旅行」と遠藤周作『深い河』

      8月25日開催の「さや香のコント大好きライブ」。そこで披露されたのは「引きこもりから抜け出して社会人になった息子が、老齢の父親に初任給で印度旅行をプレゼントする」というネタだった。 引きこもりの息子は「人生観が変わるから」としきりに印度旅行を勧める。しかし父親は「この歳で人生観を変えたくはない」と拒む。 妻に先立たれ、自らも病を患い、先が短いと分かっている人間が今更「価値観を変えたくない」と思うのはごく自然な心理である。 "息子が作ってくれた鰻丼が実はひつまぶしだった"と

      • さや香のコント「ヤクザと整体師」は「余白の美学」だと思う

        本格的にさや香のファンになって数ヶ月経つが、「面白さ」を他者に説明するのはなかなか難しい。だが、なぜ面白いのか、どこが面白いのか、語ろうと試みてしまうのがオタクの性というものである。 7月17日、キングオブコント1回戦を観に行ったのだが、4時間近く計70組ほどのネタをぶっ通しで見たことによって、相対的にさや香の面白さが浮き彫りになってくるという不思議な感覚を味わった。(ちなみに4時間も見ることになったのは「再入場できない」からである。出られるけど入れない佐賀県のようなシステ

      気がついたら、さや香のコントに心を救われていた