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成長マインドセット

茨城アストロプラネッツ流、育成の仕組みを公開します。

その前に前提として、独立リーグ球団が社会人野球と決定的に違うのは、野球事業を収益の軸として経営を成り立たせようと「スポーツビジネス」を展開する企業であることです。

メインのビジネスがあり、その会社所属として、会社を背負って野球をするのが「社会人野球」。

独立リーグ経営の特徴は、各NPB(日本プロ野球)球団が日本の大都市をホームタウンとしてビジネスを展開するのに対し、地方に根ざしていることであります。

ビジネス規模として、独立リーグ球団はNPB球団の100分の1と認識していただいて結構かと思います。
*既にその100分の1の立ち位置を打ち破ってる独立球団も御座います😄

アメリカ🇺🇸独立リーグでも、日本でも、現状を打ち破って次のステージへ進んでいる球団があります。

なので、我々茨城球団にも出来る!と信じています!

「地方×100分の1」の独立球団でしか出来ないことへ夢中になって、日々奮闘している人達とご認識頂ければ幸いです😊

スポーツビジネスとは何か?

スポーツビジネスを説明する時、私は「スポーツ」と「ビジネス」の掛け算です。と答えます。

”スポーツ×ビジネス”
スポーツチームとビジネスチームの掛け算が球団の力です。

私がGMという立場で見させてもらっているのがスポーツチームです。
そのスポーツチームをコンテンツとして、スポンサーを取ってきたり、試合を興行にしたり、グッズ販売したりしているのがビジネスチームです。

ビジネスチームが作ってきてくれる売り上げがあって、我々スポーツチームの人件費が賄われていますから、我々は運命共同体であり「永遠に持ちつ持たれつ」の関係であります。

スポーツチームが、
-めっちゃ頑張って優勝しました!
-沢山の選手が次のステージへ大ジャンプしました!

と、例えば、この力を100点としましょう。

一方、ビジネスチームが
-スポーツチームの魅力を伝え忘れてました😆
-結局だれも試合に足を運ばなかったです!
-営業する人も足りなかったです!

と、例えばこの力を0点としましょう。

スポーツ100点 × ビジネス0点 = 0点 となります!

どっちかだけがメチャクチャ張り切ってスーパーな仕事をしても、どっちかがゼロだったら、永遠のゼロ!という極端に伝えたかった次第です😄

なので「スポーツ50点 × ビジネス50点 = 2,500点」が、パフォーマンスは良き!な訳です。

と、いうことで、
本日紹介する選手育成3つの軸は、来季に向けて茨城APへの入団を考えている選手だけでなく、スタッフを目指す方にも参考にして頂ければと思います。

茨城アストロプラネッツ育成の仕組み

私は日頃から『日本🇯🇵野球界の在り方』ありきで、自球団の育成システムを考えています。

野球界には2023年時点において、独立リーグ球団も急拡大し、もう出しきったのではないかというほど選択肢に溢れています😆

例えばプロ野球(NPB)を目指す選択肢は多様になっていて、
①学業 × 野球であれば、大学野球を目指します。
②職業 × 野球であれば、社会人野球を目指します。

その更なる選択肢として、
③野球だけで勝負したいのあれば、独立リーグを目指します。

とはいえ野球のみを選択した代償は、保護者や学校関係者の皆さんが心配する「学歴がない!仕事の保証がない!」、この子の将来は大丈夫なのか!でしょう😄

と言うことで、社会的に敬遠されがちな独立リーグですが、こうして独立リーグ自体が拡がり、選手が増えてるのをみると、それだけでもない気もしますね。

何はともあれ、
選択肢は充分に出きっている現状ですので、各独立球団が生き抜いていくには『球団の価値と意味』にもっと濃ゆい色を付けていく必要がある訳であります。

本日紹介するのは、茨城アストロプラネッツの濃ゆい価値と意味の部分です😄

きっと、ココの文章だけでは伝えきれないこともあると思いますので、質問がある方はコメントやリプライ、または球団へお問い合わせ下さい。

可能な限り、私が回答させて頂きます!

①徹底的に現在地を知る

企業の現在地、自分の現在地なくして、今日やることは見えてきません。

特に我々独立リーガーは、野球人生が詰みかけている選手の集まりです。
*野球人生が終了するまでの期限があると言う意味です。

なので現在地を整理せずに歩むと、無駄とは言いたくないのですが”無意味”になってしまう可能性があります。または後悔してしまう。

現在地を知るためには、プロ野球界の構図を知る必要があります。
なにを基準に話しをするかは各球団で異なると思いますが、茨城APではコチラの資料を使って説明しています。

最初は「こんなにプロ野球って世界に存在するんだ」から始まり、現実的にそれぞれのリーグのレベルや市場規模で紹介していきます。

そして実際に何球団あって、何人のプロ野球選手が凌ぎを削っているのか、

更には各リーグ発端の背景や地域柄など、知れば知るほど面白い世界野球の話しが待っています😊

この現在地を徹底的に知るためのミーティングを、入団前、入団後、そしてドラフト前のこの時期に茨城APでは全体で行っています。

②圧倒的な『育成の選択肢』

ココぞ🔥茨城APの圧倒的な濃ゆい部分であります。
どんなに球団独自の色を出そうとも、国内で出来ることの限界はあります。

茨城APでは、世界各国から多様なレベルの選手がやってきます。
元MLB選手もいれば、野球の発展途上にあるタイ🇹🇭やシンガポール🇸🇬の選手など…

茨城へ行くと、世界がある!です!

一方、『自らの足で世界を知りに行く』こと勝る教材はありません。
茨城APでは毎年、提携先のオランダ🇳🇱球団や北米🇺🇸🇨🇦サマーリーグへ選手派遣も行っております。

オフシーズンにはオーストラリア🇦🇺ウィンターリーグや、今年からはコロナも明けたので中南米🇲🇽🇨🇴のウィンターリーグにも送ろうと思っています😄

実際、毎年武者修行に行った選手は「マインドセット」が格段に成長し、帰国後無双していく傾向にあります。

全ての人がコレによって上手くいく保証は当然ありませんが、
野球を続けるにしても、続けないにしても、大好きで少し得意な野球を通して世界を知ることは、人生の選択肢に幅を拡げます。

③スケール拡大を優先した先の勝利

ココは語弊がないように、気を付けて話します😅
あまり叩かれると私も疲れるので、こんなヤツも居るのか程度に放っといて下さい笑

各球団の思想の部分なので、茨城APみたいな球団もあれば、
「チームの勝利の為に選手が居る」、そして「選手のキャリアはそれからだ」という考え方もあります。

どっちが良いではなく、思想の違いです。
選手は自分の人生なので、自分で責任を持って、好きな方を選べば良いのです。

では、具体的に何が我々の思想か紹介していきますね。

先ず茨城APでは、自分の武器でチームを勝利に導いて欲しいと考えています。

例えば広角に長打が打てることが武器で、それを武器にNPBを目指す選手であれば、チャンスの場面で『それで勝負以外にあり得ない』訳です。

ランナーを進めるバッティングとか、犠牲バントやフライとかが優先される思考や方針ではないということです。

「自分のスイング(武器)」をやりきった先の結果そうなったのであれば、それで良いですが、あくまで優先事項は「自分らしさという武器」の発揮です。

投手も野手も、自分の武器を発揮しながら「成りたい自分へ成長していく」という成長軸と同じラインにチームの勝利が乗ってくるのが理想と考えています。

ヒットエンドランは最低ノーアウト2塁

きっとココが1番の思想の違いを発揮できるので、説明します。

ノーアウト・ランナー1塁の場面で、ヒットエンドランのサインを出したとします。

我々の最高の理想は、本塁打で2人で2点獲得です😄
最低でも2人で1点なので、長打で尚もノーアウトランナー2塁です。

きっと多くのチームでは、
最低でも1アウトランナー2塁、最高でノーアウト1塁3塁だと思います。

と、言うのを我々らしさであり、スケールだと信じている集団です!笑

例えば現段階の茨城APの布陣で、それを何度でも発揮できるのです。

1番 土田
2番 市川
3番 石垣
4番 瀧上

だとします。

1番の土田が出れば2点ですし、2番の市川が出ても2点、3番の石垣が出ても2点、と言う戦略なのです。

結果オーライではなく、リスクテイク

コチラも成長マインドセットをキープしていく上で大事なので説明しておきます。

最近、実際に起きていることで説明すると、弊球団には将来有望な打者がいます。

彼はいつも、コーチと二人三脚で理想のスイングを追い求めて練習している訳です。

しかし今年の弊球団のように負けが重なると、「何としても、先ず出塁しよう」的な雰囲気になるモノです。確かに大事なのですが…

そこの「なんとしても」の使い方を間違われると球団の思想や意図とはズレてしまう訳であります。

結果、その子はコレまで染み付いてきた塁に出ればOKみたいな、練習とは全く違うスイング(いわゆる当てるだけのバッティング)で塁に出て、喜んでいました😆

コレでは、弊球団の選手としては成り立たない訳であります。
我々は勝つだけではなく、彼らの将来をスケールさせる責任を負っています。

結果が良きであっても、球団の思想・方針、基準みたいなモノですので、コチラの方が我々にとって大切な訳です。

なので、コレではダメなんですね。

コレであれば、練習で追求してきたスイングをした結果、アウトになった方が良いのです。

なぜならば、それこそが成長軸に乗った挑戦で、次の挑戦と改善に繋がるからです。

最後に

弊球団では、常に「どんな挑戦」だったかを問うています。

弊球団の理想は後者「成功のための挑戦」です。

結果がでなく、苦しくなると我々も失敗しないための挑戦に偏ってしまう時は、人間ですのであります。

それでも常に「成長のために」、成功のための挑戦であって欲しい。

そこへ導くマネジメント&リーダーシップこそが、現場の専門力以外にコレからの私も含めた首脳陣には求められます。

上記を実践していくためには、組織論を理解する必要もありますので、まだまだ育成プログラムは存在します😄

茨城アストロプラネッツの濃ゆい『価値・意味』とは、真の『成長マインドセット』を手に入れることにあります。

なぜなら40人前後の選手が所属して、毎年NPBへ行けるのは外国人も含めて2~3人程度です。

その他、38人は遅かれ早かれ社会へ戻る現実があります。

スポーツチームの我々がやりたいことを体現しようと、多大な投資をぶち込んで旧笠間東中学校の利活用へと舵を切り、ハードの整備をしてくれた山根社長には、感謝してもしきれません。

茨城アストロプラネッツには、新設の室内練習場とトレーニングジムが御座います。

そして、その事業を全力推進すべくジョインしてくれた弁護士×スポーツへ挑戦する河西さんを勝たせなければならないのです。

どっかり、ガッツリ、日々現実と向き合ってる茨城アストロプラネッツを、どうぞ宜しくで御座います🙇‍♂️

Respectfully,

TOMA

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