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海難事故に居合わせた時の動き

男の子を初めて認識した時、
浜から15mほどの海中だった。

刻一刻と波が高くなり、
風もより一層激しくなり、
急にかなり深くなる海中へ
泳いで助けに行くには
非常に困難な状態。

せめて男の子を見失わない
ように追い掛ける事が
唯一思い浮かぶことだった。

119番通報はどなたかが
してくださったのが耳に
入ったからだ。

そのうち、男の子を助けに入水した
おじいちゃんが海中で意識を失い
その場にいた数人に引き上げられた。

心臓マッサージなどの邪魔にならない
ようにしつつ、男の子を見張りつつ、
迫りくる波や強風に攫われないように
周りの荷物を移動させたりしていた。

友達は途中から浜でポツンとしていた
男の子とおじいちゃんの家族の女の子
に気が付いて、海の家まで連れていき
水着のままでいた女の子に自分のシャツ
を着させてあげたようだ。

ついに男の子が見えなくなってしまい、
引き上げられたおじいちゃんも大分
厳しくて救急隊が到着したのを見届けて
友達と家族の女の子がいる海の家へ向かった。

友達の隣に女の子は俯いて座っていた。
友達が一旦席を離れた時に、女の子に
「びっくりしたね」と声をかけて肩を
とんとんすると、泣き出してしまった。
こちらまで泣きそうになるのを堪えつつ、
海の方向を祈りながら見つめていた。

間もなく友達が戻ってきて、場所を交代し
しばらくすると警察の方から唯一現場に
残された家族の女の子への事情聴取が始まった。

女の子は弟とおじいちゃんと海を訪れていた。
女の子自身と男の子(弟)とおじいちゃんの名前。
住所。
遠方から訪れ、父母は遠くにいること。
電話番号が分からないこと。
家にスマホがあるが、
家の鍵はおじいちゃんが持っていて
入れないことなどを友達のサポートも
ありつつ何とか伝えられて、警察に保護された。

その後、我々は事の発端や成り行き等の
事情聴取を受けた。

事故発生直前、家族はどの辺りに居たのか。

海上で行方不明の男の子について、
・何時頃溺れてしまったのか。
・大体どの辺りから溺れてしまったのか。
(大まかな位置と浜から何m離れていたか)
・男の子を見失うまで何分だったか。
・海上のどの辺りで見えなくなったか。
・海上でどういう体勢だったか。(うつ伏せ仰向け)
・どんな服装だったか。


おじいちゃんについては、
・男の子が溺れてから何分ほどで助けに入水したか。
・そこから何分ほどで溺れてしまったのか。
・どの辺りで溺れてしまったのか。
・海上でどういう体勢だったか。(うつ伏せ仰向け)
・どんな服装だったか。

我々(エビと友一人)は何時から海に居たのか。
家族との関係。助けに関係した
方々と連絡は取れるか等も聞かれた。
名前・住所・電話番号・生年月日・
職業も協力していただけませんか
とのことで申告した。

急に一人取り残されてしまった
女の子も心配だが、我々の心のケア
を消防の方々が何度も気にかけて
連絡先が書かれたカードを下さった。



反省
・AEDを取りに走れば良かった。
・一人で取り残されてる子が
いないか気を配れれば良かった。


教訓
・悪天候の時に海に入ら(せ)ない。
・入ろうとするタイミングに
立ち合えればその子に声を掛ける。

・人命救助の知識を再確認する。
・溺れてしまった方の位置や奥行きを覚えておく。
(溺れる前・溺れた時・見失った時)
・溺れている方の体勢や服装を覚えておく。
・溺れてしまった時刻を覚えておく。
(溺れて行方不明からどれ位が経ったか)


おじいちゃんは心肺停止状態で
搬送先の病院で死亡。

男の子は2時間弱後に沖合に
打ち上げられている所を救助、
病院に搬送され死亡。

二人の尊い命がこの世から
旅だってしまった。

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