[暮らしっ句] どんぐり2[俳句鑑賞]
大人編
木洩れ日を踏んで 団栗拾ひかな 白石正躬
子どもの目に映っていたのは、おそらくどんぐりだけ。木漏れ日の美しさは意識されてなかったと思います。それが歳を取ると、どんぐりそのものよりも拾う子どもたちの姿や木漏れ日など景色の妙に感じ入ってしまう。
哲学?でいうところの「風景の発見」というやつですね。生きていくのに精一杯な間は、景色を美的に鑑賞することなどなかった。どんぐりそのものへの関心が薄れたことで、風景が立ち上がってきたという。
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どんぐりの 小さき盃