金木犀の香りに触れて

　昔住んでいた家の近くに、金木犀が植えられている家がありました。その家の前を通って学校へ行っていたので、秋になると香りがあたりいっぱいに広がっていました。僕はその香りを秋だなあ、と感じます。
行き帰りに、その香りを胸いっぱいに吸うのが、密かな楽しみでもありました。

寄り集まっている小さくてかわいらしいはちみつ色の花たち。甘くて惹きつけられるような魅力的な香り。
僕は「好きな花は？」と聞かれたら、即答で金木犀(とネモフィラ)と答えるほどに、金木犀が好きです。

ところが悲しいかな、今住んでいる家の近くには金木犀はないようです。いや、探せばあるかもしれません。あってほしい。今度散歩する時にでも探してみようと思います。

金木犀モチーフのアクセサリーやグッズが欲しいなと思います。
そうすれば、近くに金木犀が感じられる気がするので。
調べてみると、イヤリングなんかが多そうです。指輪も可愛い。あとはハンカチとか、ルームフレグランスとか。

こうして、ショップで見ているだけで、なんだか癒されます。
ただ、そういうのに手を伸ばすには、自分は少しばかり子どもすぎるような気がして、実際に身に纏うのはもっと先かなあ、とも思います。

異常な暑さの夏がようやく終わろうとしていて、秋の涼しさを感じたからなのか、あの金木犀のことを思い出したみたいです。

もし将来、庭付きの家を買うようなことがあれば、金木犀を植えたいなと思います。