元プライベートバンカー新規営業の手紙施策【実践編】アポ率25%の裏側を公開
ともです。
ヤプリで7月に新しいインサイドセールス(BDRチーム)を7月に立ち上げて、3ヶ月後(四半期の締め)にアポ率25%を達成しました。
※記事の公開が12月なので時間がだいぶ経ってしまいましたが…
今回は3ヶ月間実施した施策の具体的な取り組みについて、一番効果が高かった以前にnoteで紹介した「手紙」施策について実践した過程/結果の内容になります。
(ご覧になったことないかたはぜひ↓)
このような立場/役割の方、ぜひご覧になっていただきたいです。
・アポイントを獲得する役割の方
・自らアポを取って商談を行う営業担当の方
・再商談を設定するマーケティング担当の方
・インサイドセールスの方
それでは参りましょう!
ヤプリの組織体制(ビジネスチーム)
↑の図はヤプリのビジネスチームが適用している「The Model」の組織体制です。
売上を上げるまでの過程を分業制で部署ごとの役割を明確にしてます。
マーケティングチームが獲得した見込み客を案件化につなげる役割は、ヤプリでは「インサイドセールス(SDRチーム)」が役割を担っています。
今回私が新しく立ち上げた「インサイドセールス(BDRチーム)」は、ターゲットを自ら選定して、能動的なアプローチして案件を獲得する役割です。
以下、イメージ図です。
SDRチームは、マーケティングチームと連携して、セミナーやwebサイトに来た方を案件に繋げます。
BDRチームは、ターゲットを特定の特定について次の章で詳しく解説していきます。
ターゲット企業のリストの作成
今回、BDRチームでは「ABM」というマーケティング方法を採用しました。
※ABM:Account Based Marketing
ターゲット企業(アカウント)を特定し、戦略的にアプローチする手法
私は「ABM」の知識がなかったため、株式会社FORCASが実践している方法を研究するところからスタートしました。
FORCAS酒居さんのnoteを何度も読み返し、知識を付けていきました。
執筆した酒居さんに直接話も伺うことができ、貴重なアドバイスをいただきました。前職(freee)で同僚の嶋田さんにもリスト作成や方法について教えていただき、お二人には感謝しております。
※詳細はnoteをご覧下さい。
ターゲットは、本来であれば経営陣や営業部署(フィールドセールス)と話し合って経営戦略に落とし込むのが理想ですが、今回は実績がないこと&立ち上げでまずやってみることを優先して自分たちで選定していくことになりました。
・過去に受注した企業
・市場分析(市場規模と獲得シェア)
・自社プロダクトと相性の良い業種を洗い出し
・未開拓の業界の可能性
を分析して、
最終的に自社が今まで1番多く受注(最も相性の良い業種)にターゲットを絞り、さらなるシェアの拡大を図ることを目的としました。
ターゲットが決まったら、次は誰に接触するキーマンをどう決めるかを次の章で詳しく解説していきます。
コンタクトを取るキーマンの選定
ターゲット企業を選定したところ、多くの企業が過去のイベントやセミナーで何かしらの接点があることが分かりました。
前回のnoteでは「執行役員or部長」をキーマンとしてアプローチする戦略を紹介しましたが、今回はアポ獲得の確率がより高い「社内の資産を活用」することに決めました。
社内の資産≒過去に接点があり、自社にデータを保持している
(会社名/部署名/名前/電話番号/メールアドレスetc...)
一般的な情報と社内の資産の情報には大きな違いが1つあります。
ビジネスの世界では「メール」が最も多く使われる連絡手段。
「メールアドレス」の有無でコンタクトを取れる確率は大きく変わります。
特に面識がない方にコンタクトを取る手段としては最も有効です。
「手紙」「電話」「メール」の3つを全てフル活用することがアポイントを獲得するためのポイントになります。
次の章では3つ揃うことの重要性について次の章で詳しく解説していきます。
手紙を送付した後のアクション
手紙を送付した後の流れは以下です。
(ここにメールアドレスがある先を選定した理由があります。)
メールでコンタクトを取ることにより、合計5回コンタクトの機会を得ることができます。(メールがないと3回しかない)
1つずつのアクションをもう少し詳しく説明します。
手紙送付
宛名は手書き。相手が受け取ったときのインパクトを付ける。
↓
2〜3日後(※相手の手元に手紙が届いたと想定される日)
電話
手紙は鮮度が命です。届いた瞬間に電話をかけるようなイメージ。
不在の場合は手紙を送ったことを伝え、電話があった旨を伝言依頼します。
↓
翌日
メール(1回目)
※ここポイント
【手紙と同様の内容でメールを送します。】
メールアドレスがあることで手紙と同様の内容を別の方法でも伝えることができます。
↓
翌日
電話(2回目)
※ここポイント
不在の場合はメールで用件を送ってますと伝言依頼することで、さらに内容を見ていただく可能性を増やすことができます。
↓
2〜3日後
再送と題名を追加してメールを送付
文章は簡素に。
「お忙しい中、何度も失礼します。手紙とメールを送った件で連絡しております。ご興味ございましたら、ご連絡いただければ幸いです。」
ここまでのアクションで何も反応がない場合は、私は一度失注にします。
ここまでが一連の流れです。
手紙→電話→メール→電話→メール→電話
私はこのサイクルを回して反応がないお客さんは諦めるというルールにしています。
基本的に最初の手紙で反応がある方はいません。
手紙はあくまでも相手に気づいてもらうため&他社との差別化を図るためです。
最語に工夫したポイントを紹介します。
工夫したポイント
カレンダー調整ツール「you can book me」
無料で使える日程調整ツールです。
自分のカレンダーの中から空いている時間を先方に選択していただきます。アポの調整という手間をなくす効果があります。
手紙の際にはQRコード、メールの際はURLを載せていました。
(※英語のサービスですが、お客様への表示は日本語で設定ができます。)
実際の私のスケジュールがこちらです。
https://tomohisatakahashi.youcanbook.me
(あくまでも例です。いたずらで入れないでくださいww)
相手にかける手間を省く努力はビジネスにおいて重要なポイントです。
宛名を手書き
他の郵送物と紛れないように宛名は必ず手書きで書きます。
封を空けてもらえていない場合でも、何か手書きの封書が届いたというインパクトを残せば成功です。
(字は決してうまくないです…あくまでインパクトです…)
手紙の中身&自己紹介文
手紙は2枚(本文)+1枚(自己紹介文)で合計3枚の構成です。
実物です。
ブルーに網掛けしてある部分をお客様ごとにカスタマイズします。
冒頭にカスタマイズした文章を持ってきて、「自分に関係ある?」と思っていただけるようにしているのがポイントです。
活用する方は以下のドキュメントからコピペして使って下さい。
自己開示をする&個人として興味を持っていただける方もいらっしゃるので、毎回添付していました。
実物です。
自分の自己紹介を入れる理由は、好意・返報性の原理を利用するためです。
好意:好意を見せた相手には好意を返してくれる
返報性の原理:自己開示をしたら、相手も自己開示してくる
アポイントを欲しいとこちらか依頼しています。
自分のお願いを通したい時は一方的に依頼するのではなく、まずは自分から与えられるものを提示することで確率がグッと上がります。
もっと詳しく知りたい方はこちらを参考にして下さい。
社内のインフルエンス力の活用
今回ターゲットとした業種は過去からヤプリが接点を多く持っていました。私は業界経験も浅く、人脈がないため同社の島袋氏/金子氏が運営しているコミュニティを最大限に活用しました。
「YMC」=「Yappli [Marketing/Mobile/Media] Club
ヤプリでアプリを作っている・作っていないに関わらず、[マーケティング・モバイル・メディア]に従事している方にご参加いだだける、無償・小規模・非公開での勉強会・相談会です。
リテールやEC事業者の方、ぜひJoinを。
第7回目の開催は記事化していただきました。
まとめ
最終結果はアポ率25%でした!!!と申し上げましたが、手紙の送付はもちろんのこと会社の資産(人/データ/オフィス)を最大限活用しての成果です。
決して1人の力で達成したものではないです。
関与して下さった方々には本当に感謝しております。
3ヶ月で118枚手紙/人を送付して30名の方にアポイントを頂戴し、お会いすることができました。
取り組みを通じて1番嬉しかったことは120枚手紙を送付して、6割の方がリアクションをして下さったことです。
「時期が今ではないので難しい。」「過去に検討したが導入は見送る。」
など、わざわざ断りのご連絡をいただけたことが本当に嬉しかったです。
1人
1社
1枚ずつそれぞれ丁寧に内容を考えて作成したことで、相手に伝わったと感じます。
今回は業界/担当者の課題や悩みの理解を深めるために、アポイントをいただいた先に全件に営業担当者と同行しました。
ここでも嬉しかったのは会ったほとんどの方が手紙について言及して下さったことです。
相手にインパクトを与え、アポイントを獲得する取り組みの成果は数字面だけでなく、直接お客様からいただいたの声の内容で成功と確信しました。
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一方まだまだ課題は山積みです。
組織としてのゴール「受注」により近づけていけるよう、さらに試行錯誤を繰り返し、精度を上げていく必要もあります。
これからも新しい取り組みを試行錯誤しながら、顧客の悩みを解決できる機会を増やしていきたいと思っております。
最後まで拝読いただき、ありがとうございました。
新しい本を買ってまたnote書きます!