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【Edge Rank 1088】砂漠の星空【TOMAKI】

1994年から98年までの4年間、僕は砂漠に住んでいた。正確には、砂漠地帯につくられた人工の街。アメリカのネバダ州にある、砂漠気候のReno(リノ)という都市で、そこにある州立大学に通っていた。

街の中心部をちょっと離れると、西部劇に出てきそうな荒野が広がっている。実際に、この付近では1850年代頃から金や銀が採掘され、一攫千金を夢見る人たちが集まる街でもあった。現在は、カジノがメインの産業。砂漠気候のため、空気が乾燥しているので、お菓子の袋を開けっぱなしにしていても湿気ることがない。干し椎茸を日本から持ち込むと、さらにもっとカラッカラに乾く。夏の暑い日は、自然発火で山火事が発生することがある。そんなわけで、この地域では花火が法律で禁止されている。

私が住んでいたリノのダウンタウンから、車で40分ほど行ったところに、「Pyramid Lake(ピラミッド レイク)」という名の湖がある。面積が487平方キロメートルもあり、サイズ的には琵琶湖の三分の二くらいの大きさ。日本で二番目に大きな湖である霞ケ浦の約3倍くらい。まぁ、とにかく大きな湖が、ハイウェイを走っていると荒野の真ん中に突然現れるのだ。トラッキー川から水が絶え間なく流れ込んでいるのだが、ここから流れ出る川は存在しない。一方的に水が流れ込みそこで蒸発していくため、長い年月をかけて次第に塩分濃度が高くなり、現在では植物の育ちにくい塩湖になっている。

砂漠のため湿度が低く、空気中にさえぎるものがないのと、周りに人工的な光源も少ないため、夜になると信じられないくらいびっしりとたくさんの星が見える。最初にこの星空を見たとき、あまりの迫力に怖くなった。今まで、夜空にこんなにもたくさんの星が存在しているなんて知らなかったから。高いところに上ると恐怖を感じるが、それと同様にあまりにも壮大な星空を目の前にすると、得体のしれない怖さを感じるってことを初めて知った。

地球上の、すべての空はつながっている。でもその空の見え方は、それぞれみんな違う。いろんな国や地域で、また空を見上げてみたい。

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今月のEdge Rank共通テーマは 「空」 です。9月20日は空の日。Twitter(現X)のライバルSNSとして登場したのはBlueSkyと、空が身近な今日この頃です。
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編集後記

週末に撮った写真。東京ビエンナーレ2023のプロジェクトのひとつ、「スローアートコレクティブ:Slow Art Collective Tokyo」の展示設営のお手伝い中に、脚立から空を見上げて撮りました。

いよいよ東京ビエンナーレ2023の秋会期が始まり、成果展示がはじまります。私は、ボランティアとしてこの「スローアートコレクティブ」と、「私たちは、顔のYシャツ」、「天馬船プロジェクト」などをお手伝いしています。会場で、作品をつくったりワークショップを開いたりなどもする予定。ぜひ遊びに来てくださいね。

今回もお読みいただきありがとうございました。
次号は、「東京散歩ぽ」の中川マナブさんです!

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「日曜アーティスト」を名乗って、くだらないことに本気で取り組みつつ、趣味の創作活動をしています。みんなで遊ぶと楽しいですよね。