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"人食いバクテリア"の正体と症状・予防法など

"人食いバクテリア"の正体

"人食いバクテリア"
これだけを見たり聞いたりすると「恐ろしい」と思ってしまう人もいらっしゃるかもしれませんが、慌てず落ちついて、お茶でも飲みながらリラックスして情報を見ていきましょう。


多くのメディアが記載している情報は、国立感染症研究所のデータです。この記事では主に、そのデータと東京都感染症情報センターのデータを引用していきます。

劇症型溶血性レンサ球菌感染症

人食いバクテリアの正体は、レンサ球菌(れんさきゅうきん)による感染症です。

通常、レンサ球菌に感染をしても無症状か咽頭炎や皮膚の感染症にとどまりますが、稀にレンサ球菌の存在しない、血液、筋肉、肺などに侵入すると、急激に症状が進行するような疾患になることがあり、それを"劇症型溶血性レンサ球菌感染症"と言います。

感染経路
鼻粘膜や咽頭粘膜にレンサ球菌が感染する"上気道感染"、傷口などから感染する"創傷感染"等があります。感染経路が不明な場合もあります。

A群溶血性レンサ球菌(産経ニュースより引用)

症状
致死率は約30%、初期症状は風邪症状、腕や脚の痛み、腫れ、傷口の発赤などが見られ、発病からの進行が急激で、筋肉の壊死(このことから「人食いバクテリア」と呼ばれる)や血圧低下などがあり、多臓器不全によるショック状態になると、発病後数十時間で致命的となります。

予防法
身体に褥瘡や傷がある場合は清潔に保ち、傷口が赤くなり、強い腫れや高熱など普段と違ったり、初めての強い症状が見られる場合は、医療機関を受診しましょう。

また、東京都感染症情報センターによると、子供が多く罹患するA群溶血性レンサ球菌感染症(主にA群溶血性レンサ球菌咽頭炎)と、この劇症型溶血性レンサ球菌感染症とは区別されていると記載があります。(メディアでは、ややこの2つが混ざったような情報になっています)

メディア情報まとめ

劇症型溶血性レンサ球菌感染症の患者報告
2014年(H26年) 268人
2019年 (R元年)800人超
コロナ禍の2~4年間はやや減少
2023年 941人(暫定値)
2024年 139人(1/21時点)

産経ニュースより引用

足の壊死(えし)など短時間で急速な状態悪化を招き、「人食いバクテリア」とも呼ばれる「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」の患者報告が昨年、過去最多となった。

今年に入ってからも、多数の患者が確認されており、警戒が高まっている。


産経ニュースでは冒頭でこのように記載されています。しかし、過去最多と言っても人口1億2400万人に対して941人です。(約13万人に1人の計算)

上記の数字は年齢別ではありませんので、以下のデータをご覧ください。

2023年のデータ(東京都感染症情報センターより引用)
2024年1月1~1月28日のデータ(東京都感染症情報センターより引用)

データは東京都感染症情報センターによる東京都内の劇症型溶血性レンサ球菌感染症の報告数です。

メディアでは50代以上、60代以上が危険であると記載されていることが多いですが、上のデータを見ると、実際は70代以上の人に多いのかなというところです。

地域によって年齢差はあるかもしれませんが、東京都の人口は現在約1400万人で、65歳以上の人口が約311万4000人、それに対して約100人が劇症型溶血性レンサ球菌感染症になっていますから、65歳以上の人で約3万1000人に1人という計算になります。

また、全国の65歳以上の人口が約3589万人で、国立感染症研究所のデータでは年間941人ですから、約3万8000人に1人の計算です。

確立で言えば、ゴルフでアマチュアがホールインワンする確率は3万3000分の1です。

おわりに

もちろん、ゴルフと感染症は違いますし、感染症を軽視すべきではありませんが、必要以上に恐れずに、しっかりとしたデータを認識し、よりよい日常生活をすごしていきましょう。

最近の研究では、筋トレは免疫力を下げることがわかっています。(特に無酸素運動)

また、免疫力を上げる方法として腸内の状態を良くしておくという方法もありますので、色々と試してみることをおすすめします。

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