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費用変えず、800万円得する間取り企画

新築企画は間取りが命

新築アパート企画で、最も力を入れたいのは間取りの企画です。
メーカーさんに任せきりにするのではなく、自ら手を加えることで、より入居さんに選ばれる物件にしたいものです。
間取りを企画できることは、中古物件にはない新築物件ならではの魅力だと思います。

住む人の立場でイメージして、プラン修正を繰り返し、住みやすくする

今回は土地を購入するにあたり、仲介さんから参考図面をもらいました。プランを入れたのはテレビCMでも見かける中堅メーカーさんでした。

ワンフロアに4戸、18.6平米のワンルーム。
この間取り、イケてませんね。

・窓が片開き半間で安いホテルみたい
 →引き違いの一間にしたい
・玄関からキッチンまで使い用の無い廊下が広く、
 居室の有効面積が狭くなっている
・独立洗面化粧台、脱衣所が無い
・キッチンは1口コンロ?スペック不足

決して住みやすい間取りではなく、完成してもきっと不人気でしょう。

諸悪の根源は各室の間口の狭さにありそうです。w2275では、キッチンの配置などがどうしても非効率になります。
敷地は横長なので、向きを90度変えることで間口を広くとれば、もっとマシな間取りが入りそうです。
幸い角地で2方向に道路があるので、窓先空地等の問題もなさそうです。

そこで、お付き合いのある設計士さんに、向きを変えたプランを入れてもらうと

w2600以上がとれ、居室の有効面積が増えました。
ワンルームから1kに変わり価値が高まりました!
しかし、まだ勿体無いところがあります。

①洗面台は設置したが場所が微妙。
これでは気持ちの良い朝も洗面台に向かって気合が入りません。
②脱衣所ない。
彼氏彼女が遊びに来た時、きっと気まずい思いをさせてしまう。
③キッチンは2口コンロになったがw1200
まな板を置きにくく、本格的な調理には物足りない。

再度修正依頼をします。
多少は居室を犠牲にしても良いので、脱衣所をつくり、そこに洗面台を入れてみてください。
来たのがこちら↓

おぉ!オーダー通りに書き直してくれている!
しかし、中央の2部屋の居室の形、これでは使いにくいですね。また、風呂に入る時のトイレの位置もが気になる。
間取り企画では常に住む人の生活をイメージすることが大切ですね!
惜しい。しかし、後一歩です。

再度、修正依頼を。こんな感じです↓

洗濯機置場を脱衣所から廊下に出すことで居室の形を整えます。
他にもいくつか細かいところを直してもらい、何度か修正した結果こんな感じに。

居室は当初より0.5帖狭くなりましたが、6.5〜7.0帖は整形に取れています。
w1500のキッチンに2口コンロ、脱衣所、洗面化粧台が入りました。

before

after

beforeとafterでは、居室の過ごしやすさも、水廻り設備の快適性も高まっています。

同じコストで物件価値に大きな差がつく

両者に賃料差異が5000円ある場合、総戸数が10戸だと年間で60万円の収入の差となります。
そして、この市場の表面利回りが7%の場合、物件の価値は、60万円÷7%=857万円の差になります!

建築費はどちらもほぼ変わりませんので、同じコストで800万円以上の価値の差がつくと言えます。

自分で頭を少し使うだけで、大きな得をする。
新築の間取り企画は重要ですね!

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