見出し画像

Apple, Nvidia, Teslaはポートフォリオの中核にすべし by Tom Lee

イントロ

みなさん、こんにちは。
2週間ほど日本に一時帰国していましたが、昨日アメリカに帰ってきて時差ぼけ対策中です。
時差ぼけ対策の一環として、直近1週間に配信されたTom Leeのインタビューをチェックしていますが、今回はアップルのWWDC翌日に収録されたインタビュー内容を紹介したいと思います。


Granny-shot銘柄

前置きとして、”Granny-shot”とはTom Leeが率いるFundstrat社が取りまとめた推奨銘柄リストです。

Apple is one of our Granny-shot stocks. It's a stock that we think investors need to hold for the long term. The company has always been at the center of everything that is happening around consumer and new technologies.
So, to me, you know, there might have been some head scratching because these features may not be part of someone's life just yet, but as you know, Apple gets a lot of these things right.
-------------
For the audience your Granny shot is like almost a very easy shot. You think it's almost a no-brainer when it comes to that stock, right?
-------------
That's right. I think investors should look at it as a core portfolio holding. The Granny Shot is basically a thematic portfolio that buys the strongest stocks in a specific theme. So, when you think of AI and Millennials, Apple, Nvidia and Tesla are really the center of that.

Interview on CNBC television @6/11/2024

和訳(意訳含む)「Appleは我々のGranny-shot銘柄の一つで、投資家は必ず長期で保有すべきと考えています。Appleは常にコンシューマー製品と新たな技術分野で注目すべき出来事すべての中心にいます。ですから、(昨日のWWDCで発表された)AI関連の新機能が多くの人にとってまだ身近なものではなかったため、少し困惑した状況が続いているのかもしれませんが、皆さんご存じの通り、Appleは多くの製品で成功しています。」

番組アンカー「視聴者のために説明すると、Granny-shotとはバスケットにおけるとても簡単なシュートのことです。つまり、株式銘柄の選定においては、ほぼ考える必要もなく保有すべき銘柄ということですよね?」

和訳(意訳含む)「その通りです。投資家の皆さんはGranny-shotを資産の中核となるポートフォリオとみなすべきです。Granny-shotはある特定のテーマで最も強い銘柄を集めたポートフォリオです。つまり、AIやミレニアルがテーマだとした場合、Apple、NvidiaそしてTeslaは絶対に外せない銘柄となります。」


小型株のEPS成長は19%

Tom Leeが昨年来ずっと押し続けているセクターに小型株があります。小型株(Russell 2000)は、これまでのところS&P 500やダウ工業指数に比べてYTDでは大きく見劣りするリターンとなっていますが、Tom LeeはFedの利下げが始まることを見越して、強気姿勢を崩していません。

Definitely. One thing investors have to keep in mind is they get hampered when investors worry about lack of visibility. When Fed begins to cut, we have shown this to our clients, the number of expected cuts begins to creep up, that has been correlated with the IWM outperforming the broader market. So, the reality is the stock market is saying, look, I don't want to touch small caps until the Fed starts cutting. But for the meantime, small-caps had better earnings growth, close to 19% for Russell 2000 versus 9% for S&P. And median PE multiple is around 10x in the Russell 2000 as compared to 16x for the S&P. So, better growth, lower multiples. I think it's a great risk-reward for investors right now.

Interview on CNBC television @6/11/2024

和訳(意訳含む)「投資家が将来見通しに不確実性を感じている状況では、小型株は伸びません。つまりFedが利下げを開始すれば期待される利下げ回数も多くなり、これに付随する形でIWM(Russell 2000 ETF)がより大きなマーケットの指数よりも上昇していくことが分っています。ですから、現在の状況は、株式市場がFedの利下げを確認するまで小型株には触れたくないといっているのです。一方で決算を見ると、Russell2000に属する小型株は全体で19%のEPS成長を示していますが、これはS&P500の9%という成長に比べても非常に好調な業績です。にもかかわらず、PEレシオの中央値はS&P500の16倍に対して、いまだに10倍と低く抑えられています。つまり、高いEPS成長と低いPEレシオ=投資家にとっては非常に魅力的なリスク・リワードとなっているのです。」

ここで番組アンカーは現在の高金利政策下では、小型株に属する企業にとって借入コストの上昇が重荷になっているのではないかと質問されています。
それに対するTom Leeの返答は以下の通り。

Sure. But I think what you've just described, which is higher cost of money, or, you know, high bar for borrowing money, I mean, that is the existing conditions. So when the Fed starts cutting, you know, that starts to ease.
What would investors benefit from is having exposure to things that are levered to an easing of financial conditions and I would argue for small caps.

Interview on CNBC television @6/11/2024

和訳(意訳含む)「その通りです。高金利による借入コストの増加は、しかし現在の状況です。Fedが利下げを開始するということは、この状況が緩和するということなのですから、投資家の皆さんは金融緩和に連動する資産へのエクスポージャーを持つことが大事だと思います。」

Russell 2000 ETF vs S&P 500 ETF

というわけで、もう一度Russell 2000の代表的なETFであるIWMとS&P 500のETF (SPY)のこれまでの推移を振り返ってみます。

昨年10月末から現在に至るSPYとIWMの推移

驚いたことに、YTD(年初来)でのリターンでは大きく見劣りするIWMですが、現在のブルマーケットが始まった昨年10月末を起点とした場合には、SPYが33%リターンに対し、IWMは23%リターンという成績になっています。そして、この10%のリターン差はここ1か月の間に広がっています。

ちなみに、Tom LeeはRussell 2000が今年末までに+50%上昇すると予想していますが、直近1か月のデータは逆方向の動きを示しています。一方でS&P500については6月末までに5,500ptという見通しを立てていましたので、SPYの方は想定よりもさらに順調な動きとなっています。


最後に

今回は、私の時差ぼけ対策の一環として、遅まきながら先週のインタビュー内容をまとめてみました。
それでは。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?