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お寺の広報に必要な「導線作り」と「効果測定」とは


お寺の広報代行をする会社、株式会社唯の池谷です。


私はマスコミ出身の僧侶(浄土真宗本願寺派)、というより僧籍を持つ経営者です。毎月300時間ほどの勤務時間をすべてお寺の広報のお手伝いに奉仕させていただいています。


当社事業のひとつであるお墓のユーザレビュー記事「墓地ご契約者様の声」は、現在17ヶ寺・39名の施主(お墓の持ち主)記事を執筆し、納骨先に悩む人に寺院墓地の価値を理解してもらうお手伝いをしています。
当社所在地は横浜市ですが「墓地ご契約者様の声」記事は北海道や大阪など、遠方のお寺からもご契約いただいています。
事前に各寺院のご住職に広報活動の実績をお聞きし、広報実績における課題を話し合ってから広報支援をしています。

それぞれのお寺にどのくらい人が来ているのかを調べたところ、お寺の広報活動において共通の課題があることがわかりました。
今回、寺院広報のノウハウがない、または広報活動してみたけど結果が出ないというお寺に、いますぐできる広報活動をご紹介します。

市民とお寺をつなぐ広報活動

【広報】(コウホウ)
活動内容・事業内容などを一般の人に広く発信すること。
(出典:Weblio辞書)

一般の人に広く発信することを広報といいますが、一般の人にお寺のサービス内容はあまり知られていないのが現状です。
それは何故でしょうか?

何百年もその地にあるお寺なのに、これまでお寺は多くの人に広く活動内容を知らせることをしませんでした。
それは寺院のほとんどが「檀家制度」という固定客のためにサービスを提供していたからです。

しかし、定住社会をベースにした家制度がなくなり、いまでは檀家制度を維持するのが難しくなりました。
そこで、地域に転入してくる人やお寺とご縁がなかった地域住民に、これからお寺をもっと知ってもらい、お寺のサービスを受けてもらうためにはお寺から広報をする必要があります。

地域の方にもっと知ってもらうために、お寺は何をすればいいでしょうか?

お寺の広報事例

「檀家さんがたくさん新規客をご紹介してくれる」

このようなお寺は広報の必要性はありません。檀家で寺院経営が成り立っているのであれば問題ないですが、その檀家の後継者とお寺がどこまで関係を築けているのかが重要です。次世代のためにもお寺の広報活動は必要だと思います。

1300年ほど続くお寺でも、いまのお寺の活動を地域の方に知ってもらう広報を実践してします。
掲示板や通りに面したところにチラシケースを設置しておけば、市民はお寺の資料を手に取りやすく、お寺のなかのことが伝わりやすいです。

プレゼンテーション1

檀家の後継者がお寺に来ない課題があるお寺では、棚経(檀家のご自宅で読経すること)のときにお坊さんが資料を手渡しして、お寺ではどんなことをしているのかを家族全員と会える機会として丁寧に説明することができます。

掲示板に資料を設置する、資料を檀家に手渡しする。広報活動を実践するお寺はシンプルなことだけをしています。

お寺で告知やご案内ができる場所を書き出してみる

広報のノウハウを知らないお寺は、何から始めればいいでしょうか。
まず、これまでお寺に来てくれた人に、どうやってお寺を知ったのかを聞くことです。

・檀家の紹介
・掲示板を見た
・葬儀社からの紹介

これらはお寺でよくあるケースですが、ここでは「檀家」「掲示板」「葬儀社」が新しくお寺に来てくれた人との接点(場所)です。
ここにお寺の活動を知ってもらうアクションが必要になります。

例えば、手に取ってもらう様に資料を掲示板に設置したり、人から紹介してくれることが多いなら、その人にお寺の資料を渡しておくなどが大切です。

その準備をするためには、まずやったことがなくてもいいので、ご案内できる場所をすべて書き出しておくことから始めます。

何をしたいのか、目的を決める

「葬儀の依頼を増やしたい」
「お墓を分譲したい」
「心の悩みを抱える人に傾聴してあげたい」
「仏教を布教したい」

お寺にはやるべきことがたくさんありますが、それぞれの目的によって広報施策が変わります。
それらを求める人は、お寺に対するアクションがそれぞれ違います。お墓を求める人はお寺に電話して、見学を申し込む。仏教のことを知りたい人はお寺に来て文化財に触れたり、行事に参加するなど。相手のアクションに合った場所に情報を提供することが効果的な広報施策です。


何より重要なのは広報の目的をひとつに絞ることです。
あれこれ混ざってしまうと、届けたい相手に届きにくいだけでなく、お坊さんの傾向として目的が曖昧になってしまい、広報活動が長続きしない、悪いケースでは結局何もしないということがあります。

これまで反応があった広報活動は相手が反応しやすい導線ができている

具体的なアクションについてご紹介します。
書き出してもらった広報活動できる場所において、ご自坊様で実施可能な施策や、やったことのある広報は何でしょうか?
そして、そのなかで「実際に人から反応をもらった」ことのある施策はどれでしょうか?

例えば、掲示板のひと言や寺報など。檀家さんからの反応しかなくても構いません。
その施策に対し、相手がお寺に返答しやすい広報資料を準備しましょう。これが「導線作り」です。
導線とは相手が動きやすくなるための誘導をしてあげること。
例えば、お墓の案内をする資料に「見学の際はお気軽にご相談ください」とひと言を添えて電話番号を記載するなどです。そこまでできれば、あとは継続的に広報活動をするだけ。特別なことはひとつもありません。

【ポイント】広報活動は効果測定とワンセットで実施!

『ほんとにそれって効果あるの?』
お寺からよく聞かれる質問です。結論、やり続けないと効果は出ません。
1回だけやって諦めてしまう、広報をやる前から考えすぎて着手しないという傾向が、これまでお話しさせていただいた多くのお寺にありました。

そのお寺には、結果を出しているお寺の広報活動におけるポイントを紹介しています。
それは具体的な施策だけでなく、広報の効果測定をしていることです。

資料を配布したなら、どこの場所で、いつの時期が1年を通して反応がよかったか。
反応してくれた人は、何故お寺のことを知って問い合わせをしてくれたのか。

広報が長続きしない傾向があるお寺の共通点は、一般市民が反応してくれた広報に対して効果を記録していないことです。

【まとめ】広報活動が最大化できる場所を知ること

これまで実践したことのあるお寺の広報活動で、相手が反応しやすい導線を意識して施策を考え、その施策の効果測定を記録し知っておくことです。

どうしても反応が取れない場合は池谷までご連絡ください。導線部分がわかりにくい、または反応が出ているのに気付いてない可能性があります。
ご自坊様の強みを知ることで必ず結果は出ます。

          株式会社唯 池谷正明

*寺院の方にご案内*

「墓地ご契約者様の声」レビュー記事は現在無料で取材を実施しています。

実績記事を郵送しますのでご希望の方は下記よりお問合せください。

株式会社唯 yuiinc.com

レビュー記事を掲載したインスタグラム https://www.instagram.com/masaike/

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