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ジョン・コナリー『失われたものたちの国』刊行記念、翻訳者・田内志文先生のトークイベント&サイン会開催(東京・御茶ノ水、9月6日)

みなさまこんにちは。東京創元社編集部の翻訳班HSと申します。
主に翻訳ミステリの編集に携わっておりまして、『そしてミランダを殺す』のピーター・スワンソン、自由研究には向かない殺人のホリー・ジャクソンなどを担当しております。好きなものは駄菓子のラムネ、好きな動物はフェレット(イタチ)です。

さて、今回は9月6日(金)開催のイベントについてお知らせいたします!
ジョン・コナリーの、本にまつわるダーク・ファンタジイ『失われたものたちの国』の刊行を記念し、同書を翻訳された田内志文先生と、担当編集者であるわたくしHSによるトークイベント開催が決定しました!

この作品は2015年に東京創元社から刊行した『失われたものたちの本』の続編です。


ジョン・コナリー『失われたものたちの本』とは

翻訳者の田内志文先生がイギリスの書店で原書に出会ってから、なんと8年間翻訳したいと思い続けていた作品です。おかげさまで何度も重版できた人気作品となりました。2021年に文庫化しまして、長く読み継がれている東京創元社のファンタジイを代表する一冊です。あらすじはこちら……。

母親を亡くして孤独に苛(さいな)まれ、本の囁(ささや)きが聞こえるようになった12歳のデイヴィッドは、死んだはずの母の声に導かれて幻の王国に迷い込む。赤ずきんが産んだ人狼、醜い白雪姫、子どもをさらうねじくれ男……。そこはおとぎ話の登場人物たちが蠢(うごめ)く、美しくも残酷な物語の世界だった。元の世界に戻るため、少年は『失われたものたちの本』を探す旅に出る。本にまつわる異世界冒険譚! 

まさに正統派異世界冒険譚で、2007年に全米図書館協会アレックス賞を受賞しています。この賞は「12歳から18歳のヤングアダルトに特に薦めたい大人向けの本」が選ばれるそうです。大人から子供まで、年代を問わずに楽しめるダーク・ファンタジイです。

スタジオジブリ映画「君たちはどう生きるか」が影響を受けた本として話題に!

そしてこの作品、2024年に〈スタジオジブリ映画「君たちはどう生きるか」が影響を受けた本〉として紹介され、話題になりました。映画「君たちはどう生きるか」をご覧になった皆様は、ぜひ本書もお手に取っていただけますと嬉しいです。

『失われたものたちの本』の続編『失われたものたちの国』

今年の6月に単行本で刊行となりました。続編ですが主人公は12歳のデイヴィッドではなく、ひとりで8歳の娘を育てている32歳のセレスです。こちらのあらすじは……。

ロンドンに暮らすセレスは、ひとりで8歳の娘を育てていたが、ある日、娘が交通事故で昏睡状態となってしまった。医師の勧めで、セレスは田舎にあるケア施設に娘を移すことにする。その施設の敷地には、『失われたものたちの本』という物語を書いた作家の古い屋敷があった。娘の看病を続けるセレスが限界を迎えた日、彼女は何者かに呼び寄せられるようにして屋敷の屋根裏部屋に入り込み、さまざまな本が呼びかけてくる声を聴いた。そこに突然現れた怪物に襲われ、屋敷から逃げ出すが、気がつくと知らない場所に迷い込んでいた。そこは魔女や人狼、巨人たちが存在する、美しくも残酷な世界だった。セレスは元の世界に戻れるのか? 

この2冊の魅力を多いに語り合いたい! 翻訳の裏話をたっぷり聞きたい! ということで、トークイベントを開催する運びとなりました。

田内志文先生とは2013年刊行の『銀行強盗にあって妻が縮んでしまった事件』で初めてお仕事をご一緒し、それからミック・ジャクソン『10の奇妙な話』『こうしてイギリスから熊がいなくなりました』、ジェームズ・ロバートソン『ギデオン・マック牧師の数奇な生涯』など、さまざまな本を一緒に日本の読者の方々にお届けしてきました。これらの作品についてもお話ししていただきます。『失われたものたちの本』『失われたものたちの国』以外は、未読の方でも大丈夫です。

こちらのジョン・コナリーの2冊も、犯人当てミステリとかではないので、読むまで絶対に何も知りたくない!!という方でなければ、未読の方でも大丈夫かなと……。可能でしたら、ぜひ読んでからお越しいただけるとトークはさらに面白いと思います!

また、『失われたものたちの国』の文章の一部を、田内先生が朗読される予定です。田内先生は朗読イベントご出演の経験もあり、ぜひ今回も朗読をお願いします!とわがままを申し上げてしまいました。会場でしか聞くことができない、素敵な朗読をお楽しみいただけますと幸いです。
さらに、終了後には田内先生のサイン会もございます!ご参加を希望されるかたは、下記の概要をお読みいただいたうえ、メールでお申し込みください。

イベント概要、参加方法

「ジョン・コナリー『失われたものたちの国』刊行記念 翻訳者・田内志文トークイベント」
◇日時:2024年9月6日(金)18:30開場/19:00開始
◇会場:エスパス・ビブリオ 
東京都千代田区神田駿河台1-7-10 地下1階
https://www.espacebiblio.jp/

◇出演:田内志文(翻訳者・文筆家・スヌーカー選手)、東京創元社担当編集者
◇料金:2500円(要予約、当日精算)※ワンドリンク付き
◇注意事項*トークは、ジョン・コナリー『失われたものたちの本』『失われたものたちの国』をお読みいただいていることが前提の内容となります。*イベントの配信はございません。
*新型コロナウイルス感染症対策として、トークイベントおよびサイン会開催中はマスクの着用をお願いいたします。
◇サイン会:会場で販売する田内志文先生が翻訳された書籍を対象に、トークイベント終了後にサイン会を開催いたします。

*サイン会対象書籍:当日会場でご購入いただいた下記の書籍  
ジョン・コナリー『失われたものたちの本』(文庫版)  
ジョン・コナリー『失われたものたちの国』(単行本)  
ジョン・コナリー『キャクストン私設図書館』(単行本)  
ミック・ジャクソン『10の奇妙な話』(文庫版)  
ミック・ジャクソン『こうしてイギリスから熊がいなくなりました』(文庫版)  
アンドリュー・カウフマン『銀行強盗にあって妻が縮んでしまった事件/奇妙という名の五人兄妹』(文庫版)

◇申込方法
下記の東京創元社メールアドレスにお申し込みください。メールの件名を「失われたものたちの国トークイベント」にしていただき、お名前、お電話番号、参加人数をお知らせください。3営業日内に返信メールで予約完了をお知らせいたします。tsogen.co.jpからのメールを受信できるよう、ご自身の設定をお願いいたします。

メールアドレス:tss@tsogen.co.jp

海外で刊行された一冊の本が、どうやって日本で刊行されるのか。そういった本作りについてもお話できれば嬉しく思います。楽しいイベントにできればと思いますので、どうぞお気軽に遊びにきてください!

(東京創元社翻訳班HS)


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