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一尺って何メートル?ー単位の統一って大切ー

筆者は歴史を学ぶのが好きである。特に近現代史。歴史って「過去のコト」ではなく、我々が生きてる現代社会の仕組みに繋がっているコトも多いのだ。

最近あらためて偉業だなと感じるのが「メートル法の制定」である。長さの単位を統一したコトって地味にその後のグローバル社会に大きな影響を与えていると思う。

日本は昔、尺や寸

日本でも日常的に使われている「メートル」だが、日本だって明治に入るまでは尺とか寸とかが使われていたワケで、ほんとに日本人の意識がメートル法に統一されたのは昭和に入ってからだと言われている。

「単位の統一」は社会が社会として成り立つ大きな要因の1つで、便利とか不便とかに加えて不公平の防止にもなる。日本でいえば、太閤検地での升の統一は税として納める米の不公平をなくす為だった。

商取引を行う上でも、単位が統一されている方が商売もやりやすく、その範囲で社会が形成されがちになるのも当然だろう。今の日本で「一尺×一尺の大きさで1500円です!」なんて言うトコとは取引したくなくなるだろう。

単位の統一は大切だけど大変

いまじゃ当たり前にメートルだが、こーいう規格とか単位を統一するのってかなり大変なことだ。各地域が各地方毎に今まで日常的に使用していた単位ってものがあった訳で、他と統一させるために変えていくってけっこー大変だ。必要なコトだとわかっていても受け入れがたいだろう。

今の日本で、「アメリカと単位合わせたいから、グラムとかキログラムの使用は禁止でポンドで計ってね」と言われたら、国内はだいぶ混乱をするだろうと思う。

同じ国内だって統一するのは大変で、それをやり遂げた人はだいたい歴史に名前を残している。それを全世界単位でやろうとしたのが、フランス革命後のフランスで起こった「メートル法」なのだ。

結果として、長い時間はかかるもののほとんどの国では統一されている訳で、これはすごいこと。正式採用してない国なんて、アメリカとリベリアとミャンマーくらいのはずだ。この統一でどれだけ世の中が便利になったか、国際化にかなり大きな役割を果たしていると思う。

余談だがこの「世界で統一的な単位をつくるんだ」って発想が非常にこの時期のフランスっぽいと、筆者は思う。ちょっと啓蒙思想っぽい発想だしね。

最後に

いまや日本人だって尺や寸が里がどれくらいの長さなのか知っている方が少ない。その位、メートル法は浸透しているのだ。参考までに他の長さの単位をメートル法に直してこの記事を終わりたいと思う。

日本古来の単位

寸 (約 3.03 cm)
尺 (約 30.3 cm)
里 (約 3927.3 m)

海外の単位

インチ (約 2.54 cm)
フィート (約 0.31 m)
ヤード (約 0.92 m)
マイル (約 1609.35m)

その他

天文単位 (約149,597,870km):地球と太陽の平均距離
光年(約9,460,730,472,580km):光が1年に進む距離

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