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Kog #4

 今夜も廃墟の団地で秘密特訓。外出自粛が要請されているので、人気のない場所、人気のない時間帯に、ひっそりと。で、人気のない場所でのウィリーで「捲れる」練習をして、見事にコケました。ひとり。
 「捲れる」というのは、前輪が上がりすぎて、前輪よりも後輪が前に行って、そのままひっくり返ってしまう状態のことです。

 YouTubeの先生方が言うには、ウィリーが出来ない人がそれを出来るようになるためには、いくつかのステップを踏む必要があります。
 それについて、まだウィリーを習得していない私が言うのもアレなんですけどね。まず一つ目が、ちょっとでも前輪を上げられるようになること。これがまず私、結構、時間かかっちゃいました。まあここで「おかしいな」と感じている、おっさんな自分がおりました。
 そして、ちょっとでも前輪が上がるようになったら、二つ目に「抜重」を覚えること。ウィリーって、いくら腕力を使って前輪を上げたとしても、それと同時に体重を後ろに移動出来ていないと、上げると同時に押さえつけているようなものなので、すぐに前輪が地面に戻ってしまいます。なので、腕の力でなく、肩と腰を後ろに引くイメージで、前の力を後ろに抜いてやる「抜重」という動きが必要になります。読みは「ばつじゅう」です。バツ10です。大変よね。
 抜重をマスターして、前輪がグン、と上げられるようになったら、最後に、上がった前輪をバランスよく保つことが出来れば、ウィリーが出来るようになります。で、バランスよく保つためには、プラス方向マイナス方向含めて、適正な状態を身体が覚える必要があります。何処まで上げないとバランスポイントに到達出来ないのか、そして何処まで行くと行き過ぎなのか、これを把握するために、また行き過ぎた時の対処方法を覚えるために、上述の「捲れる」練習が必要になるわけです。
 で、YouTubeの先生方はこれをまあ、事もなさげにやってみせるわけです。ほうらここまて捲れたら、足をスッと降ろしますよ-、ってな具合で。ところがギッチョン、私のようなおっさんには中々これが難しい。上手く降りられず、自転車諸共コケます。そしてコケると、それを身体が覚えちゃって恐怖心となり、身体が強ばって、捲れるほど上げられなくなってくるんですね。ビバ学習能力。ちなみに私は今、ここの状態です。

 どうやって、その状態を克服するか。まあ考えたんですけど、コケても怪我しない状態を作るしかないです。このご時世、大怪我などして救急車呼ぶ、なんてことはあってはならないことですので、まずヘルメットは必須です。これはさすがに、私も着用しています。で、出来れば、肘のプロテクター、これはちゃんとスケボーとかマウンテンバイクとか用の、プラスチックのガードが付いているようなやつ、これもあるべきでしょう。これは私持っておらず、今日はまだ出血や打撲に至るようなコケ方はしていませんが、あった方が絶対によいでしょう。
 あとは、背中の保護もあった方がよいですね。これは専用のプロテクターとかもあると思うのですが、最低限、タオル詰めたバックパック背負うとかしておきたいです。
 ここまで防護を固めれば、怪我の防止にもなりますし、恐怖心の軽減にもなるのではないかな、と思います。

 ところでYouTubeだと、私は三つか四つほど、マウンテンバイク等でトリックをされている方のチャンネルを登録して、いつも視聴させて頂いてます。
 そのうちの一つ、SUPER24TAというチャンネル、まずお父さんが非常にトライアルの上手な方なのですが、そちらのご家庭の小一になったばかり、六歳のお嬢さんも、トライアルが物凄く上手です。
 六歳でこんなに上手なの凄いな。なんでかな、と考えてみたのですが、まずは本人の資質。いくらいい先生が(こちらの場合、お父さんが、ということですが)いたとしても、まずは本人の資質ありき、かなと思います。
 けれども、彼女が特出した天才児なのかというと、その可能性も勿論あるんだけど、それよりも一番は「恐怖心がない」というのが大きいのかな、と、個人的に思うわけです。
 まずお父さんが、色々出来るのを見ているから、彼女も出来て当然、という心構えが多分出来ている。そして、身体が小さいのて、転んだときの衝撃も大人よりはかなり少ない。お爺さんお婆さんなら、転んだだけでもう骨折とか重症になりかねないですが、子供って丈夫です。そして、素に近い子供ゆえ、身体の飲み込みが早い。そういう理由で、上達が早いのかな、と思っています。
 翻って私ですが、まず15kgの自転車でコケたら、どんな怪我をするのか、色々見聞きしてしまっているし、想像をしてしまう。その恐怖心によって、身体の色んな部分に、勝手にブレーキがかかるわけです。身体が覚えている基本動作というものが、既に出来上がっていて、頭が幾ら命令しても、身体が動いてくれないわけです。
 そういう具合で、私の歳になると、イメトレなどで克服出来るレベルが限られてくるので、そこはやはり上述のようにしっかり安全対策して、物理・心理の両面で危険回避するしかないです。若くないので、無茶したら大怪我するだけなので。
 そしてもう一つは「ほどほどのところで諦める」事も重要だよね、と思ってます。
 最初の記事にも書きましたけど、ホントに長時間やるのが無理なので、集中して短時間やって、少しでも進歩があればすぐ止めて帰るようにしてます。それを続けてもし頭打ちになって、出来なかった時にはもう、スッパリ止めようと。今のところ、少しずつ上達はしてるので、まあそのうち出来たらよいよね、くらいの感じで気楽に取り組んでます。気合でどうにかなる歳じゃないので。

 何はともあれ、コロナ対応があろうがなかろうが、場所とか時間にも気をつけて、しっかり準備して、ホントに誰にも迷惑をかけないようにするのが大事かな、と思ってます。それがおっさんの生きる道。おっさん道。

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