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Kog #14

 自転車屋さんを見るのが大好きだ。
 昨日の土曜日も、当てもなく三鷹方面にポタリングしているときに、おじいさんおばあさん二人でやってるような小さな自転車屋の前を通り過ぎかけて、店内にディスプレイされていた自転車に目が留まり、つい立ち寄った。
 ブルホーンハンドルバーのついた、二十四インチタイヤのミニベロっぽい自転車。ホリゾンタルっぽいのだが、トップチューブがヘッドチューブの直前でカクン、と上向きに曲がっている。白と黒が一台ずつ、二台並んで壁に吊されている。あとで調べてみたら、二〇一〇年にブリヂストンの六十周年記念で全国五〇〇台限定で発売された、CITTAという自転車らしい。
 「初めて見ました。格好いいですね、でも高いな-」
 「そうなの、高くてね、ずっと残っちゃった(笑)もし買うならお勉強しますよ」
 なんてな会話を交わして、その自転車をずーっと見ていた。なんとなく、こんな風に会話を交わしたら、安いものでも何か買っていくのが礼儀と思っているが、ちょっと買えそうなものがなく、挨拶だけして失礼した。また今度行って、その時は何か買おう。ああいう自転車屋さんには残って欲しいのだ。誰かあのCITTA買ってあげてください。そしたら二台で売上二十万。

 そして今日は、とあるお店に行きたくて、立川方面へ向かった。お店に着くと、店長らしき人が、常連の方と店の入口でお話しされている。Googleマップによればオープンしているはずの時間だが、お店の電気はついてない。まあこのご時世なので、お休みかな?と思い、お声がけして聞いてみた。すると、今開けますね、と言い、しかしこちらも何か買う目的で来たのでもなく、急かしたようで申し訳ないので、暫くしてから出直します、と、一旦その場をあとにした。
 はて、出直しますとは行ったが、何処に行こうか。ふと最近移転した自転車屋のことを思い出し、シネマシティの方に向かう。ル・サイク立川。サイクルスポットの系列店。場所柄もあって、とにかくお洒落な店内だった。
 サイクルスポットやセオサイクルはチェーン店だけど、結構店ごとに色があって、店によっては意外と趣味のいい品揃えをしていることがある。何処に行ってもだいたい同じ品揃えのあさひよりも、店に入った時のワクワク感がある。果たしてこちらのお店も、サーリーやブリーザーバイク、ジェイミスといったメーカーの品揃えが充実していた。
 で、サーリー車が固まってディスプレイされているコーナーに、見覚えのあるハンドルバーが置いてある。これはまさか!まさかのサンライズバー、自分がずっと欲しかったが何処にも売っていないサンライズバーではないか。というわけで、ひとまずゲット。こんなことがあるので、リアル店舗巡りはやめられない。

 その後に改めて、目的のお店にお邪魔した。WebでBMXを取り扱っている代理店のページを見ていて、取扱店のリストに名前が載っていたので来たのだが、実は土曜日に同じようにリストに載っていたところに行っており、案の定そこにはBMXの完成車は在庫していなかった。自転車って、在庫リスクもあるので、チェーン店以外はなかなか在庫豊富というわけに行かないのは、あちこち巡って知ってはいるので、それほど期待せずに行ったのだが、まず店の格好良さ、そして店長とも沢山会話させて頂き、そして店長のBMXを試し乗りさせて頂くなどして、非常に楽しい時間を過ごした。
 今はとにかく、最初の自転車でウィリーとかを出来るようになること、そして自転車旅に行くことをとにかく第一の目的として、自転車もう一台買うなど百年早い!自粛!と決めているのだが、あとあと調べたら店長さんは著名なライダーでもあり、スクール的なこともやられていて(これはお店でもお話を聞いた)、さらに、里山などのロード保全的なボランティアもやられていらっしゃるとのことで、もしBMXを買うなら、絶対にここで買おうと決めた。
 お店の名前は「Funny’s Bike Custom Service」です。とても素敵なお店なので、お近くへお越しの際は是非。

 今日はその後色々残念なことが起こったけども、それはまた次回・・・。

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