【トーキョーバイクのある街】 vol.11 山食堂 /清澄白河
この連載では、トーキョーバイクの直営店がある街「谷中・吉祥寺・清澄白河・中目黒」のご紹介をしていきます。私たちトーキョーバイクスタッフが好きなお店、そのお店の方が好きなお店や場所。トーキョーバイクのある街を訪れた皆さんに、より一層、”その街”を楽しんでいただけたら嬉しいです。
TOKYOBIKE TOKYOの佐伯です。
今回は清澄白河より、山食堂 のご紹介です。
TOKYOBIKE TOKYOのご近所にある、季節の食材とお酒を堪能できるお店です。
季節の食材を生かしたお料理はどれも美しく、目も舌も喜ぶ一品たち。
お料理に合わせていただくお酒は、全国から選りすぐった日本酒や、
お手製の季節のサワーなど多くの種類から選べます。
器やグラスは繋がりのある作家さんやお店さんのものを使用されており、
お店や人とのつながりを大切にする、山食堂さんの温かさや実直さが伺えます。
美味しいお料理やお酒、おもてなしに素直に感動できるお料理屋さん。
ご来店の際には事前にご予約をお勧めします。
今回は山食堂の矢沢さんに清澄白河の街や、山食堂のお料理についてお伺いしました。
山食堂がこの街を選んだ理由
ーー清澄白河ってどんな街でしょう？また、山食堂はどんなお店ですか？
矢澤「この街には代々伝わる祭りがあり、人と人がとても親密な付き合いをしています。どこかに集まれば人が近くにいて、知らない人もちょっと話せば友達に。
かつて、深川~周辺一帯は硝子産業の街であり芸妓さんが下駄を鳴らして街を歩き、浅草あたりで流行りのものを揃えていたそうで、都心からのお客さんが川向こうへ遊びに来るという歓楽街でした。誰もが粋な上に世話好きの噂好きなのは、今も昔も変わりません。
硝子屋もあればギャラリーもあり、飲食店があれば器屋もあり、花屋もあれば洋服屋もあるこの街は、工場や小さな店の跡地に新たな場所が出来る為 人々が寄り添って生きています。 山食堂も以前はちいさな鉄工所だった場所を飲食店として借りたそうで、 人から人へ、たくさんのご縁をいただいて 2014年に創業者から受継ぎ、今の山食堂があります。
山食堂は、季節料理と酒の店です。
旬の素材を使った料理をぱくりとひとくち食べたのなら、うんまい酒が欲しくなる、という店。
昔から日本に伝わる食材と酒を愛でる居酒屋であるとともに、
この地域で親子三代続く切子のグラス、隣町にある器やさんのセレクトの器、ご近所にアトリエをかまえる作家さんの器を料理に合わせて使っています。
料理も酒も器もいつもよりちょっと贅沢な味。
それぞれの持ち味を活かしながら、たくさんの店や人がお互いに支え合う。それが、山食堂の今に繋がっています。」
お料理とお酒のご紹介
ーー街と店への愛が伝わってきました。ありがとうございます。
昨年末、はじめて山食堂さんで食事をして、料理もお酒も美味しくて感動したのを覚えています。今回のお料理について、教えていただけますか？
●本日のお惣菜三点盛り
・葉玉葱とチーズの卵焼き
・独活と蓮根の金平
・三好の薩摩揚げと五目梅煮
矢沢「酒のアテにするべく盛り合わせた今宵のつまみ。
器は飛松灯器の山プレート(丸)。 飲食店からの目線で山食堂の理想を形にした器です。
季節の酒、福岡・庭のうぐいすはしぼりたて生酒を冷酒で一緒にどうぞ。
椎名硝子の切子の猪口には桜の花びらが舞い散っています。
数軒隣に店をかまえる"おでん種 三好"の薩摩揚げと
春を告げる山菜・独活と併せてお召し上がりください。
●鶏の唐揚げ瀬戸内レモンソースマッシュルーム
矢沢「山食堂では、日本でつくられていない物以外は飲み物を含めほぼ国産の食材を使用しています。
梅の実が甘酸っぱく日本酒仕込みの香り高い 野梅(やばい)の酸味のきいた梅酒と 自家製の梅シロップをあわせた梅酒をロックでどうぞ。
季節を味わえるのは、食材や酒だけではなく店や器や人や街の景色からも。
清澄白河はそれがたくさん揃った街です。
自転車で行けば川からの桜や紅葉が目に鮮やかに、お菓子屋さんやカフェやビール工場からも。旬を感じる瞬間は決して遠い場所で無くとも身近な生活の中にある断片から切り取ったもの。
風をきって季節を感じて、この街で〆の一杯をお楽しみください。」
山食堂では、美味しい食事やお酒だけでなく、使用される什器や食器にも愛があり、完璧で美しい空間です。
お料理に併せて選ばれる食器や相性のいいお酒たちのペアリングも楽しんでみてください。
山食堂
東京都江東区三好2-11-6桜ビル1A
(料理と酒) 17:00-22:00(20:00料理l.o)
(食後の宵刻時間/酒と喫茶) 20:00-22:00
定休日:不定休 / ご予約優先
（取材・文章・写真）TOKYOBIKE TOKYO 佐伯