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SDSノート_16「学環創出フォーラム3」

こんにちは。ソーシャルダイブ・スタディーズ(以下 SDS)、コーディネーターの工藤大貴です。今回は学環創出フォーラム(3)のレポートです。前回までのSDSについては下記をご覧ください▼
第16回レクチャーとなる8月14日(土)は、中島伸さん(東京都市大学准教授)をゲストに迎え、学環創出フォーラムの3回目をおこないました。

前回の学環創出フォーラムはこちらからご覧ください。

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▲メイントーカーの中島伸さん

中島先生からは、東京ビエンナーレの舞台でもある神田の街の歴史的変化やそこで住む人のバックグラウンドの変遷、またアーティストの作品と対峙した際の学びについてお話しいただきました。そのなかで参加者もはっとしたのが、アートプロジェクトが時に「日常」に対する二律背反的な「非日常」として語られることへの違和感に関するお話しでした。そこで出てきたワードが「非日常」ではなく「異日常」。はたして、「異日常」とは?
どこか心にひっかかるその言葉と東京ビエンナーレには接点がありそうです。

今回も、SDS第16回レクチャーを聴講されたメンバーにその様子をレポートしてもらいます。それではぜひご覧ください▼


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SDSメンバーの佐藤めぐみです。創業やベンチャーの支援の一環として、対話を重視した「学びの場」を企画・運営しています。その前は6年ほど、子どもの教育分野に携わっていました。人と人との関わりや対話の中での変化に興味があります。

今回は、私たちは「歴史研究」と「まちづくりの実践」をバイリンガルで活動されている中島さんにレクチャーをしていただきました。

東京ビエンナーレ2020/2021の舞台にもなっているこの神田のまちは、関東大震災や第2次世界大戦、高度成長期などを経て、「町家→看板建築→ビル」と建物の形も変化し、その目的もかつては「職住一体」の暮らしとして使われていたものが次第に現在のような業務のみの使用目的へと変化。

その「ビルの成り立ち/使い方」と「人口動態」は経済成長と符合しているそうです。これからの神田のまちづくりにおいて、「暮らしの変化」と「都市や建築の変化」が双方向で影響し合う関係性を上手く理解することが課題になると中島さんはおっしゃっていました。

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その上で、今回のビエンナーレで「着がえる家」のアーティストである西尾さんと中島さんが対談した際、「拡大家族をもう一度取り戻していくこと」や「アートと生活が一体化すること」ができる都市建築として、海老原商店のような空間装置に可能性を感じたと中島さんはおっしゃっていました。

今もまだ看板建築が点在し、歴史を重層的に感じられる神田というまちに今回、東京ビエンナーレがアートを介在さたことで、単純な「日常」と「非日常」という対立を超えて、自分たちの住む場所の資源をよく観ることで出現する「異日常」があったと中島さんはおっしゃいます。

それはまさに小池一子さんが今回のテーマに掲げた「見慣れぬ景色」そのものだったそう。その「異日常」を見つけるためにも、「ちょっとした違いを区別できるような感受性や見方を皆で共有し合うことがトレーニングになる」と中島さんは教えてくださいました。

第16回レクチャーの記録はここまでとなります。それでは、またSDSノートにてお会いしましょう。

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