モディリアーニ『髪をほどいた横たわる裸婦』の来歴にまつわるお話
1917年制作のモディリアーニ『髪をほどいた横たわる裸婦』。現在、大阪中之島美術館の西洋美術コレクションの目玉にして、日本が所有する唯一のモディリアーニの裸婦画となります。
フランスの画商レオポルド・ズボロフスキーは、1917年12月3日、ベルト・ヴァイル画廊においてモディリアーニの生前で唯一となる個展を開催しました。出展した裸婦画がもとで警察が踏み込む騒ぎとなってしまい、「今すぐこの絵を撤去するか、それとも没収されるかどちらか選べ」と迫られた有名なエピソードが残っています。この『髪をほどいた横たわる裸婦』は、その個展に展示されていた裸婦画のうちの1点。そのわずか3年後、結核性髄膜炎によって、モディリアーニはその35歳の短すぎる生涯を閉じることになります。
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