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ジェローム『ピグマリオンとガラテア』〜ピグマリオンから派生した2つのことば

『ピグマリオンとガラテア』は、1890年にフランスの画家ジャン=レオン・ジェロームによって制作された絵画。

ギリシャ神話におけるピグマリオンとガラテアの物語は、彫刻家ピグマリオンが自ら作った彫像ガラテアに恋をするという伝説。ピグマリオンは自分が作った彫像の美しさに魅了され、その像に恋心を抱きます。彼は愛の女神アフロディーテに祈り、その祈りが聞き入れられたことで、ガラテアの像に命が吹き込まれるというストーリー。この場面は、ピグマリオンとガラテアが恋に落ちる瞬間を描いています。右側の天使は、恋愛成就を象徴しているかもしれませんね。

ジャン=レオン・ジェロームは、19世紀フランスで活躍した有名な画家で、彫刻家でもありました。彼は、東洋風の場面、神話、歴史、宗教を題材にした作品で知られており、その作品はリアリズムと細部へのこだわりで評価されています。美術アカデミーの一員でもあり、多色彫刻の制作においても象牙や金属、宝石を使うなど技術的な面でも優れていました。ジェロームの作品は19世紀の美術界で重要な役割を果たします。

ジャン=レオン・ジェローム『ピグマリオンとガラテア』(1890年)メトロポリタン美術館

さて、このピグマリオンから派生した言葉とは、「ピグマリオンコンプレックス」と「ピグマリオン効果」の二つ。

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