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僕が今日一番嬉しかったこと

天気予報どおり、とても暖かい快晴の一日だった。一言で言えば、お出かけ日和だ。しかし世の中は、それとは正反対の状態だ。

僕も行動自粛すべきだと思う。ただ、もともと、犬と同じような性格で、外に出なければ、胃の調子が悪くなる。しかも、こんな天気だ。

テレビニュースはみないことにした。どっちみち行動自粛するのだから、精神衛生上よくないものは遮断するに限る。

他人に迷惑をかけないようにということで、マスクをして、近所の、人通りの少なそうな場所を選んで、散歩をした。

早朝なので、そもそも、人通りが少ない。もともとあまり人込みが好きではないので、出足が早い。だからいつもとさほど変わらない風景だった。

散歩の帰りに、いつも、おいしそうだなと思いながら、通り過ぎていた、古くからある豆腐屋さんで、絹ごしや、黒豆を買ってきた。

昼前に、戻ってきたので、キンドルで仕入れたばかりの佐藤優と池上彰の新書を読んだり、一人で散歩する時は、最近よく聞いているAudibleのユバル・ノア・ハラリの21Lessonsを聞いたりしながら過ごした。

部屋の窓を開けると、気持ちの良い風が流れ込んできたので、1時間ぐらい昼寝もした。

その後、コロナ騒動後、自粛していた読書会のメンバーに、Zoom読書会のトライアルをメールで誘ってみた。明日の午後はトライアルをしてみることになりそうだ。

ストリーミングでポン・ジュノの「殺人の追憶」を観た。パラサイトも面白かったのだが、この監督というか韓国映画の独特のエグミのようなものがそんなに得意ではない。でも主演のソン・ガンホの顔がとても好きなので、楽しめた。残酷さとユーモアの混在が彼のタッチなのだろう。

朝の散歩だけでは、少々物足りなかったのと、家族みんなで気に入っているチューハイを買うために、二度目の散歩に出かけた。

朝よりも、気温は上がっていて、初夏のような天気だった。子供連れの親子や、若いカップルがマスクをして、のんびりと歩いている。街には、それほどの緊張感はない。

戦時中の隣組(見てきたわけではないが)のような、「用もないのにブラブラするな!」とか怒鳴る集団もいなかったので、ちょっとホッとした(笑)

コロナよりそっちの方が百倍怖い。

近所のコンビニのカウンターに、レモンサワーと柿の種の袋を置くと、若い店員の青年が、明るい声で、「これ美味しいですよね!」と話しかけてくれた。何故か無性に嬉しくなって、僕はこの5%が一番好きかなというと、青年は、僕は7%も飲みますね、でも、鬼レモンはちょっと味が変わりますよねとかいうどうでもいい世間話をした。

ちょっと自宅にいただけなのに、想像の中では、沈黙の戒厳令下状態になっていた僕の心を溶かしてくれた。

身体に気をつけてね、そちらも、などという、コンビニとは思えない会話をして、家路についた。

しかし、こんなことが起こってみると、自分にとって何が大切なのかというものがよくわかってくるような気がする。

家に戻ったら、早速、レモンサワーを飲みながら、このことを家族に話そうと思った。


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