スワローズ初のリーグ3連覇への期待（春季キャンプメンバーの振り分け）

2023年の東京ヤクルトスワローズは、球団初のリーグ3連覇が大きな目標となる。セ・リーグで3連覇（以上）を成し遂げたことがあるのは、讀賣ジャイアンツと広島東洋カープの2球団のみ。パ・リーグもホークスとライオンズの2球団のみで、福岡ソフトバンクホークスも未達成である。

90年代のスワローズもリーグ3連覇はできなかった。その為、今年のスワローズがリーグ3連覇を果たすようであれば、球史に名を残す黄金期となる。そこて、スワローズ初のリーグ3連覇への期待と題して、複数回にわたって記してみたい。

ここでは、2023年春季キャンプメンバーの振り分けについて。

ヤクルト球団は2023年春季キャンプメンバーの振り分けを発表した。メンバーは以下の通り。

「一軍」

投手（22名）＝ケラ投手、石山投手、高梨投手、山下投手、清水投手、石川投手、木澤投手、吉村投手、小川投手、田口投手、市川投手、大西投手、小澤投手、高橋奎投手、金久保投手、尾仲投手、長谷川投手、サイスニード投手、久保投手、竹山投手、ピーターズ投手、エスピナル投手


捕手（4名）＝中村捕手、松本直捕手、内山壮捕手、古賀捕手

内野手（11名）＝奥村選手、山田哲選手、元山選手、長岡選手、オスナ選手、宮本選手、北村選手、村上選手、武岡選手、三ツ俣選手、赤羽選手

外野手（5名）＝並木選手、丸山和選手、塩見選手、青木選手、サンタナ選手

「二軍」

投手（19名）＝原投手、奥川投手、星投手、吉田投手、杉山投手、梅野投手、柴田投手、山本投手、成田投手、坂本投手、大下投手、嘉手苅投手、今野投手、近藤投手、山野投手、鈴木投手、沼田投手、丸山翔投手、下投手


捕手（3名）＝西田捕手、松井捕手、橋本捕手


内野手（7名）＝西浦選手、川端選手、荒木選手、西村選手、太田選手、小森選手、松本友選手

外野手（4名）＝山崎選手、澤井選手、濱田選手、岩田選手

春季キャンプの振り分けは一軍と二軍を明確に区分けするものではない。だが、二軍キャンプでスタートすることで危機感が高まる選手もいる筈である。シーズン終了後に戦力外通告される選手は、二軍キャンプでスタートした選手が多いからである（昨年現役を引退した内川選手と坂口選手は、共に二軍キャンプスタートだった）。今年の春季キャンプスタート時には、前年比で一軍メンバーが4人多いが、その理由は昨年は外国人選手の振り分けが発表されていなかったである。実質的には昨年よりも一軍キャンプスタートは狭き門となった。

昨年は二軍キャンプでスタートしながら、今年は一軍キャンプでスタートとなったのは以下の選手である（移籍選手は除く）。

投手＝山下投手、市川投手、竹山投手、長谷川投手、久保投手


捕手＝松本直捕手


内野手＝奥村選手、元山選手、長岡選手

投手では山下投手は昨年の春季キャンプは手術明けだった。久保投手は昨年一定の結果を出した。竹山投手、市川投手、長谷川投手は一軍でどれだけアピールできるだろうか。昨年大ブレイクした長岡選手は、自身を取り巻く環境が大きく変わっただろう。逆に元山選手は一軍キャンプでスタートするが、昨年とは異なり勝負の年となりそうだ。

昨年は一軍キャンプでスタートしながら、今年は二軍キャンプでスタートとなるのは以下の選手である（新人選手と移籍選手は除く）。

投手＝奥川投手、原投手、星投手、杉山投手、梅野投手、大下投手、今野投手、丸山翔投手

捕手＝なし

内野手＝西浦選手、荒木選手、松本友選手

外野手＝山崎選手

二軍キャンプスタートとなった選手の顔触れは、故障からの復帰途上である奥川投手を除くと、厳しい立ち位置の選手が多く占めている感がある。原投手と今野投手は、昨年終盤になかなか結果を出せなかった印象がある。

投手陣は一軍入りのチャンスが大いにある一方で、野手陣はレギュラーの大半が固まっており、少ないポジションを競う格好となる。春季キャンプを経て、チーム力の底上げが進むだろうか。昨年の長岡選手のように一軍で台頭する存在が期待される。