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【Last Season Essay 2023 #9】LB#18 梶本大介

初めてWARRIORSを知ったのは高校2年生のときの双青戦だった。
高校でアメフト部に入っていた僕はWARRIORS出身のOBから招待される形で双青戦に誘われ、部員何人かで見に行くことになった。当時の僕は大学アメフトには無知で、東大京大がどれくらい強いのか、どっちが強いのかなんて全く知らなかった。「去年は東大が勝ったらしいよ」「その前は京大が勝ったらしい」そんな断片的な情報をもとになんとなく東大が勝つのを期待する気持ちで試合を観に行った。
結果は0-35で東大の負けだった。あとから聞いた話では、東大と京大の実力差は大きく京大が勝つのは下馬評通りだったらしいが当時の僕としては結構ショックだったのを覚えている。国立大学のトップとしてどちらも肩を並べて名が上がる東大京大は入学難易度としてはどちらも変わらないはずで、どちらもスポーツ推薦はない。にもかかわらずアメフトになるとこうも差がついているのかと。なまじ東大勝利を期待していただけにその分落胆は大きかった。

翌年の双青戦も京大勝利の情報だけは耳に入っており、「大学でアメフト続けるなら京大だよな」という雰囲気があった。実際大学でアメフトを続けるつもりの先輩や同期は京大を志望しており、京大アメフト部には知り合いの先輩が何人もいた。そんな中、僕は大学でアメフトを続けるつもりはさほどなく、それよりも日本一の大学に入りたかったため東大を志望し入学することになった。

色々あって入部した東大アメフト部WARRIORSで迎えた最終学年の春季戦、初戦の相手が発表された。相手は京都大学。新チームとして大事な初戦であるとともに、高校生の頃からずっと見れていない東大勝利の姿をこの目で見たいという思いから京大に勝つための練習にプレシーズンから励んだ。春試合とはいえ特別な想いで臨んだ京大戦に勝利することができ、本当に嬉しかった。迎える秋季戦、次戦の相手は慶應大学。京大戦以上の特別な想いで迎えるこの試合には今まで以上に燃えている。道半ばで去った仲間の想いを背負い東大勝利の姿を見せつけるために。(LB#18 梶本大介)

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