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ハイコントラスト・モノクロは「森山大道風?」
こんにちは、路上写真家のTokyo Street PIX/TPIXです。
今日は、私の写真表現のベースにある、ハイコントラストとモノクロについてお話ししたいと思います。
カメラを始めてしばらくは、普通にカラーで撮っていましたが、カメラ雑誌で森山大道氏を知ると、その圧倒的な迫力に衝撃を受けました。
森山氏はカラー写真も発表していましたが、やはりモノクロ、それもハイコントラストの写真に目を奪われました。
それからというもの、自分も撮った写真をモノクロに変換して、いわゆる「森山大道風」的な写真を量産し始めました。
しかし、森山氏は自身へのインタビューのなかで、誰かの写真がハイコントラストのモノクロだったとして、「オレにも失礼だし、撮った人にも失礼だよ」といったの発言をしています(アサヒカメラ 2016年11月号 P79)。
これは、何を意味するのかというと、写真のオリジナリティは自分のものでもあるし、誰のものでもないといった意味が含まれているのではないでしょうか。
スナップシューター御用達のカメラであるRICOH GRなどには、「ハイコントラスト白黒」なる撮影モードがあり、ざらついた印象のモノクロ写真が撮影できます。
このモードがいわゆる「森山大道モード」とも言われ、代表的なモノクロ表現として認知されていますが、逆にいうと、ハイコントラストのモノクロは「森山大道風」と認識されてしまっています。
私は森山大道氏の写真が好きですし、意識していないと言えば嘘になりますが、私なりのコントラスト強度、明るさ、ハイライト、シャドウなどのプロパティを調整して色味を作っています。
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モノクロにする大きな理由の一つは、被写体のカタチそのものや、光と影の対比が表現しやすいといったことが挙げられます。
また、コントラストを強くすることで、さらにこれらが強調され、モノクロでしか表せない画となります。
もうひとつの大きなモノクロの魅力は、現実世界では見ることのできない、色のない写真だけの世界を創り出すことができるからです。
写真は、撮影者の主観性と、カメラの客観性が組み合わさって作り出されます。
色を無くすことで、よりこれらが際立って見えるようになると思うんですよね。
ざっくり言ってしまうと、所詮、写真なんて世の中の表面を複写したに過ぎないんですから、そこから浮かび上がってくる、エネルギーだとかメッセージだとかグラフィックだとかエアー感だとか時間の歪みだとか、普通だったら目には見えない「異界」の入口が見えてくるはずなんですけどね。
「何言ってんだか」って思われた方は、ぜひ、モノクロでハイコントラストの写真を撮ってみて下さい。
またお会いしましょう。路上写真家のTokyo Street PIX/TPIXでした。
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