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棚卸資産回転期間で企業を当てろ! #会計クイズ 2019年2月17日出題

今週も新しい形式での出題!
棚卸資産回転期間に注目する問題です。

では、問題

ヒントとして、
棚卸資産回転期間とは、が解説されていました。

お金を増やす上で、棚卸資産回転期間の意味を言い換えると、自分が買ったものが、いつお金になって戻ってくるの?を示す指標になります。
お金の増やし方は、投資したお金が、①いかに早く、②いかに利幅が出るかが重要で、①を表します。
商品によってその性質が異なるため、今回は業界特性のクイズと言えるでしょう。

関連する企業は、
・ブックオフ
・セブンイレブン
・キャンドゥ
の3社。

それぞれの有価証券を見ていきましょう。

ブックオフ

中古本のリユース事業は平成3年の頃に始めた事業です。
事業系統図は下記図です。

売上実績を見ると、ブックオフはイメージ通りのリユース店舗事業が大半を占めることが分かりました。
ヤフーとの業務提携は、ヤフオクの集客力を活かして、ブックオフの販売を最大化するためのようです。

棚卸資産回転期間という観点では、ブックオフにはリユース商品が置かれていて店として価値が出ることもあり、また、中心となる本やゲームは賞味期限等がないことも踏まえると、期間は長い傾向になりそうです。

セブンイレブン

セブン&アイHDの子会社で、平成17年、イトーヨーカ堂とデニーズとの3社でこの親会社を設立しました。
セブンイレブンジャパンの単体に関しては、「会社法」第440条第3項の規定により、HPに貸借対照表および損益計算書を公開しています。

やはり特徴はFCでの店舗展開でしょう。
コンビニ特有の物流システムをHPでは下記図で紹介しています。

商品の回転期間はこれを見てもわかるのではないでしょうか。
身近なコンビニの中で、1日3回配送のスペースはどれぐらいあるか等を想像すると回転期間は予想しやすいのではないでしょうか。

ちなみに同業のファミマやローソンに比べても棚卸資産回転期間は半分程度と短く、いかにセブンイレブンが商品回転期間を効率的な運営システムで行えているかが伝わるかと思います。
参考:ともに30日オーバー

キャンドゥ

平成5年に埼玉県戸田市発祥の100円均一ショップとして設立したキャンドゥです。
事業系統図は下記通り。

販売実績は下記通り。

日用雑貨が80%以上を占めており、次点で加工食品が売上の上位に並びます。

事業等のリスクに関して、在庫リスクがあります。
商品の一部を倉庫在庫としているため、販売予測との乖離が滞留在庫となることで記述されております。
棚卸資産回転期間を時間軸で見ることで滞留在庫が増えているかどうかを読み解くことができます。

まとめ

棚卸資産回転期間を切り口に企業を見てみましたが、例えば、なぜセブンイレブンは他のコンビニより期間が短いのかを考えたり、ブックオフのように商品があることで店の価値につながることを考えたりと普段と違った思考をした気がします。
財務分析では、気付きを増やすことが大事で、自分なりの見る観点を持つよう意識していきます。

回答

回転期間が短い理由はPOSシステムのことを書かれています。
商品管理の大事さとそれに向けての取り組みが財務諸表に見えるのは面白いですね。

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