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第3回 マスク着用のマイルール-都民アンケート結果から(3)

こんにちは。東京iCDCリスコミチームです。

全5回にわたり、都民アンケート調査の結果をお届けしています。第1回では現在の感染防止対策の実態について、第2回では今後の感染防止対策に関する意識について述べました。第3回では、マスク着用に関する考え方について見てみましょう。

マスク着用については、2023年3月13日(※)から、さらに個人の判断が尊重されることになりました。そして、5月8日からは「5類」に移行し、国や行政による新型コロナ対策が全般的に縮小します。
※学校は4月1日から

第2回で報告したように、様々な対策が縮小する5月8日以降も「マスクを着用する」と回答した人は、71.3 %でした。
マスクを着用するかどうかは、一人ひとりに異なる理由があります。
どのような理由でマスクを着用したいのか、聞いてみました。

① 回答で飛びぬけて最も多かったのは、「コロナ感染を防ぐため」(83.1 %)でした。この回答には次いで、「風邪などの感染症を防ぐため」(58.8 %)、「花粉症対策にもなるから」(43.4 %)でした。
新型コロナに限らず、健康を守るために必要だと考える方が多いようです。

② 周囲に対する配慮や遠慮に関連した理由として、「エチケットだから」(20.6%)が挙げられています。エチケットだと考える人に、性別や年代による違いはみられませんでした。一方、「人の目が気になるから」(17.0 %)、「周りの人がつけているから」(12.8 %)という理由については、顕著な年代の差がみられ、若い世代ほど支持する傾向にありました。

③ 健康と関係なく積極的に着用する理由として、「化粧しなくてよい・ひげを剃らなくてよいから」(14.7 %)を支持する割合が高いのは、若い世代でした。また、「マスクをつけるのは苦ではないから」(24.1 %)は主に高齢の世代から、「マスクは楽だから」(11.7 %)は主に若い世代から支持されていました。

それでは、都民のみなさんが今後もマスクを着用しようと考えるのは、どのような場面なのでしょうか。

政府は、屋内でのマスク着用は不要としています。しかし都民の半数近くは、屋内でもマスク着用する意思を示しました。回答者のうち約半数の方々は、「混雑している屋内」(55.5 %)、「屋内で、人と近距離で会話するとき」(49 %)などの場面では、屋内でもマスクを着用しようと考えているようです。

東京都では、混雑している公共交通機関では、マスク着用を推奨しています。回答者の約半数は、「通勤ラッシュ等混雑した電車やバス」(48.6 %)だけでなく、「公共交通機関の中では原則つける」(50.8 %)と回答していました。

また、東京都は、コロナの重症化リスクの高い方に感染を防ぐため、外出時にはマスクを携帯し、高齢者施設に訪問する時や医療機関に受診する時には、マスク着用を強く推奨しています。

しかしながら、アンケート調査の結果では、「病院の中」でつけると回答した方は約5割、「高齢者施設の中」でつけると回答した方は約4割、「高齢者と会うとき」、「基礎疾患のある方と会うとき」の回答割合は約3割に留まっていました。

これらのいずれの場面においても、男性よりも女性のほうが、年代が上昇するほうが、マスクを着用したいと回答する割合が高い結果となりました。

なお、場所や混雑度、会う相手などにかかわらず、「常に着用する」と回答した方(16.7 %)もいました(今回のアンケート調査のシステムでは、「常に着用する」を選択すると、他の項目は選択できない設定になっています)。

「常に着用する」を選択した回答者を加えると、マスクを着用する意向をもつ方の割合は高くなります。「混雑している屋内」、「公共交通機関」、 「病院の中」 、「屋内で、人と近距離で会話するとき」、「通勤ラッシュ等混雑した電車やバス」ではそれぞれ約70%となり、「高齢者施設の中」では約55%に、「高齢者と会うとき」と「基礎疾患のある方と会うとき」ではそれぞれ約45%となります。

ここまでをまとめると、今回の都民アンケート調査の結果からは、

○ 約7割の回答者が今後もマスクを着用する予定と回答しましたが、その理由は「コロナ感染を防ぐため」以外にも、他の感染症や花粉症の対策と考えていること

〇 健康以外の理由でも積極的にマスクを着用したい人がいる一方、周囲にあわせて着用を選択する人もいること

〇 マスク着用継続意向を示した回答者のうちの約70 %は、着用しようとする具体的な場面として、混雑している屋内や公共交通機関、病院の中をあげていること

が分かりました。

結果報告の第4回では医療従事者に負担をかけないための思いについて、第5回では新型コロナへの思いについて記載しています。ぜひご覧下さい。


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