CFA level3 受験記録
はじめに
Routeです。2023年の8月に受験したCFA level3に合格したので、勉強記録や所感をまとめます。
Level3合格までの受験歴は以下になります。
2022 Feb level1 pass
2022 Aug level2 pass
2023 Feb level3 fail
2023 Aug level3 pass
Level1とlevel2の勉強記録はこちらから。本記事の内容と被る部分もありますがご了承ください。
時間がない人向けまとめ
この記事の要点です。
CFAに合格するためには、
問題をたくさん解こう!
楽しんで勉強しよう!
プロフィール
理系国立院卒 -> 金融機関でソフトウェアエンジニア
仕事はほぼ英語
Level3の勉強について
やったこと
Schweser Notebook 読む、練習問題解く、QB解く、まとめノート作る
CFAI practice 全問解く
勉強時間
8月受験の勉強量は合計211時間でした。2月受験前には172時間です。
(2022/12 70h)
(2023/01 40h)
(2023/02 62h)
2023/06 26h
2023/07 56h
2023/08 153h
8月に合格できた要因
たくさん問題を解いた
Level1から一貫して僕が最も大事だと考えていることが、問題数をこなすことです。
問題を解くという行為は、頭の中で情報を体系立て、回答に必要な要素を引っ張ってきて、回答を組み上げるという一連の流れからなります。このような自発的に知識に触れる勉強スタイルは、受動的にテキストを読むよりもはるかに記憶に残りやすいと考えています。
直前にはSchweserとCFAIのmockを全て解いた上で何周か復習もしたので、リラックスした状態でルーティンをこなすように本番の試験に向き合うことができました。
大枠をとらえた勉強ができた
全てのレベルで言えることですが、CFA試験は範囲が膨大なので、テキストの内容を全て記憶することは極めて難しいです。(そもそも全て覚えることは求められていません)
ですので、各単元において、何が重要かを踏まえて、重点的にキーポイントを押さえていく勉強が重要です。僕はまとめノートを作り、問題演習時にミスしたところのメモをまとめノートの該当箇所に書き込んでいくことで、キーポイント、自分が間違えやすいところのツボを押さえていました。
勉強する環境を適切に整えた
オフィス近くの自習スペースを契約し、平日の昼休憩中の30分・業務後数時間・休日は8-10時間ほど、そこで勉強するというルーティンを組みました。
家だと気が散って集中できない性格なので、場所をきっちり分けて勉強の時間を割くようにしたのは非常に効果的だったと考えています。こういう空間には僕同様なにかしらの試験を受ける人が多く、朝早くから来ている公認会計士の勉強をしている方などを見るとすごくモチベが上がりました。
2月に不合格だった要因
シンプルに勉強時間が足りませんでした。年末年始にかけて多く予定があったことに加え、直前の2月に半月で50hほど残業をしてしまい、結局全体で170hほどしか勉強時間を取れませんでした。特に問題演習に皺寄せがいってしまったので、一度学習したものの定着していない状態で本番を迎えてしまいました。
8月の試験ではその反省を生かし、早めから問題演習を進めることでスコア力を安定させることができました。
試験について
時間配分
巷ではlevel3は時間が足りないと言われていますが、僕も例外ではなく、午前午後共に試験終了の10-15分前に問題を解き終わりました。
しかし、実質的には記述をどこまで丁寧に書くかで時間が大きく変わるという印象です。さらっと要点を押さえて、文章自体にあまり凝りすぎないのがポイントだと思います。僕は特に、問題の答えが明確にわかると無駄に時間をかけて回答を立派にするという癖がありましたが、そこをより早くできればより余裕が出たと思います。
記述対策
一般的に、記述には特別な対策を要する、と言われていますが、個人的にはあまりその必要性はないと思いました。というのも、回答の根拠をまとめて答えに辿り着くという流れは選択型の問題と変わらないからです。英作文の練習を頑張るよりも、とにかく内容理解に時間を割くのが良いと思います。
ただ、英語をタイプし慣れていない・短めの英作文に慣れていないなどの場合は、回答時間を短縮できるようにある程度練習しておく必要があると思います。その点でも、教材は英語を使うことをお勧めします。もし日本語の教材を使用する場合は、理解した内容をちゃんと英語で書き出せるような訓練が必要です。僕はそれが二度手間だと感じ、全て英語教材で済ませました。
総括
CFA level1からlevel3まで受け終わって
CFA試験を受験しようと思い立った日からlevel3を受け終わるまで、ちょうど2年でした。筆記だった頃に比べたら短めかもしれませんが、とにかく長い時間を費やしたと感じました。ただ、新しい知見を入れていく過程は本当に面白く、一貫して楽しく勉強できました。
受験して良かったか?という問いに対して、明確な答えはまだ出せません。ただ今の時点で確実に言えるのは、新卒入社まもないタイミングから業務をこなしつつ可処分時間を使って大きな目標を達成できたのは大きな自信につながった、ということです。こういった目標がなかったら、割と無駄に時間を浪費してしまっていただろうなと思います。
金融知識が自分のエンジニアリングの業務に直接的に関係がないのは事実ですが、日々ビジネスサイドの方と関わる中で、これまでに得た知識がすでに役立っている実感もあります。今後マネジメント層に近づくにつれ、ビジネスサイドとの連携も増えるでしょうし、その他ネットワーキングなど実務以外の側面でもCFAが効いてくるかもしれません。上司にはキャリアを積むにつれてCFAの効力がわかると言われていますが、それはまた先の話になりそうです。
CFAが自分の人生においてどういう意味を持つのか、じっくりキャリアを積みつつ答え合わせができたらと思います。
今後CFAを受ける人に向けて
CFAは最低1年半、可処分時間を大きく捧げる長旅になります。モチベーションを維持し続けるためには、好奇心を持って楽しむことが大事だと思います。基本的にCFAを受験する方は、キャリアアップなどの目的を達成する手段として取り組んでいるケースがほとんどだと思いますが、金融という分野そのものの面白さ・能力を上げてスコアを伸ばす過程など、勉強を楽しんで進めることがいちばんの原動力になると思います。
今後CFA試験を受験される皆様方が、満足のいく勉強をして合格されることをお祈りしております。頑張ってください!
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