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清瀬市CIO×都CIOの座談会を実施しました!part2

東京都・区市町村CIOフォーラムにおける活動の一環として、都内各自治体CIO等へ「東京都・区市町村CIOフォーラムマガジン」を発行しております。第5回は、「清瀬市CIO×都CIO座談会」をお届けします!
※CIO(情報統括)責任者:組織の情報戦略における最高責任者
※東京都・区市町村CIOフォーラム:都CIOと各区市町村のCIO(主に副首長)等が相互に密接な連携と協力を深め、電子自治体の構築や行政施策へのICT活用等の諸課題に関して、テクノロジー情報や導入ナレッジの共有化を通じて、都及び各区市町村のDX施策推進に寄与することを目的として設置

※この記事は全2回の後半です。前半はこちら

令和3年10月15日に、「第5回東京都・区市町村CIOフォーラム座談会」として清瀬市CIOと都CIOの対談を実施しました。

参加者(敬称略)
清瀬市CIO:清瀬市副市長 瀬谷 真
清瀬市総務部長:南澤 志公
清瀬市情報政策課長:海老澤 悟
東京都CIO:宮坂 学
東京都デジタルサービス局戦略部長:深井 稔

業務標準化への対応

システムに自分たちの仕事を合わせていく

清瀬市スクショ

東京都CIO:宮坂(以下「宮坂」)
国へのガバメントクラウド、特に17業務の対応というものは非常に重要だと思います。ここに向けて準備を進めていらっしゃるということでしたけれども、何か手応えや、ご苦労されている点はございますか。

清瀬市総務部長:南澤(以下「南澤」)
対応を進めていく上では、やはり自分たちの仕事の進め方をシステムに合わせていくという作業が必要になってくると思います。そのための今までの仕事の見直しというところが一番大変だと考えています。

宮坂
そこは一番ご苦労が多そうですよね。既製の服に体を合わせるような仕事の仕方になってしまうと思います。そこは何とかできそうですか?やるしかない部分もあると思うのですが(笑)

南澤
やるしかないですよね。我々の力だけじゃなくって、やはり色々な事業者の方や、様々な支援メニューを示していただいておりますので、そういったものを活用させていただきながら、少しずつでも進めていきたいと思っております。
まずは庁内での意識の共有、向上が必要だと思っております。11月中には、市長をはじめ幹部の職員を集め、意識共有のための会議を外部の講師を招きながら進めたいと思っております。

宮坂
意識の部分を是非伺ってみたいのですが、標準化にあたって、今の意識をどのように変えたいと思っていらっしゃるのでしょうか。

南澤
今までは自分たちでシステムをカスタマイズしたものを利用していましたが、今度は標準システムに自分たちの仕事を合わせていく必要があります。それが全国共通の仕事の進め方であり、反対に自分たちの今までの仕事の進め方がこれで良かったのだろうかという見直す機会になると思いますので、しっかりと対応していく必要があると思います。

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デジタル人材の育成

SE経験者による好影響

宮坂
先程、SEの方を3人採用されて、集中的にマネジメントしながら、大事なプロジェクトにアサインされているという話をされていました。素晴らしいことだなと思ったんですが、デジタル人材の採用や育成、事務職として入ってきた職員の育成に関して、人材や組織に関する取組や、課題があれば教えていただけますか。

清瀬市CIO:瀬谷(以下「瀬谷」)
SEの3人は一般受験で受けてきて、その特性を生かしてもらおうということで配置しました。SEの経験がありますから、情報政策業務を行うにあたり、非常に効果があります。全くこの世界に明るくない職員も、傍にいることで自然と覚えていったり、勉強しなきゃいけない部分はここだということが分かっていたりと、非常に良い影響を与えています。また、今いる3人もずっと同じ部署にいるわけにはいかないと思いますので、外部からの招聘の検討、例えば外部人材を任期付で採用し、専門知識を職員に与えてもらうとか、そのような取組も考えていかなければならないと考えています。
東京都や他団体でも、恐らくそのような取組を実施されているかと思いますが、参考にさせていただきたいと思います。

宮坂
都でも、外部人材の採用を任期付きでやってみたり、副業型の公務員のような形でやってみたりと、採用にイノベーションを起こすということをやっておりますので、もしよろしければ、ルールや仕組み等情報提供します。

瀬谷
ありがとうございます。

宮坂
ICTは技術の進歩が激しいですから、定期的に勉強しないと、どんどん遅れていってしまいます。ですので、どうやって職員が継続的に勉強して知識を最新化できるかという取組を全庁的にやりたいと思っています。この過程において、都職員も、清瀬市様の職員も、覚えることは一緒な気がしていますので、研修・勉強の標準化・共通化も将来的にはあるのかと思いました。

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東京都に求める役割

温度差を薄める役割

宮坂
清瀬市様から見て、都に期待することや、都にもっとやってほしいことがあれば最後におっしゃっていただければ。是非参考にしたいと思います。

瀬谷
技術の進歩は早いので、そのような情報をしっかりと東京都で捕まえていただき、それを区市町村に発信していただきたいと思います。こんなことができる、あんなことができるよというような、リード役を担っていただきたいと思っております。

南澤
区市町村それぞれに、取組の温度差があり、それによっての取組の進度も様々だと思います。その温度差を薄める役割を担っていただくことによって、差の解消を目指していただければと思っております。

宮坂
私としては全ての自治体のみなさんを熱くしたいなと思っていますが、そのためのヒントがあれば教えてください。

南澤
このような座談会も含め、やはり取組を共有していくことが必要だと思います。

宮坂
今後ぜひ、成功事例の発表会もやってみたいと思います。小さいけれど大事な取組は様々な区市町村でされていると思うので、そのような事例をみんなで共有できるような場を是非作ってみたいなと、今日お話を伺いながら思いました。ありがとうございました。

―本日は貴重なお時間をいただき、色々な形で意見交換をさせていただきありがとうございました!
本取組については、今後も継続して実施する予定です。次回もお楽しみに!

執筆者:寿 一則(デジタルサービス局戦略部戦略家)
編集:星野 惇(同上)

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