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離れていても温かい場所

東京に来て、新しい仕事を始めてから約1年が経とうとしています。先日、1週間ほど休暇が取れたので、前の職場や友達、家族のもとを訪ねました。

いざ、前職場へ

前の職場は港近くの小学校

休暇初日、前の職場に行きました。私の前職は小学校教員です。教員1年目のときに担任をした子どもたちが、今年小学校を卒業するということで、会いに来てほしいと何度も連絡をもらっていました。なかなか都合がつかず、運動会や学習発表会を見ることはできませんでしたが、卒業間近になってようやく会いに行くことができました。子どもたちや元同僚の先生たちとは、約1年ぶりの再会です。あの頃より短くなり明るくなった髪の毛、ジャージではない服、すっぴんではない顔・・・教員として働いていた頃とは違う外見に、子どもたちや先生方はどう思うの少し不安に思いながら小学校へと向いました。

小学校で過ごした時間

インターホンを鳴らして玄関を開けてもらうと、懐かしい香りと懐かしい顔。ちょうどお昼時だったので、私の分も給食を用意してくれていました。久しぶりの給食。あの頃と同じように、魚を少しだけ多くしてくれたり、余ったスープを足してくれたり、何一つ変わらない優しさがありました。

おなかいっぱい給食を食べて、職員室を出ると、そこにはどこからか噂を聞きつけた子どもたちの姿が。手を引かれ、体育館に行くと、私が担任をしたことがある子どもからそうではない子どもまでたくさんの子どもたちが集まっていました。みんなと話していると、いつの間にか始まっていたドッジボールの輪の中へ誘われました。入れ替わり立ち替わり来てくれる子どもたちと話をしながら、ボールから逃げる奇妙な時間。昼休みが終わる時間になり、5時間目は5,6年生と一緒に授業を受けました。

その後は子どもたちと掃除をし、帰りの会に参加していました。すると、6年生が私を呼びに来ました。教室に行くと、教室をぐるっと囲うように立っている子どもたち。突然音楽が鳴り始め、聞き覚えのある歌を歌い始めした。それは、この小学校の卒業式で歌われる「旅立ちの日に」でした。私が、卒業式当日は参加できないということを知った子どもたちが、歌を聞かせたいと担任の先生に頼んでくれたそうです。成長した子どもたちの姿と、粋な計らいに涙が出そうでした。ちょうど私が子どもたちを担任した年は、コロナが発生した年だったため、子どもたちの歌う姿を見たことがありませんでした。初めて聞いた子どもたちの歌声は元気な中にも繊細さがあり、この子たちらしいなと思う歌声でした。

同僚の先生と毎年花見に行った神社

感動的な経験をさせてもらった余韻を感じながら子どもたちを見送りに行くと校庭には私を待ち構えている子どもたちが。放課後の許可されている時間いっぱい子どもたちと遊び、職員室に戻ると体育館で職員作業があると言うことで参加することにしました。先生方と跳び箱やマットを倉庫にしまい、近況報告をし合いました。学校から出る際には、先生方みんなで見送ってくれました。子どもたちからも先生たちからも何度も「また来てね」と言ってもらい、なんて温かい場所なんだと思いました。

心に栄養を

支えてくれるみんな

大学時代の友達や、先輩、家族とも会い、ゆっくり過ごすことができました。新しい環境の中で慌ただしく毎日を過ごしている私にとって久しぶりに心が休まる時間でした。

頑張れる理由

故郷の空

私は、これからも東京という大都会で自分のやりたいことをまだまだ追いかけるつもりです。私が頑張れるのは、こうして久しぶりに帰ってきても自分を受け入れてくれる温かい場所があるからだと思います。離れていても自分を支えてくれる人やその思いを大切に、いつかその人たちに私のやっていることが見てもらえるように。また、この地で1歩1歩進んでいきます。

Written by ISHI

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