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牧野純也|大野人 in 大野|未来農業開拓人

「大野人 in ____」とは、「大野人※」を一人お招きし、7つの質問を通して「大野」を考えるきっかけをつくる、生配信インタビュープロジェクトです。
※大野人(おおのびと)=福井県大野市に住む人、大野生まれの人、大野が好きな人など、大野になんらかの縁がある人。
第三弾は、小学生のころから大野でおじいさんの農家を手伝い、現在は福井で勤務しながら農業を営んでいる牧野純也(まきのじゅんや)さん。静岡に進学後、大野に最近戻ってきたそうです。インタビュー動画も公開中です。

Q.1 簡単なプロフィールは?

こんにちは。牧野純也(まきのじゅんや)といいます。大野の北の方、下庄の生まれです。3月に静岡大学を卒業して、今年から新社会人になる予定です(編集部注:インタビュー当時2022.03.15)。実家は農家です。兼業で規模は大きくはないですが、お米や特産のナスを作っています。幼い頃から、農業をやっている祖父と過ごす時間が長く、その影響で農業に興味を持ち始めて、大野高校を卒業して農業を学べる学部に進学しました。

農業をきっかけに繋がる出会い
祖父の農作業をみていて、そのひとつひとつが面白そうだなと思って自分もやり始めたら、楽しくてハマっていました。地域の人の温かい応援や、様々な出会いなど色んな繋がりを楽しみながら農業をやっています。テレビで紹介されたこともあって、自分の住んでいるところからずっと遠くの人と繋がれたり、農業の専門的な方と繋がれたりしたことは印象的でした。
いまZoomの背景にしているロゴも同級生で画家を目指している子が、私の活動がイメージに残るように作ってくれたんです。農業関係者だけではなく、こういうのも一つの繋がりです。

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Q.2 いまどこでなにしてるの?

大学3年からコロナの影響で授業が全てオンラインになって、卒業研究も学校でできなくなりました。ただ僕の場合、研究対象が地元の大野にあったので、それを機に大野に戻り、1年間、実家で農業をやりながら卒業研究をしていました。2022年の春、大学を卒業して大野に戻ります。実家の農業をやりながら福井でも就職します。

「作る農業」から「経営する」農業へ
卒業研究でとりあげたテーマは、特産物の生産に関する農業経営についてです。今までずっと農業をやってきていたし勉強もしていたんですが、その中でも特に関心があったのは農業経営という分野でした。今の大野の農業経営の実態がどうなっているのか?自分自身も将来農業経営をやっていきたいという思いもあったので考察してみたかったという背景もあります。

これからの農業は今よりもっと量よりも質を求められるようになって来るのではないでしょうか。消費者に選んでもらう工夫が重要になって、農業者の果たす役割も変わってきているなと感じています。

Q.3 大野との関係は?

大野は、自分の生き方、生活を支えてくれている存在です。自分が農業に出会えたのも大野で生まれ育ったからだと思います。そういう意味でも自分の生き方に強く関係していると思います。それから、改めて大野のことを考えると、大野にはすごく温かい人がたくさんいらっしゃいます。そういう温かい人達が自分に手を差し伸べてくれるからこそ、今自分も農業という世界で色んなコトに挑戦出来てるなと思います。農業が自分の中でより重要になってきているからこそ、大野が生活を支えてくれていることをより実感します。

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Q4. いまの大野はどう?

高校卒業後の3年間ぐらいしか大野から離れていないので難しい質問ですが...(笑)
漠然としていますが、やっぱりなんとなく遅れているなと思ってしまいます。静岡はどちらかというと大野よりも都会で、便利だなと思うものが多かったことも影響しているかもしれません。逆に、他の場所にはない人の強みとかは大野にあるなと思っています。

いまの大野を農業という視点から見ると?
大野は農業の基盤はすごく整っていると思います。でももっと、農業の幅、作物の種類もそうだし、農業に従事されてる人の幅も広げられるんじゃないかと思います。大学生活を送っていた静岡も農業がすごく盛んなところで、お茶やわさびをはじめとして、作物の種類や、農業に関わっている人の幅も多様でした。大野でもこれから伸ばしていけるところでもあるなと思ってます。

Q5. これからやりたいことは?

人との出会いを今まで以上に大切にして、幅をもっと広げていきたいと思っています。最近思うのは、やっぱり繋がる相手が大野にいる人だけだと難しい。例えば、農産物を販売するお店では、都市に住んでる人が買い手になることもあって、田舎に住んでいる人とは考え方や価値観も異なることもある。だからまずは、お互いを知るという意味でも、繋がる人の幅を広げて、ひとつひとつの繋がりを大事にしていきたいと思っています。

あとは、いろいろ話を聞いてみると、農業経営が上手くいくきっかけって、意外なことだったりするんですよね。本当に成功につながるのかな?と思うことが案外上手くいったり。そのきっかけを見つけていく上でも、いろんな人と繋がっていくことは大事にしたいと思っています。

Q6. これをみている大野人へのメッセージは

(自分より若い人たちに向けて)1回外へ出てみてこそ気づくことがたくさんあると思います。その上で、大野に帰ってくると新しいことに気づくことができます。大野は課題もあるけれども、一方で資源に恵まれているなと感じることも多い。その資源を掘り起こしていく、僕の場合は「農業」でその可能性を開いていきたいです。今は大野にいないという人にも、(ちょっといい言葉が見つからないんですが)大野はすごくいいところですよ、ということを言いたいです。

あとは、農業の活動をInstagramでも発信しているのでぜひ興味をもっていただけると嬉しいです!
Instagram(純ちゃん農園@junchan_agri)はこちら

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Q.7 次に出演する大野人は?

大野のイベントに参加すると、20代でイベントとかお店をやっている人いますよね。例えば、農業をきっかけに繋がった人は、図書館で定期的に色んな人のおすすめの本を紹介するイベントを開催してます。そんな人をもっと多くの人に知ってもらいたいなと思っています。

本記事は、生配信インタビューでの会話書き起こしをもとに、企画者側で表現など多少変更を加え、再構成したものです。一人称名称などできるかぎりお話になったとおりを心がけていますが、会話をテキストに落とし込む関係上、ご本人の話された内容に多少表現上の変更が加わっていることをご了承ください。


東京912は福井県大野市出身のボランティアメンバーで運営しており、「大野人 in 東京」に出ていただく方々にも無償でインタビューを受けていただいています。が、多少の経費はかかっていたり、年に数回開催するイベントは基本赤字です笑 サポートいただけるようでしたら、大変ありがたいです。