「なごり寿司」の思い出

嘉門達夫が歌った「なごり雪」の替え歌「なごり寿司」を聴く度に若くて薄給だったサラリーマン時代を思い出す。1980年代後半バブルが始まる頃、後輩の新人を東京のとある寿司屋に連れて行った時の話だ。私「何でも頼め。江戸前寿司はおいしいぞ (来たことがないのに)」後輩「ありがとうございます。それじゃ、大トロと中トロとウニを2巻ずつ、とりあえず」おお、高いやつばかりやないか、メニューの時価とはいくら位かな?と少し気になってきた。後輩「先輩、東京の寿司はおいしいですね。まだ頼んでいいですか?」私「おお、どんどん頼め」と言ったもののだんだん心配になってくる。後輩「先輩、あまり食べないのですね。寿司が嫌いなのですか?」私「酒を飲む時はあまり食べない(俺だって食べたいぞ!)」そして会計、時価といっても8千円位かな?財布には3万円しか入っていないので心細い。店員「2万6千円でございます」私「2万6しぇんえん?!」声が上ずっているのが自分でもわかる。それ以来、寿司屋といえば廻るお店になった。そして、中島みゆきの「時代」の替え歌が頭の中を駆けめぐる。「廻る廻るよお寿司は回る♬♬」

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