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映画『友だちの恋人』の感想

※映画『友だちの恋人』のネタバレがあるので注意!

映画『友達の恋人』を見たのでその感想を書いていこうと思う。

この映画はフランスの恋愛映画で、ブランシェという社会人がたまたま知り合った友達の彼氏を奪い取る作品である。これだけ聞くと愛憎劇化と思う人もいるかもしれないが、結構真正面から恋愛に向き合った作品だと思う。

この映画は昨今の映画と比較すると結構斬新な作りとなっている。最近の映画はたいてい会話中にカメラが切り替わるが、この映画は長回しを多用する。だからと言って見づらくなっているわけでもなく独特の雰囲気が良い感じに映っている。

地味なシーンでの生々しさがすごい映画だと思う。プールの床に特有の水がベタっとした質感が妙に生々しく伝わってくる感じがある。遊泳地においても屋外の床のざらざらした感じや、広場で客がダラダラしてる感じが非常にリアル。自分の場合は中学生以降こういった場所に行っていないので、変なノスタルジーを感じてしまった。たぶんちょっと汚い感じが出てるからこそこの妙なリアル感があるのだと思う。

話の内容としては最終的にデートで互いのカップルが偶然出会ってしまい真相がバレるという展開になる。ここでファビアンについて問いただされていると勘違いしているブランシェと、アレクサンドルの話をしていると思っているレアのアンジャッシュ感が良かった。デート現場を目撃されるというのも多目的トイレ感があってまさにアンジャッシュである(強引なこじつけかもしれないが)。

ブランシェが泣いていたシーンなどもあり、その時はなぜ泣いているのかわからなかったが、おそらく友達の彼氏を寝取ってしまったという罪悪感、もしくはアレクサンドルが思っていたよりも軽い男であるという期待を裏切られた故の涙だったのかもしれない。一気に見たわけではなく何日かに分けてみたので時系列を忘れてしまったが、自分はそう思った。

仮に罪悪感に関しての涙であれば面白いと思う。浮気というのはしてしまった人の方も罪悪感を感じ苦しむのかもしれない。そういった部分を描く作品はあまりない気がするのでもしそうなら独特の視点で面白い。

個人的には結構楽しめた映画。Filmarksで感性が近そうな人が高評価をつけている映画だけあって自分にも相性が良かった感じがする。今後もFilmarksで色々さがしていきたい。

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