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【映画感想】『テネット』と『コナン業火の向日葵』と『ラルジャン』の感想

いくつか映画を観たので感想を書こうと思う。

映画『テネット』の感想

最近公開されたオッペンハイマーを見たので同じノーラン映画である『テネット』も見てみた。

正直観てる最中は設定が難しくてほとんどわからなかった。中盤あたりから置いて行かれたという感じ。観終わった後に解説を見て「そういうことだったのか……!」とたくさん見落としているポイントに気づいた。

ただ難解すぎるのでまた見たくはならないかもしれない。もしかすると2度目を見るとより面白くなるかもしれないけどあまり気が進まない。もちろんすごいとは思う。こんな構造を考え付いただけでもすごいしそれを成り立たせているのは単純にすさまじいことだ。ただそれでも面白かったかと言われると自分はそうでもないと感じた。難解すぎるがゆえに咀嚼できていないからそんな感想になってしまったというのは大いにあると思うけど、それでもあまりハマれなかった感じ。

あまりにも難解すぎると考える意欲すら失ってしまうのかもしれない。自分の場合、『ボーはおそれている』や『君たちはどう生きるか』みたいに答えが完全に定まらない映画であれば考えるのが楽しいけど、『テネット』みたいに答えが定まっていて時系列が難解なタイプの作品だと単に考えるのが面倒になってしまう。

すごさは伝わってくるし今の時代に新奇な映像表現を作り出したのは評価できるポイントだけど自分はハマらなかった。評価する人の気持ちもわかるし評価しない人の気持ちもわかるそんな映画。

劇場版コナン映画『業火の向日葵』の感想

今回のコナンはゴッホの向日葵の絵を題材にした作品でそれを奪いに来る怪盗キッドや対抗するコナンたちの様子が描かれる作品となっている。久々にコナンを観たので忘れていたけど「キッド編で出てくる園子の親族って伯父さんだったのか……!」という驚きがあった。風貌が完全におじいちゃんなので完全に園子の祖父だと思っていた。

いつものごとく映画のコナンは派手だと思う。飛行機は緊急着陸しているし美術館も崩壊している。その割には今回のコナンはアクションで見せるシーンが少なかったようにも思う。以前何かの映画で雪崩からスノボを駆使して助かるというくらいの超絶アクションシーンをしていた記憶があるが今回の脱出もそれくらいはやってほしかったなと思う。今回は終始コナンが苦戦してる感じだったのでそのあたりの爽快感が少なかった気がする。

全体的にコナン映画にしては地味だったような気がする。サブキャラが厳しい性格の外国人くらいしか目立っていなかったので犯人が判明した時もあまり爽快感がなかった。ただ蘭姉ちゃんが壁を破壊するところは面白かったと思う(そういうシーンがもっと見たかった)。

映画『ラルジャン』の感想

この作品は元々全然知らなかったのだが、Filmarksの信用している映画レビュワーの何人かが高評価を付けていたので気になって見たという感じである。サブスクにもなかったのでわざわざDVDを買っての視聴だ。余談だが『ラルジャン』に限らずカンヌ受賞作はサブスクに無いことが多いのでもっとサブスクに入れて欲しい。

本作のあらすじとしてはとある青年2人がカメラ屋で偽札を用いて買い物をしてしまったことにより最終的にその偽札を掴んでしまったイヴォンという男が偽札を使ったと疑われ仕事をやめさせられてしまい、それがきっかけとなり破滅していくという話になっている。あらすじだけ聞くと悲劇的だし実際に悲壮感は漂っているのだが、基本的に淡々と進むため見ているだけだと淡白な感じがする。

この映画はあらゆる描写を極端にまで排している。なので急に知らない人の家に行ったりと展開が唐突なところがある。正直なところ、自分はその展開についていけなかったという感じがする。ただよく見ていると浮かび上がってくる文脈があるらしくそれらを読み取る必要がある作品だということに見た後気づいた。それに気づいて気になるところだけ見返してみると細かいところまで練られているなと感心する面もある。

ただわからないところもあったのでまた見てみようかなと思っている。この映画についてはまた見直して感想を書き直したい(ブレッソンの他の映画も見たい)。

まとめ

こうして並べてみるとどの映画も全然違う方向性だなと思う。テネットとラルジャンは「難解」という言葉で括れるかもしれないけどそれぞれ難解さの方向性が全然違うしこのばらつきは面白い。

ブレッソンとノーランの映画は他にも面白そうな作品が多いのでいろいろ見てみたくなった。コナンも人気のやつをいくつか見てみようかと思う。

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