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「コロかるチャレンジ」のこと

「吉祥寺かるた」を一緒に作ったイラストレーターの「きょしょうさん」が、コロナ禍の自粛要請期間中(4月6日〜6月16日)に、InstagramとTwitterで「かるた」を発信していました。

ハッシュタグはは「 #コロかるチャレンジ 」(Corona Culture Challenge)。

これをきょしょうさんが描き始めた4月6日は、ちょうど首都圏に緊急事態宣言が出されたとき(発令は4月7日)でした。日々感染者数が増えて、イベントは次々に中止になり飲食店は営業自粛に追い込まれていっていました。ソーシャルディスタンスとかメガクラスターとかオーバーシュートといった聞き慣れないカタカナ言葉が増え、マスクは不足し、咳エチケットとか手指消毒とか、生活パターンの変更を余儀なくされ、世間には不安感が満ちていました。

そんな中で、「文化=Culture=かるちゃ」と「かるた」をひっかけて、文化の力で楽しくコロナを乗り越えよう、とスタートしたのが、この「コロかるチャレンジ」です。

僕はこのかるたの制作にはほぼ携わっていなくて、日々投稿されるきょしょうさんの投稿を眺めて「いいね」を押していただけでした。でも、きょしょうさんの優しさとユーモアとセンスに溢れたこのかるたが大好きだったので、少しでも多くの人にこのかるたが届いてほしくて、ここに書き留めておこうと思った次第です。

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コロナの早い終息を願って「あ」から「ん」にいたるまでかるたの読み札と絵札をつくっていきます。
Corona Culture Challenge
コロナ・かるた・チャレンジ
かるたカルチャーの「力」でコロナを乗り超えたい
 #コロかるチャレンジ #あ #アマビエ #疫病退散 #かるた #読み札随時募集 #4月6日 #コロナかるた #コロナ対策かるた #文化の力 #んの札までに終息を願うかるた

初回の投稿が、これ↑でした。『んの札までに終息を願うかるた』として、投稿はスタートしました。この頃、コロナは世界中で猛威を振るい、世の中の情勢や価値観は日々激動していました。

かるたを50音順にめくっていくと、4月初旬から6月にかけての「自粛期間」中、自分たちの感覚がどんな風に移り変わっていったかが思い返されるようです。

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↑4月7日投稿。まずは医療関係者への感謝。ちょっとラップっぽい感じ。

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↑同じ4月7日の夜に投稿。この日はスーパームーンだったようです。みな自宅にいながら、月に想いを馳せ、不安を慰めていました。

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↑4月8日投稿。この頃はまだSTAY HOMEをなるべくポジティブにとらえて取り組もうという感じです。コロコロナ、が可愛い。

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↑4月16日投稿。ソーシャルディスタンスでソーシャルダンス。優しいユーモアを感じます。僕が個人的に好きな札です。

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↑4月24日に投稿。この日、東京都がゴールデンウィークを「STAY HOME週間」と銘打って、「コロナ対策 東京かるた」を募集することを発表しました。

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↑4月27日投稿。マスク不足の中、オリジナルの布マスクを作って発信する人が増えてきました。こどもが家で遊べるようにと、塗り絵を発信する漫画家さんやイラストレーターさんなんかもいましたね。

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↑「ふ」は5月2日、「め」は5月16日の投稿。外出自粛も1ヶ月を超えると、コロナそのものではない問題もいろいろと浮上してきました。

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↑5月17日投稿。5/15に東京などを除く39県で緊急事態宣言が解除。少しずつ全体のムードが変わってくる中で、この『コロかる』も「複数枚投稿」という変化球が増えてきます。
この「も」の札は、「コロナ」の文字をばらして組み替えると「君」にもなるし「YOU」にもなるね、という、イラストレーターならではの発想と遊び心がにじみ出る札。

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↑5月19日投稿。2枚組。リモート疲れが相当たまっている中、優しさを願う気持ちが伝わってきますね。

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↑5月20日投稿。東京でも緊急事態宣言解除が近いのでは、と言われて街角に人が増え始めた頃。気のゆるみと、STAY HOMEでゆるんだ身体をかけて「引き締めなおそう!」というメッセージを送りました。

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↑5月29日投稿。25日に全国で緊急事態宣言は解除。でも、まだ依然として新規感染者は一進一退で発生しているし、世界を見ればまだまだコロナは猛威を振るっている状態。遠くに光明は見えているけど、「これは長い道になるぞ」ということを、皆が感じていました。

そして、少し間をおいた、6月16日。『コロかる』は当面の最終投稿を迎えます。

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シャツに描かれた「福」の文字の中には「コロナ」の文字が隠されています。「コロナ」という「禍」を転じて(コロがして)、「福」という文字にしてしまったというわけです。そんな「福」の「服」を着た猫が「ワガハイはフクにする」とつぶやいています。この辛かった時期を「福」に変えるのだという意志と希望が伝わってきます。

この札を投稿したあと、きょしょうさんはこんなメッセージを送っています。

「あ」の札からスタートした頃は、「ん」をアップするまでにコロナが終息してほしい!という想いでしたが、「withコロナ」となった今、完結させずに「わ」の札でいったん区切ることにしました。
ピンチはチャンス。
「禍(わざわい)」をコロがして「福」にしていきましょう!

本当のコロナの終息を迎えた時
渾身の「ん」の札を作ります‼

きょしょうさん


この『コロかる』を、全札をA4でプリントできるようなPDFファイルでダウンロードできるようにしました。ご家庭で、教室で、グループで、自粛期間を振り返ったり、笑い飛ばしていただくのにご利用いただければ幸いです。
『コロかる』全札ダウンロードはこちらから 

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