<ゲームの売れ行きアップ方法>第11回:衝動買いされる激安価格はいくらくらいが適切か?

 インディーゲーム開発者やパブリッシャー向けに「ゲームのクオリティアップや売れ行きを増やす方法」を解説していくシリーズ。

 第11回は「衝動買いされる激安価格はいくらくらいが適切か?」です。

 

<ゲームの売れ行きアップ方法>第11回:衝動買いされる激安価格はいくらくらいが適切か?


 インディーゲームによってはセールの時に100円や200円くらいの激安価格にして売っているのもわりとあります。
 100円や200円くらいまで極端に安くセールすると、「少しでも良さそうと思ったのをユーザーが衝動的に買ってくれる」という効果があります。
 
 ゲームによっては2000円くらいでなかなか売れないより、セールで100円や200円にした方が何十倍も売れ行きが良くなって、結局こちらの方が利益が増えたというのもあるでしょう。
 switchで言うとクッキングシミュレーターやシーフシミュレーターが200円セールを繰り返してダウンロード販売ランキング上位に度々入っています。

 激安価格で売る場合は、100円で売るより200円で売る方が全体としては利益が多少増えるのではと思います。
 一本あたりの利益が200円の方は100円の時の二倍になる上に、200円でもまだかなり安いので衝動買いされやすく、「100円で売る場合より売れ行きが多少減っても、半分以下に減る事はない」ため、結局200円で売った方が全体としては儲けが増えるのです。

 しかしこれが300円や400円になると、ユーザーの財布の紐が急に硬くなって衝動買い需要が大きく減ります。

 また、「セールではなく最初から200円の値段にする」というのはあまりおすすめできません。
 ユーザーはswitchやPSなどのストアではセールのコーナーを良く見ても、元から価格を安くしていてセールのコーナーに表示されないゲームはあまり目に入らないからです。
 スイカゲームみたいに話題性が高いゲームならともかく。

 100円や200円まで極端に値下げした場合、全てのソフトが好調に売れるかというとそうではありません。
 「グラフィックがしょぼい」「ゲームとしてつまらなさそう」「どういう面白さがあるかよく伝わらない」みたいなのはいくら安くしてもあまり売れないままです。

 また、内容がきちんとしているゲームもいきなり100円や200円にはせず、もう少し高い値段で「このソフトがこの値段ならずいぶんとお得」くらいの価格設定でセールをしてみると、好調な販売となる事もあります。
 たとえばメトロイドヴァニア系のゲームはだいたい1200円から1500円くらいでセールで売られると好調に売れているのですが、その価格でも売れ行きがいまいちなソフトの場合はいきなり200円とかのセールにするのではなく、800円とか900円くらいの価格でまずは様子見してみるのをおすすめします。


 

このシリーズは私のnoteの「ゲームの売れ行きアップ方法」のマガジンで連載しています。
第1回から順番にお読みください。


次回は第12回「ストアでの静止画や動画について」です。
ストアで掲載する静止画や動画、またタイトルサムネイル画像などによってもユーザーの購入意欲を変化させてゲームの売れ行き具合は違ってきます。
より売れるようにするにはどういう点に注意すべきかを解説します。