扉絵による漫画の販促効果を改めて考えてみる(コミックの売れ行きを増やすために)
記事の見出し画像はみんなのフォトギャラリーから、元知恵寛さんの画像を使用させていただきました。
雑誌や漫画アプリなどで連載している漫画の場合、扉絵というのをよく描くと思います。
この扉絵というのは絵の内容によってはその漫画のコミックの売れ行きを増やしたり、その漫画を読む人を増やすという効果があります。
過去にも扉絵の効果について少し語った事がありますが、今回改めて詳しく書いてみたいと思います。
<扉絵でキャラによりはまらせてみる>
フェアリーテイルやエデンズゼロなどをマガジンで連載されていた真島ヒロさんは、扉絵でセクシーな女性の絵をわりと描いていたりします。
また男キャラでも女性読者やLGBTの方がぐっとくるような恰好良かったり渋い魅力的な扉絵をよく描いたり。
こういうセクシーだったりぐっとくるキャラの扉絵というのは、
『その漫画を読んでいる人に、そのキャラによりはまらせる(惚れさせる)』
という効果があります。
一度キャラにはまった人達はそのキャラの登場シーンだけで脳が気持ち良くなりだします。
そういう人達は漫画を継続して読んでくれたり、コミックも買って繰り返しそのキャラが登場するシーンなどを読んで楽しむという人が多いです。
漫画内はもちろん扉絵でも読者をそのキャラにはまらせる(惚れさせる)事はコミックの売れ行きを増やしてくれるという事につながるのです。
<読んでいなかった人も扉絵を見て読むようになったりも>
また、扉絵には
『その漫画を読んでいなかった人も、魅力的な扉絵をたまたま目にしてキャラが気になりその漫画を読むようになる』
という別の効果もあります。
雑誌連載の場合はページをめくっていく途中で次に掲載の漫画の扉絵を目にするという事はわりとあります。
その際、自分の好みや性癖にかなり合致したキャラのセクシーだったりぐっと来る扉絵を目にすると、「このキャラは自分好みだ。このキャラが登場するならこの漫画を読んでみたい」という気にさせてくれるのです。
<漫画アプリの場合は扉絵ではないけれど……>
漫画アプリや出版社のサイトで漫画を連載の場合は雑誌連載のように「読んでいない漫画の扉絵を目にする」という事はありません。
しかし漫画アプリなどではその漫画のリンク用画像(大きいサイズのサムネイル画像)をたいてい作る事になり、編集者と作者が相談してそのデザインを決める事がよくあります。(出版社側が勝手に作る場合もありますが)
こういう画像も扉絵同様にセクシーだったりぐっとくるキャラの画像にすると読む人をずいぶんと増やす事になります。
実際に漫画アプリでたまたま目にしたリンク用画像に映っているキャラが自分好みのデザインで、「この漫画を読んでみよう」という気になった事がある人はかなり多いでしょう。
<扉絵はSNSでも転載してみるべき>
セクシーだったりぐっとくる男女のキャラの扉絵はpixivでも転載したり、Xやnoteなどでも転載すると、その漫画を読んでいない人がpixivやXやnoteなどでたまたまその扉絵を目にして、「自分好みのキャラだ」という事で漫画を読んでくれるようになったりもします。
pixivの場合はそのキャラの属性を示すタグを色々付けるとそういうキャラが好きな人達がひっかかりやすくなるでしょう。
たとえばおっさん系のキャラなら「おっさん」「渋い」「ナイスミドル」みたいな感じのタグを色々付けます。
Xやnoteの場合も画像を載せるだけでなく文章も色々添えて扉絵イラストを転載すると、Xやnote内でのワード検索だったりgoogle検索でもひっかかりやすくなります。
pixivやX、noteなどで扉絵を転載する場合は、「扉絵のどこかに作品名や作者名を記載しておく」というのはやっておくべき。
多くの人は自分好みの画像を見かけたら右クリックなどで画像を保存します。
その際に扉絵に作品名などの記載が無いと「このキャラは何の漫画のキャラだ?」とわからなくなったり、そもそも漫画のキャラとは認識されない場合もあります。
また、pixivやXやnoteに掲載する時は「この扉絵画像はSNSで自由に転載してもokです」みたいに扉絵画像の下の方にこの文章を記載しておくと、色々な人が気軽に転載してより多くの人にその扉絵画像が見られて、自分の漫画を読む人がもっと増えるでしょう。
Xは今はインプレ数に応じて金が入る仕組みになっているので、許可があるなら魅力的な扉絵をどんどん転載してインプレ稼ぎをするという人は結構いると思います。
フォロワー数が多いインフルエンサーがあなたの扉絵を転載して、それでだいぶ読者が増えたりも。
他人を上手く動かすには「その人に何らかの得を与える」というのを意識してみてください。
<扉絵でしばらく登場していないキャラのファンへのサービスもしてみる>
物語の展開上、一部のキャラが長期間登場しないという事はわりとあります。
しかし扉絵なら今現在物語に登場しないキャラを描いても問題ないため、「このキャラは最近全然登場させていないな」と思ったら、そのキャラのセクシーやぐっと来る感じの魅力的な扉絵を描いてみると、キャラのファン達は喜ぶと思います。
自分の好きなキャラがあまりにも長期間登場しないとキャラへの愛がじょじょに薄れていき、キャラや作品を他の人へお薦めする行為をあまりしなくなってしまう人も出てくるため、扉絵でこまめな推し活成分補充をしてあげるというのは大事なのではないでしょうか。
こういう丁寧なファンサービスも結局はコミックの売れ行きを増やす事につながるのです。
<なろう作品のコミカライズでも扉絵は自由に描ける>
最近はなろう系ファンタジーやSF、その他の作品のコミカライズを担当する漫画家さんは多いと思います。
漫画の内容は原作準拠で描いていく事になりますが、扉絵については漫画家側がある程度自由にデザインできる事もあり、自分の漫画のコミックの売れ行きを増やしたかったら「作中で登場するキャラ達にはまりそうな魅力的な扉絵を描いてみる」というのを考えてみてください。
<販促効果を意識して今後は扉絵を描いてみる>
今回紹介した手法が効果を発揮するのはキャラの絵がある程度魅力ある画風の場合です。
素朴な絵柄の漫画の場合は、扉絵でセクシーだったりぐっとくる絵にするというのはなかなか難しいと思います。
漫画の絵柄は色々ありますが、絵柄自体で読者を魅了できる作品はやはり読む人が増えやすくなるためコミックも売れやすくなります。
自分の絵柄を固定せず、より魅力的な絵柄を模索していく事は、漫画家として生き残るために大事なのではないでしょうか。
今は漫画は膨大な数存在してなかなかコミックが売れない厳しい時代です。他にも色々な事をやっていくべきですが、扉絵の効果も上手く使って自分の作品のコミックの売れ行きや、漫画を読む人を増やしてみてください。