「SNSを活用したショッピング」〜ソーシャルコマースとは〜
みなさんは、店頭に足を運ばずに服を買ったことはありますか?
雑誌を見て購入したことがある方もいるのではないでしょうか。
ショッピングの形は年々変わってきており、特にスマホが普及してからは様々な方法で物を買えるようになりました。
本稿では、まず初めに通信販売の歴史をお話しし、その後現在行われているショッピングの種類についてご説明します。
是非最後までご覧ください。
まずは、日本における通信販売の歴史から見ていきましょう。
日本における通信販売の歴史
日本で始まった最初の通信販売は、今の講談社が大正時代に発刊していた雑誌に、広告として載せていたものだそうです。
その中でも、滋養強壮の効果があるとされた「どりこの」というドリンクが流行し、1930年には通販の形で全国的に売り出されます。
通販産業が確立したのはそれから30年後の1960年であり、様々なカタログ業者が出てきます。
雑誌に広告を出す手法も広く浸透しており、健康や美容グッズだけでなく、模型などの商品も人気を博しました。
1970年代に入り、どの家庭もテレビを持つことができるようになると、テレビやラジオショッピングが流行しました。
カタログの創刊も勢いを止めず、大手カタログ誌の創刊はこの時期に相次ぎました。
現ユーキャンがテレビショッピングを始め、ニッセンがカタログを販売するようになったのもこの時期です。
2社とも、今では知らない人はいないくらい大きな会社ですね。
この頃から、インターネットが普及する1990年代頃まで、テレビショッピングとカタログが通信販売としてのほぼ全てを占めることになります。
インターネットが普及し始めた1996年を過ぎると、国内にYahoo!やAmazonなどの大手企業が参入し始めます。
2000年には、ホームページにショップ機能を組み込める「ストアツール」が開始され、ユニクロなどの大手アパレルや、健康食品会社が自社オンラインショップを開設し始めます。
2009年頃になると、注文の翌日に商品が届くサービスなどが始まり、楽天市場やAmazonが大きく発展することになりました。
そして2015年頃から現在まで、韓国ファッションが流行し、若い世代の人々はオンラインショップから服を購入しています。
しかし、オンラインショップの勢いは年々落ちており、若者の間ではSNSの普及に伴ったショッピング、「ソーシャルコマース」を利用することが多くなっているようです。
(ここまでの参考記事)
ソーシャルコマースとは
さて、ここからは、ショッピングの新しい形、ソーシャルコマースについて解説していきます。
それまでのショッピングでは、テレビやSNSなどで何か商品に興味を持った場合、その商品をウェブで検索し、店舗やサイトで購入するという流れがありました。
しかしこの方法では、興味を持った商品を見つけてもウェブサイトまで辿り着けない事があり、2017年頃には、写真を読み込むだけでそのウェブサイトに案内してくれるアプリなども開発されています。
みなさんは、オンラインショップで購入した商品が自分の想像していた形や素材ではなく、がっかりした経験はありませんか?
オンラインショップは基本的に企業からの一方的な発信のみとなるため、先に購入した人の意見を取り入れづらく、失敗することも多々ありました。
興味を持った商品まで辿り着きづらく、失敗しやすいオンラインショッピングは、ソーシャルコマースの発展によってかなり軽減されることになります。
ソーシャルコマースとは、簡単に言うと「SNSで興味を持った商品をそのまま購入することができる」システムです。
Instagramを利用している方はよくご存知かと思われますが、投稿に籠マークがついていることがありますよね?
そのマークをタップすると、すぐに商品サイトへ飛ぶことができます。
ウェブで検索することなくそのまま購入することができるスピーディーさが、若者の間で評価を得ているのでしょう。
それだけでなく、インフルエンサーなどの投稿が口コミ代わりにもなるため、悪い商品を掴まされないという安全性を確保することができます。
投稿に掲載されているコメントや、他の人からのコメントを確認後、すぐに決済までできるその安全性とスピーディーさが、ソーシャルコマースの大きなメリットです。
https://dentsu-ho.com/articles/7578
ソーシャルコマースの7つの種類
一言にソーシャルコマースと言っても、様々な形があります。
ここでは、代表的な7つのソーシャルコマースをざっくり紹介します。
①ソーシャルメディア型ソーシャルコマース
ソーシャルメディア型は、ソーシャルコマースの最も代表的な手法としてよく挙げられます。
FacebookやInstagram等のSNSを利用し、そのまま商品を購入することができます。
②グループ購入型ソーシャルコマース
グループ購入型は、購入人数を企業側が指定し、その人数を達成できれば割引を適用できるシステムです。
共同で商品を購入することで割引を受けられるサービスとして、グルーポン、カウシェなどが挙げられます。
③レコメンド型ソーシャルコマース
レコメンド型は、興味のある商品をクリックした際に、口コミなど商品の評判を見ることができるものです。
また、口コミを載せると割引などが受けられるサービスを設けているサイトも多くあります。WEARなど。
④O2O型ソーシャルコマース
O2Oとは「Online to Offline」の略であり、SNSに投稿された口コミなどを参考にして、他ユーザーが実際に店舗で商品を購入する手法のことです。
また、企業が割引クーポンなどをSNS上に掲載し、ユーザーが店舗で購入する方法も含まれます。
⑤CtoCソーシャルコマース
CtoCとは、一般の消費者同士で行う取引のことであり「Consumer to Consumer」の略になります。
個人同士がコミュニケーションを取り合う、メルカリやAmazon等がこれにあたります。
⑥ユーザー参加型ソーシャルコマース
ユーザー参加型は、ユーザーが商品を購入する前のクラウドファンディングの段階から参加する手法のソーシャルコマースです。
企業が用意した、数パターンのプランから選ぶことができる場合もあり、目標の金額を達成して初めて商品化されます。
ユーザーが何を欲しているのか分かり易く、その後の売上の目安も立てやすいため、この手法を取り入れる企業が増えてきています。
キャンプファイヤー、makuake
⑦KOL型ソーシャルコマース
KOLとはインフルエンサーのことを指し、インフルエンサーを活用したソーシャルコマースになります。
TwitterやInstagramなどで人気のユーザーに商品のPRをお願いし、売上につなげる手法です。
https://dentsu-ho.com/articles/7578
まとめ
本稿では、初めに通信販売の歴史をお話しし、その後ソーシャルコマースについて、最後はソーシャルコマースの7つの種類について解説しました。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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